弱い雨が混じる夕暮れ
運ぶ風が柔らかに包む
小さな花びら舞い落ちる

鼻の頭で微かに咲いた
一片の泡沫を運ぶ香りは
いつからか通り過ぎるだけの
季節を憂えているようで

桜にですらき ....
半年振りで姉は嫁ぎ先の富山から 
5歳の{ルビ姪=めい}を連れて帰っていた 

家族{ルビ揃=そろ}って
僕の出版記念すき焼パーティーをするので 
今朝の出勤前母ちゃんに
「 今日は早めに ....
墓標に刻んだ自分の名前に背を向けて
てのひらはいつまでもとどかないのです
生きることの意味を知らされないこぶしが
硬く握られたその先で照らして

夕日が水平線を越えて旅立つこの場所で
朝日 ....
藍色の少女は密かに夜の匂いを纏って
透き通った肌からは昨日が覗いていた
音もなく窓辺に降り立つと
そっと私の手に触れる ひんやりと
夜が私の体の芯に入り込む

裸足の爪先からは 夜が
生 ....
お墓参りにゆきました
桜のはなびらがさらさらと舞っているというのに
遠くセミの声が耳鳴りのように響いていたのでした
地面は漆黒の闇に覆われ
桜のまわりだけが白く孔があいたように
吸 ....
つめたい雨が
つづいて
ためいきも落ちなくて


空 を み て

涙は
より輝くために

七色に

歌うため


ここから
あと少し
その日も、少年(予定)は、間違えた言葉をそのままに口にする
変換の仕方も削除の方法も、最後には気付けないことばかりなので
いつまでも、「あ」と「い」が上手く発音できない
それでもいいか、なんて思 ....
空は 晴れて 
緑が 萌えて 
鳥は 唄う 

どうしようもなく 
春で 
朝で 
まぶしくて 

どうしようもなく 
私は
女で 
せつなくて 

風が「る」のような ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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藍色の少女と- 夕凪ここ ...自由詩10*06-4-6
桜人形- shu自由詩306-4-5
虹色のしずく- ユメミ  ...自由詩4*06-4-5
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春愁- 落合朱美自由詩3506-3-27

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