何処か知らない 浜辺
の砂の上に座りこんで ぼんやり
海を眺めていたようで
すぐそこの岩屋の蔭

から蟹が一匹
ちろっと動いた ように感じて
眼を凝らそうとしている
つもりが逃げ ....
『ルネサンス』の「序論」でペイターは「美は、人間の経験に付与される他のすべての性
質とおなじく相対的で、その定義は、抽象性を増すのに比例して無意味、無用となる」と
言う。そして「『対象をあるがまま ....
追い込まれた時に
真価がわかるなら
真価なぞ判らなくて
良いような気がする

もしもとか
万が一とか
無いほうが良いのに
現実には
何が起こるか
わからない

不幸を望まず
 ....
川の向こう岸にあなたがいて
手のひらにちょうど収まる薄っぺらい石を
丁寧に丁寧に磨いています
わたしは何度も手を振りながら
早くこちらへ投げてよこしてと
大声で叫びます
そのたびあなた ....
  ☆黒田三郎「逃亡者」の場合




 黒田三郎といえば詩集「ひとりの女に」(1954年刊)であるらしく、はやくも60年代のはじめには「戦後詩人の恋愛詩のなかで古典的な位置を占める」(大岡 ....
 いま、北川透の『荒地論』を読んでいる。なにをいまさら荒地派などと。。。と思われる方も多いかもしれないが、WW?敗戦直後の日本において<詩を書くということ>の意義を、それを単なる個人的な創 .... つま先から頭のてっぺんにかけて
ベクトルがそのまま垂直方向に伸びて太陽

果物と同じくらい孤独
瑞々しさの極致がほったらかしだよ

ある日南の島の販売人に出会って
ポイントもつけるし安く ....
流されるように
従ってきた
働くとは
こういうものかと
思ってきたが
部品はいつか壊れるように
許容量にも
限界がある
出張先から
帰ってきての
報告で
笑いながら
居てもいな ....
風は吹いているか?

生きもののうたを
歌ったことは?


同じKEYばかり繰り返し
打ち込んでいないか?


晒されていたい。
うずくまって。
化石したと
言わんば ....
 
 
 生まれる毎にこの季節を選び
 その度にこの季節を悲しむあなた

 全ての死を悲しんでしまうやさしいあなた
 その広げすぎた両手には抱えきれない数の迷いがやってくるかもしれない
 ....
「うみ」
と書けば
白い波が寄せて返し

「そら」
と書けば
どこもでも青く

「もり」
と書けば
木々が香り

「とり」
と書けば
それは翼をもって飛びまわり

「ま ....
樹皮から生まれた
雨の夜に生まれ
落ちた
気がつけば土のなかにいて
根の森のなか
迷わず
根の細い方へ向かった
沈んでいった
――海も陸も底は暗い

まどろみながら
土と根とにひ ....
腰のものを赤く染めて鳥が鳴く。
うぶめ、と呼ばれる鳥である。
産の穢れに死んだ女は鳥となる。
ほう、と鳴くが聞こえるか。

生まぬとしても女は女と男は言う。
うぶめの悲しみを知らぬは幸福と ....
コラージュには自己を消しながらの自己主張というおもしろさを感じる。

自己表現ではなく自己消滅がボクの昔からのあこがれだったが、それはこの世か
ら完全に消えてしまうことではなかった。
ボクは消 ....
ご存じの方もおられるかと思うが私はとある詩の批評サイトを運営している。それを始めて、来訪者の方々に接してみてはじめて気づいたことは、「批評」というとちょっと、と後込みをする方が想像以上に多いということ .... こちらにて。↓
http://poenique.jp/mero/46/4611/4611.htm
新宿の夜 ときたまそよと触れる風の
中身はともかくさわりごこちはやわらかい

日常を制御できると思っていたよ
透きとおった 鮮やかでかなしい夢がみたい

緩めたネクタイにぶらさがる全ての虫 ....
わたしたちさいしょの十年で永生には疾うに飽きてしまった。


心臓がことことと鳴る。ハロー、ハロー。はじめに頬に落ちた雨が恩寵のようだったことをまだおぼえている。産まれてすぐ吐瀉物のように泣き出 ....
『まず、ないものねだりをしないこと』http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=781&from=listdoc.php%3Fcat%3D5%26from%3D ....  数ヶ月前のことになりますが、触発する批評http://takemoto.picot.ne.jp/incentive/に「ネット詩について」というスレッドがあって、それを読んだとき、「ネット詩」という .... 山田さんの文章を読んでいたら、とりあえず以下の文章をここに預けてみたくなりました。2000年7月、「詩と思想」特集 電子ネットワーク上の詩人たち、に掲載されたエッセイです。

