スライド、スライドしていく音階に、立ち止まるための目印はない。ギター、弦の上を滑ってゆくぼくらの、とめどないものを抑制する旅。そしてタブ、タブ譜を読むためのフレット、フレット。区切りをつけて、数を数え ....  とある日
 父と母はSEXをする
 うらぶれた
 障子の影で

 佳き日の御縁で
 迎えられた若い女性は
 しかし
 戸籍に入れない

 「ちゃんとした
  跡継ぎが産めるかど ....
 壊れない
 程度に抱くんだ
 きつくきつく
 その程度で

 私?
 私は大丈夫
 柔らかいのは一つの凶器
 どんな形にも

 あなたの腕をすり抜ける
 自信があるからここにい ....
  遠い空の下で 私とは関係のない場所で
  突きつけられている 曇った
  誰かのために 無関係に 私は 
  突きつけられている それを見て無関係に
  卑劣な手段には屈しないと あるいは ....
指を折って下さいと
私は尋ねる

憤懣やるかたなし
といった風情で
彼は
動かぬ指を折る

ことばほど
指は曲らず
ただ
夕暮れが訪れる

もくれんの花びらの
やがて
春 ....
靴屋がパラダイスだというので白熱灯に照らされる店員のおばさんを眺めている。ステレオタイプな課長は眼鏡を拭きながら鳴る携帯を落として申し訳ありません大変申し訳ありません。スターバックスラテのショートサイ .... リバーサイドは
駆け抜ける5歳児の髪にからまる花吹雪です


遠くを
視線が地平に出し抜けてカーブする先を
指折り数えている ものおもいする午後は
集合が いつか知ったことのように繰り返 ....
    その瞬間
    私の手の甲に
    冷たく鈍い痛みが走る

    うっすらと
    滲みはじめるその赤に
    私は泣いた

    聞き付けた母親が
    どこ ....
ドーナツの穴から覗くと
世界はいつも
いいにおいがした
食べ物で遊んではいけない
そう教えてくれた人が
今ではもういない
冷蔵庫が低く泣く

あなたを
確かめる右手

世界を割り算で
書きとめられたら

なんてね

何も言わないし
何も聞かない

ただ
さみしさを受け止める  ....
あたりまえの生活というものがよくわからない

平日のお昼時に街に立つ
オフィスから吐き出された人々は
中也の作品に、嗚呼サイレンだサイレンだ、といったのが
あった気がするそれに近い  ....
そのとき
空も降ってくる
大きな都市の交差のあたり
僕らは数でしかない
と言う
/REC
君は
どこへ
ゆくのか


滲みる
花びら
舞い降りる
一年が一日
一日が一年
 ....
1.

かめはめ波のポーズで

洗濯物に影をつくるその細かなしわから
隙間に入るハイパワーの酵素になって
ぼくは自分の皮膚の細胞のそのわずかな隙間から
入り込んでしまったくだらない時間を ....
君のフェラチオは駄目だ
駄目ではないが、駄目だ
思ったとおり
君がしそうな顔で
そのままで
君ではない、感じがしない

バスのことを考えている
とりあえずは、だ
その中で僕は傘の ....
悲しみは忘れた頃にやってくる

悲しみの上にも三年

悲しみ盆に返らず

千里の道も悲しみから

咽喉元過ぎれば悲しみ忘れる

悲しみの悲しみによる悲しみのための悲しみ

 ....
シェリー・シェリー
元気ですか? という意味だと
いうことにして ビール

浮かんで浮かんで押し寄せる
図らずもまわるカラッポの観覧車の午後1時に
昨日電車から眺めた風景の残像でした

 ....
どうしても白熱灯でなければいけないのです
冬はあたたかいし
心なしか 黄色く胸がおどり
照らすと天気の記号のように半分になるので

そう こわれものはやわらかな
空気の入ったビニールでつつ ....
なんの特徴もない女が
シャンプーのつめ合わせ持ってやってきて
さっきからうちの風呂場で
シャンプーの中身をつめ替えていて
僕は黙って後ろから性交し
女の中に白い精液をつめ込んだ

 ....
堂々巡りの話が止まらないのでいっそのこと
回り回って溶けてバターになってやろうかと思ったが
パンのカリカリの表面の上できれいに塗られずに固形のまま
押しつぶされたりするのが嫌だったのでとにかく反 ....
新宿の夜 ときたまそよと触れる風の
中身はともかくさわりごこちはやわらかい

日常を制御できると思っていたよ
透きとおった 鮮やかでかなしい夢がみたい

緩めたネクタイにぶらさがる全ての虫 ....
捨て金魚をした

近所に川がなかったので
人の多い駅前に捨ててみた
金魚だってわかってもらうために
「大学と手毬です 可愛がってください」とでっかく書いた
気になって一日に何回も駅 ....
簑田伶子さんのおすすめリスト(295)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
フレット、煙草- nm6自由詩9*04-4-13
米研ぐ朝- umineko自由詩904-4-10
明日天気になアれ- umineko自由詩504-4-10
チョイス- umineko自由詩6*04-4-9
しろもくれん- umineko自由詩6*04-4-7
暮れかかる大塚駅が- nm6自由詩404-4-5
リバーサイド- nm6自由詩804-4-3
剥離- umineko自由詩5*04-4-3
世界- たもつ自由詩3904-4-2
割り算- umineko自由詩4*04-4-1
spring- umineko自由詩6*04-3-30
ス・ト・ロ・ボ- バンブー ...自由詩304-3-11
何か出ないかなといつも思う- nm6自由詩904-1-30
【批評ギルド】駄作- Monk自由詩803-12-24
悲しみ- たもつ自由詩1403-11-28
シェリー・シェリー- nm6自由詩1003-11-23
緩衝が、干渉する感傷の- nm6自由詩703-10-29
シャンプー- Monk自由詩903-10-12
ザッツ・ハウ・ストロング・マイ・ラヴ・イズ- nm6自由詩903-10-7
その挙句に- nm6自由詩303-9-1
捨て金魚- 嘉村奈緒自由詩33*03-8-3

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