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真っ白な目をして
真っ黒な頭の中を吐き出せず
それでも生きているのか
僕にはわからない

何が生きてるって事
何が死んでるって事
うつろな目をした
水槽の魚が語る言葉は
僕には届かず ....
雨の匂い
やわらかな思考
霞んだ記憶
眠い風景
もうじき雨が降る
遠くの山が白金に染まる
絡み合った雲との領線の
なんと美しいことか
仕事の帰り
寒くって走りだしたらさ
どこからかシチューの
少し
焦げた匂いがしてさ
暖かい部屋と
スープと
それから
それから
いろいろ
いろいろ

伸びた髪が邪魔だけど
足 ....
荻窪の町には昔ながらの駄菓子屋がまだあり
自分の足音がちゃぁんと聞こえてくるのです
ゆっくり道端の雑草や花に目を向けたり
空を音もなく区切る電線に止まるすずめを数えたり
荻窪の町には年老いた夫 ....
俺ぁね、鼻毛をね、抜いたんですよ
そうしたらばさ
なんともまぁ可愛らしくない
小人がぶら下がっていてね
それはもう凄い剣幕で怒るんですよ
お前は何だぁ
何様のつもりだぁ
わしらの住処がぁ ....
夕暮れの風が優しいので
少しだけ手袋を外してみた
小さな枯葉が僕の手にのった

電車に乗ると人ごみが恐ろしく
そっと息を止めてみた
苦しくて苦しくて仕方が無かった

駅からの帰り道に雨 ....
小さな足音が耳の横で止まり
「お兄ちゃんはうそつきだ」
と声がします

それはまるで今の心の中を引き裂くように
鋭い声で叫びます

私はただただ
恐ろしくなって
恐ろしく なって
 ....
風は太陽を紡ぎ
  優しい音で糸を張り
張り詰めた糸は
  暖かな香で弾けて

{ルビ奏=かな}でる曲は優しく
  そして暖かく響く
まるで生命の力を
  {ルビ謳=うた}うように { ....
隣を歩いていた君の右手が
隣を歩いていた僕の左手と
ごっつんこしたから
僕らはそのままなんとなく
手を繋いで歩いた

映画を見ていた君の手が
映画を見ていた僕の手と
ごっつんこしたから ....
ずれ出した世界に身を潜めて
静かに世界を見つめる

少しずつ
凍てついた世界が溶け出して
流れ込んでくる

気持ち悪い
いつの間にか汗にまみれて
平穏は消える

湿度は腐食する
 ....
太陽となりて君に熔ける
太陽となりて君に混ざる

荒がうな

爆ぜるな

太陽となりて君に焼かれる

それはとても熱く
それはとても狂おしい

あぁ今日は雨が匂う
太陽にはなれない
流れる川の様な風の中で
月は太陽に嫉妬する
光があるから陰があり
太陽があるから月は輝く

あの子はじっと目を細め
息を殺す様にして遠くを見つめる

まるで
そこに何かが居る様に
 ....
どこに居ても君が見つけられる様に
僕は世界の中に居続けるよ
負けない様に
空を見上げる様に
手を伸ばすよ

嘘だ
そんな綺麗事じゃない
僕は
忘れられるのが怖いんだ
ただ
一人に ....
ありふれた背中には
きっとそれぞれの想いがある
流れ出した世界の中で
あの頃の事を考える

夏のラジオを聴いて
気が狂いそうに
泣いて叫んだその後に
山の葉が赤くなる頃

何を求め ....
全てを捨てて旅に出よう
今まで掻き集めた
宝物がくすんでしまう前に

もうじき夜が明けるなら
穴を掘って
この身を横たえよう
眩しい朝日に
意識が溶けてしまう前に

真っ直ぐに前を ....
白いドレスが綺麗でしょう
淡い世界に霞まない様に
紫陽花色の傘を咲かせて
君が笑うものですから

僕は蝸牛の様に煮え切らない速さで
ゆっくりと世界の湿度の中に溶け込んで
綺麗だなぁなどと ....
酔っ払ったみたいに踊る僕の手に
気が付いたら君の手があった
変な言い方だけどそんな感じ

おでこをくっつけて微笑みあった二人が
そのまま見つめあって
溶け出していく夏の夜の匂い

細波 ....
大きな翼で空を舞う君に届けと祈った。
空は緑色に深くはてしなく深い。
まるで森の様に茂る空と雲が広がり
君のその手に握られた小さな命を奪わんとする。

君はもがきながらその翼を雲に絡め獲られ ....
前田ふむふむさんのプル式さんおすすめリスト(18)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
生きてる化石- プル式自由詩4*07-7-3
呼吸- プル式自由詩8*07-2-17
シチューとパンとそれから- プル式自由詩9*07-2-10
ないしょのお話。- プル式自由詩8*07-1-13
悪い事ぁ言わねぇ- プル式自由詩10*07-1-11
世界中の右目を集めて- プル式自由詩13*06-12-15
チューニング- プル式自由詩7*06-11-6
雲は大きな羽を広げる_僕は裸足で目を閉じる- プル式自由詩7*06-10-18
バウムクーヘンのように- プル式自由詩8*06-9-21
森は枯れる事を知っている- プル式携帯写真+ ...3*06-9-20
希望の朝だ- プル式携帯写真+ ...13*06-9-9
あの子は遠くの星を見ている- プル式自由詩9*06-9-5
揺れる背中- プル式自由詩9*06-8-27
北極星は北に見える- プル式自由詩7*06-8-27
僕は祈る言葉を知らない- プル式自由詩5*06-7-27
蝸牛と紫陽花- プル式自由詩12*06-7-8
ハニーウィスキー- プル式自由詩16*06-7-3
そこにあるもの- プル式自由詩2*06-6-28

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