■ネチズンたちの詩メ ....
きれいな三角形の甘いスイカのてっぺん
ちょっぴり齧ってみた    
・・・甘い
ちょっと固くなった食パンの角
ちょっぴり齧ってみた    
・・・香ばしい
小さい時から手放せないウサギの縫 ....
捨て金魚をした

近所に川がなかったので
人の多い駅前に捨ててみた
金魚だってわかってもらうために
「大学と手毬です 可愛がってください」とでっかく書いた
気になって一日に何回も駅 ....
 蘭の会 http://www.os.rim.or.jp/~orchid/ では以前、投稿された作品について毎月チャットでおしゃべりする「まな板の上にコイ!」という企画がございました。この、いまは休止 .... (まず誤解の無いように記しておきたいが、これは原口昇平氏の言及(http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=781&from=menu_d.php)に対して .... ここまでの6章で、私は、ネット詩批評の周辺にある5つのもの―――交流・感想・紹介・添削・観賞について書いてきた。これら5つ以外に「解釈」「註釈」などがネット詩批評の周辺にあるが、私は「解釈」を重視して .... 二十数年前
大量の醤油を飲んで自らの命を絶った科学者がいる
それが私の父だ
いったいどれくらいの醤油を飲んだのか
警官が説明しようとすると
母はそれを遮り
私の手を引いて長い廊下を歩き ....
【透明人間の憂鬱】

透明人間の悩みは
最近、髪の毛が薄くなってきたこと
これでも若いころは
リーゼント、ヨロシクきめて
ハマのあたりでバリバリに透明だったぜ、ってなもんで
今ではバ ....
ハピネス。
幸せについて語ろうとすれば
それは光のように輪郭をなぞって透けていく
影はすべて
光を雄弁に語るハピネス。
流れ、を捉えることが難しいのと同じくらいに
私たちが生き残るのは ....
わたし、どこやらに極楽があるとおもう
春の山道で
垂れ下がって咲いている藤の花と
それを咲かせている木が
じぶんの花も
たっぷりと咲かせているのを見ると

山藤はがむしゃらに這いのぼ ....
こんさんのおすすめリスト(180)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
コレスポンダンス- 狸亭自由詩603-10-6
ペイター「ルネサンス」(1)- 藤原 実散文(批評 ...3*03-10-6
ろくいち- ねなぎ自由詩203-10-6
- アンテ自由詩7*03-10-5
風のオマージュ_その1- みつべえ散文(批評 ...1503-9-26
荒地にて- 徐 悠史 ...散文(批評 ...1003-9-24
ジャパネスク- nm6自由詩503-9-22
あもっく- ねなぎ自由詩603-9-21
Are_You_Wake_Up?- 大村 浩 ...自由詩1003-9-18
サマセット・シケイド- マッドビ ...自由詩103-9-18
「___」に言葉を入れてみろ- たもつ自由詩3203-9-17
幼年- 渦巻二三 ...自由詩3*03-9-14
私は石である。- 佐々宝砂自由詩24*03-9-14
コラージュのコラージュ- 藤原 実散文(批評 ...603-9-6
「批評」の「根拠」について- ななひと散文(批評 ...1803-9-3
新生- いとう未詩・独白9*03-9-3
その挙句に- nm6自由詩303-9-1
ハロー、ハロー。- なを自由詩403-8-21
「徹底的印象批評」のすすめ- 渦巻二三 ...散文(批評 ...1403-8-21
「ネット詩」の思い出- 渦巻二三 ...散文(批評 ...1303-8-21
ネチズンたちの詩メディア- 川村 透散文(批評 ...303-8-13
齧る- 暗闇れも ...自由詩703-8-10
捨て金魚- 嘉村奈緒自由詩33*03-8-3
出張金襴座談会おしかけまなコイ!原口昇平『純情猫詩篇』- 渦巻二三 ...散文(批評 ...303-8-2
技術論とミロのヴィーナス- いとう散文(批評 ...503-7-29
Cry_For_The_Moon_7「批評へ、あるいは_Le ...- 佐々宝砂散文(批評 ...16*03-7-29
醤油- たもつ自由詩9203-7-9
透明人間と- たもつ自由詩4703-6-23
ハピネス- いとう自由詩5703-5-12
極楽の花- 渦巻二三 ...自由詩1803-4-10

Home 戻る 最新へ
1 2 3 4 5 6