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ぼくは詩人
心は見えなくとも存在し
色もまた
無色であっても存在する
今日もまた
朝の散歩をしていると
いつもの花畑に出会いました
ほどよい咲き心地
その広げる葉は ....
ぼくは詩人
今があるのは過去の努力
そして明日へとつながる
今日もまた
朝の散歩をしていると
少女に出会いました
桜の花が散っていくのを見て
もの悲しそうでした
ぼ ....
私は歌人
自分というものは
他人がいてはじめて
わかるもの
今日は折りよく
朝の散歩をしていましたら
詩人に出会いました
毎日毎日
朝に散歩をしては
多くの人やものと ....
ぼくは詩人
人に心の変化があるように
空にも心の変化があるのかもしれない
今日もまた
雨が降る中も
朝の散歩をしました
傘に雨粒がくっつく程度
風も穏やか
傘を上に広げ ....
ぼくは詩人
言葉の数が少なくても
通じ合える気持ちが大切
今日もまた
朝の散歩をしていると
桜の木に出会いました
その木の枝には一枚の紙が
結ばれていました
ほどいて見 ....
ぼくは詩人
ほんの少し視点を変えるだけで
同じものがまったく違うものに見える
なかなかそれに気がつかないけれど
今日もまた
朝の散歩をしていると
カエルに出会いました
ぼ ....
たいくつがあなたをころすのですよ。
いいことをしなさい。
いいことをしなさい。
あなたがひとりでしぬのではないのですよ。
たいくつがあなたをころすのですよ。
いいことをしなさい。
あさ ....
あたしたちは
そろそろ学ばなければならない
真実の愛とやらが
どんなものなのか
好きな人を思いやりながら生きることが
どういうことなのか
あなたは今
知らなければならない
不平を言 ....
春は優しい素顔を何処かに隠し
コートのすそにまとわりつく
うつむいて
泣きべそかいているのは誰のせい
そんな街の片隅でも確かに芽生える
やるせない泣きべそ顔の奥で
見つけたもの
....
わたしたちは
いただいた分、もしくはそれより多くを返さなければなりません
わたしたちにお金があるのは
お金という船に乗せて
明日生きるためにお金を欲している人たちに
優しさを分けさせてい ....
ぼくは詩人
ひたむきに
それでいて
たじろぐことなく
感じたことを
そのままに
それはぼくの活動
それはみんなへの活気
今日もまた
朝の散歩をしていると
うさぎに出 ....
炭酸水の秘密
それは甘くも無く苦くも無い
人知れず瓶に詰められた溜息
誰かが栓を開けるまで
目にも見えず音も出さず
ただひたすらに待ち続ける
....
夢を見ていた
都合の良い夢を
倒れた案山子
そこが滅びた都市の枯畑であろうと
雪積もる冬の崖の上でも
倒れぬ案山子
秋の稲穂は脱穀を終わり
副産物の藁で人型を編みこ ....
拝啓
蓮の花は水の上に生涯を浮かべ
蓮の花は水の下に生涯を落とす
今日も一枚水の下で眠りにつく
地面の上で僕ら人は生涯を生きる
永い眠りにつく時は地面の下
....
ぼくは詩人
詩を作ることを大切に
人とともに感じることを尊重する
それはぼくの愛情
それはみんなへの友情
今日もまた
朝の散歩をしていると
画家に出会った
目の前の風景 ....
天上から
光の粒がおりて
みち満ちてゆく
ときは、春
天から与えられたのは
生きる力と活かす知恵
朝露を唇に
目に触れない透明な息
両の手で
肌に感じる柔らかな息
目ざ ....
桜よ
あの人を包んでください
黒い古木にもたれて
胸の傷に手を当てる
あの人の背中をさすって
夜空の花となり生温かく散って
ほのかな明かりで目隠してください
ひとひらひとひら
....
光と暗黒の中間点には
雨の差し込む隙間もない
密閉された空間があって
そこから
たった一本の セイタカアワダチソウが
吹いてもいない風に
反応、それを折り取ろうとしている
いっぽんの 手 ....
海は
暮れながら
静かに凪いで
潮風は
夕日を寝かしつけて
あんず色に染まった薄い雲は
迷子の子猫の形に似ていた
風に流されて
おかあさんを探していた
みい
みい
....
春だから って
がんばらなくても
いいんだよ
桜のつぼみが
あちこちで
ちっちゃな
熱気球みたいに
今にも舞い上がりそうでも
はりあうように
がんばらなくても
いいんだよ
....
あなたの姿を まぶたの裏側に
赤い 糸 で繋ぎとめ
下の名前を そっと 呟いてみる
あなたへの 気持ちを 確めたところで
ぬかるむ春の気配に取り残された針金細工
忘れ ....
生きる意味に悩んでいるなら
悩んで悩んで悩み抜いて
大いに苦しめばいいよ
それでも君は幸せなんだから
今すぐにでも死にたいのなら
遺書のひとつでも書いて
とっとと死ねばいい ....
うれしいものや 楽しいことは
ふわふわしていたり やわらかかったりする
でも
悲しいことや つらいことは
とても固くて頑固なので すぐには消化できない
だから
ぼく ....
赤と青を混ぜたら
いつか二人で手を繋いで飛んだ
有明けの紫の空になり
青と黄を混ぜたら
いつか二人で脚を絡ませて泳いだ
底無しの緑の森になる
私と君は
天を指す草原、地を ....
手が
どうしようもなく震えてしまうので
病院へ行った
先生は左耳で一通り話を聞いたあと
(背中が汚れていますね
と、わかりきったことを言う
一列に並んで
背中を洗っていた僕の後ろには ....
あなたが一番きれいだったとき
しがらみの廃墟に靡く 硝煙を仰ぎ
自由とは このことかと
愛しき髑髏ひとつ 胸に抱き 街を彷徨う
あなたが一番きれいだったとき
一枚のルオーに なりたい ....
望んで望むべく
生まれて
今日まで
はぐくまれても
それは
結局
望ましい
あなただったのですか
望まれていますか
だれかに だかれて
狂っている間は
忘れても
....
作品にならない 苦しみがあります
これを
きれいに削りこみ 磨き上げ
ニスで仕上げるのには
あまりに苦痛が大きくて
とても、
やりおおせない
苦しみという名の 作品があります
....
【運転室】
ミステリーツアーの
ほんとうの行先は
汽車の運転手さえ
知らない
行先はレール任せなので
運転手は楽譜を前に
指揮を振っている
振りをしているに過 ....
病室前のバス停に
貼られた時刻表を覗き込み
金曜日には帰れるんだよ
お母さんが来てくれるんだよ
取ってあげたイチゴのへたを
おはな、と言って微笑うのさ
....
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