ねこみみの新幹線が
魔法陣の街
すべる
すべる
あなたの
腕でブレーキを
かけたり
遠ざけたり
ふざけて腕を
組んだり
甘くみみを
噛んだり
笑いあって
....
どうしようもないくらいの
空の返還が
わたしに帰ってきた
わたしの唇は青いことでいっぱいになる
空に着歴がある
それは長い長い数列
雲は遠くの蒸気と会話したりするけど
やがて話が尽き ....
透明はいよいよ流線型に歪み
ところで季節も
そろそろ夜がいいではないですか
わたしは わたしの中に
帰る仕度をしている
わたしは わたしの中に帰るために
たくさんの本を読んで
否 そんなに本を読まなくても
大丈夫な気はするが
帰る仕度をしている
わたしは わ ....
わたしは、ほんとうは楽譜なのです
と 告げたなら
音を鳴らしてくれるでしょうか
指をつまびいて
すこしだけ耳をすましてくれるでしょうか
それとも声で
わたしを世界へと放ってくれるでしょうか ....
車の走る音が聞こえていて、「くらい」と「くろい」の境目をさがしています。光る点は、ぼくは、時間とは。かすかに白がぼやけて湿らせた夜、ゆら・ゆれるあふれをせきとめるようにして、すれ違う日々/人々をなぞり ....
自転車のペダル踏み、学校を出てすぐに
いつもの、知らないおじさんに携帯で写真を撮られる
足下には、夕焼けが落ちてきて
ああ
影がもしもこのままなくなれば
世界は終わるのではないかと
思いな ....
雨
降るのかしら。
今
先のことなどわからないから
ただ ありのままを見つめる
内側で降る
血の流れが
どうしようもなく
わたしを形作り
{ルビ廻=めぐ}る
こんなにも
....
きみは知らない
きみの昔が
わたしの中では 鮮やかに暮らしていて
きみの手を振るものが
ほんとうは
わたしではなく
きみであることを
わたしが悲しいのではなく
きみが悲しがっていること ....
夜闇。暗さに光線、たとえばただアスファルトの隆起したひとかけらを照らしている。点は(このままだよ)とささやき、いつしか光の粉をまいて。すふすふと積もり、埃のようにけむりながら少 ....
そこは底だったけれど、回りまわってきたので、よかった。
*
気づいている、息をしていて、横と縦を感じている。音声と重量にとらわれている。風が強いのはなぜだろう、と考 ....
あ、あー、あ。
ニューステージでは、悲しいこともあるよ。
雨振ればバラバラでもう元に戻せない、けれど今日、暗い夜の丸い月の射し込む光、そして負。ぼくらの足音はひどく響いて ....
どうしてもあなたを好きなのは
たぶん
あなたが振り向かないからだ
わたしでないほかの誰かと
わたしより
ずっとずっと豊かな会話を
だから
あなたは振り向かないけれど
わたしの
....
首をかしげるのが可能である場合にだけ、地球を止めたいと思います。空を見上げるのはいろいろな事です、そして、するのが可能であるなら、まず一つ目はキックの話でしょう。
1.キック。
....
降りかかって立つものがわずかしかありません。 空を見上げるのは、いろいろな事です、そして、するのが可能であるなら、1つを変更する必需品はキックを見ます。 , そしてそして、母が再び星になって、例えば、 ....
私は
科学特捜隊
髪の毛
ほどのことばから
あなたの愛を推察する
特殊な
塩基配列の
私にしかわからない
微細な
連鎖反応を
拡大して
増幅して
確信して
思い余 ....
プッチンプリンを私はなぜプッチンしないのか
ということを
私は考える
そこにあるもの
望まれるものを
なぜ私は享受しないのか
もちろん
それなりの理由はある
プ ....
詩を読んだり批評書いたりするときの話。
その作品に対して「それはどこで笑うのか」って思う。それはどこで泣くの
か、それはどこでグッと来るのか、それはどこで頬を染めるのか、どう言い換
....
きらめく
というのは
煌く
と書くらしい
煌くといわれても
どうにも
煙い
くらいにしか見えないんです私には
あるいは
火皇く
どこかの
国の王様が
焚き火遊びの
退屈な ....
逆立ちをすることは、あまりない。けれど空を見上げることは多いし、できるなら見方を変えたいと思っている。溜息、ハア、でこの東京のネガティヴをまたひとつ、ハア、でふたつ、そしてたとえばお母さんは星になった ....
あたしテレパスでなくて
ほんとによかった
あなたが
ウザイんだよって
こころの底で
それは聞こえないんだから
そろそろ
帰ってくれないかなって
そんなの
聞こえないんだから
....
恋が
沸騰しないよう
私は
いつもつぶやいている
あなたには無理
あなたには
ワタクシが
どのくらい脳天気かと
説明しますと
先日
とても好きだった人に
もう
あなたが嫌いです と
それきりふっつりと
音信不通
その人は
どこか不器用で
うそなんか ....
メロンは敵だ
メロンは食べ手を選ぶ
メロンのくせに
メロンのおいしさはメロンが決めている
早すぎるとただの瓜
遅れるとだらしなく崩壊
絶妙のタイミング
決めるのはいつもメロン
難関 ....
床に
散らばる水銀を
指先でなぞる
あり得ないやわらかさ
さわっちゃ駄目
それは
爪のすきまから
毒になって体中を
銀が回るよ、と
母の言葉が
だから
ずっとさわれな ....
あ
なた
好きだよ
今もね
好きだよ
口まねで言ってみる
ガラス越し
冬
鳥角度、見た(ぼくの)ひとにちを終電車、ふりかえり逃げる。どうしてあんなことを(こどもの)と流れてゆく(せせりだしてしまう)蛍光灯。つるつるとした(足の爪で)金属の棒にもたれか ....
ぼくたちはときに、ひややかな空をうっすらと着て夜闇の蛍光灯の照らす端で立ち止まる。「ん」とか声にならない音で喉をきしませて、まず見るのは足元の靴だ。重力がぼくをきちんと踏みしめている ....
1
あのお姫さまみたいにうそぶくあなたのその声の中では
死んでしまった方が、良いのですか
初めてそんなことを思いながら
今日もピンを刺します
このピンでは、手のひらを
1センチだけ ....
ピンクの屏風
歩き出すのを見ていた
「そういうのって続くよね」の果てに暗がるのを
見ていた
出来事は起こっている!
ガラス球、目
ぼくらビー玉の先に
ほころんだり、なだれこんだり ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10