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宿命でも運命でもなく
それはタンポポ

土手に降りそそぐ
季節の日差しに
僕は目覚める
旅立ちにはもってこいの日だ

風は南南東
ロウソク工場の煙から推測するに
風速は2メートル
 ....
傘を
返してほしい

名残りの雪は
綿のコートには冷たすぎて
ひとりで帰れる自信がないから

あの桜もようの紅い傘は
ほんとうはすこし空々しいから
好きではないのだけれど

 ....
雨の降る仕事帰りの夜道
傘を差して歩く僕は
年の瀬に冷たい廊下でうつ伏せたまま
亡くなっていたお{ルビ爺=じい}さんの家の前を通り過ぎる

玄関に残る
表札に刻まれたお爺さんの名前  ....
君と私とのあいだに

春の花を咲かせよう

おひさまではなく

笑顔で咲く

たんぽぽを
はるか

はるか雲の頂上に

あの時 みつけた宝物

未だに取りに行けていない

でもキラリ

今でも光ってる

あの時の雲ではないのに

同じ雲などめぐり来ないのに

 ....
透きとおる真昼に
日常が、消えていく
八月に買った青いびいどろは
もう割れた



観覧車に乗りたいと言ったのは
あのひとのほうだった
てっぺんに着いても
世界はちっとも見えなくて ....
春の種をまいたら
水をあげよう

すきまなく潤してゆく
ぎんいろの雨が

わたしの窓にも
あなたの窓にも

芽吹いた想いも
大きく育ちますように
六年前には
ぴかぴかで
ぶかぶかだった
堅苦しい制服

いつのまにか
丸くなって
すりきれたし
少し小さくなった

もう着れないんだね
淋しいよ
だって六年間がつまっているから ....
川沿いに歩いて ようやく
国道まで出た
ぼくたちは、しばしば
夜を迷う
ぼくたちには靴がなかったけれど
それはたいした問題じゃなかった
歩くべき道を
さがすだけの、夜を
迷っていた
 ....
月が遠くで泣いている
うずきだす傷跡
誰も知らない
裏側の傷跡

それでも
見ていてくれる人がいるから
今日も
あなたの背中照らして

優しい光を
傷ついた分
もっと優しい光を ....
風はいつでも強いかな?
空はいつでも暗いかな?

ちがうよね^^

やさしい風も
あかるい空も
あるじゃない

不幸ばかりは続かない
素直になろうよ、私たち
心のわだかまりなくそ ....
よく晴れた日の午後
逃げ場の無い闘いに疲れた僕は 
ベッドに寝転がり
重い日常に汚れた翼を休めていた

ラジオのスイッチを入れると
君の{ルビ唄声=うたごえ}が流れていた 

窓の外に ....
屈めた背中を ゆっくりと伸ばすように
季節は移り変わる
それは水指に潜む 小梅の性
三寒四温の質感を受けいれては ひとり悦に入る

 
(ああ 春は素敵な季節
(水指の渇望は 
(滴り ....
叙情の彼方を探るように この岸辺にて
翼を休めるものよ 優しげな日差しと
聞こえ来る 春の訪れを告げる歌声
地に生けしもの総て 目覚めの刹那を夢想する


巡る季節の旋律は いつにもまして ....
星明りを知らない。

月が今も足元や景色を照らしてくれるように、
星明りも言葉だけのものではなかったはずなのだが。


そんなに大昔ではない昔、町でもなければ雨や曇りの日、
ひとは足元も ....
なつかしい歌を
久しぶりに聴いたから

あの頃読んだ詩の一節を
ふっと思い出したから

永遠だと信じてた時間が
いつの間にか
過ぎ去ったことに気付いたから

絶え間なく変わり続ける ....
腕を

上げ下げする時モーター音が少しうるさいでしょう
ごめんなさい

今日はどんな一日でしたか?

駅でまたお腹が痛くなったんですか
大丈夫ですか

私ですか
私は駅のホームか ....
塾の講師なんて仕事をしていると
子供の心に触れてしまうことがある

前に受け持っていた女子生徒が
授業中に突然飛び出して
二階のベランダから飛び降りようとした

「死んでやるー!」と何度 ....
真夜中の部屋で独り
耳を澄ますと聞こえて来るピアノの音
沈黙の闇に 響く「雨だれ」

( ショパンの透き通った指は今夜も
( 鍵盤の上で音を{ルビ紡=つむ}いでいる

写真立ての中で肩を ....
春に
桜花ほころぶように
夏に
青葉の目映いように

 聞こえる

声なき声に
心はおどる

 あなたにそっと
 触れたくて



秋の
時雨に濡れるように
冬に
 ....
送電線の下をくぐって
アスファルトの海を
ぼくたちは、
泳いで、


はりめぐらされる
緯度や経度に
足をとられながらも
ひたむきに
日帰りの旅をくりかえす
ねむる前、ときどき
 ....
窓の外を眺めていたら
ちらちらと光の粒が見えて
それは屋根から落ちる
雪融け水だった

ぽたぽたと
小さな粒の集まりは
バンジージャンプをするように
春に向かっておちてゆく


おそるおそる見つめ ....
無言電話がかかってきたので、無言で待った。

遠くから、海の音がした。
 
 
 
 
雨、あめ。
  雨、あめ。。  
    飴、あめ。。。
      天、あめ。。。。


あめが降る


名残の雪を消し去るように
マシュマロの時間が溶けていく
冬 ....
あの日の筆圧で
定着したインクが
原稿用紙の余白に
青くにじんでいた

その万年筆の字体は
水性の化石だった
硬質のにじみの層は
幾重にも連なったブレストーン

そこでは私の声もに ....
東京は
私たちの隠れ家だった

誰も私たちを知る人などない街で
なにもかもを忘れたふりをして
ただのオトコとオンナになるための
狭くて大きな隠れ家だった

東京タワーも水族館も
 ....
あなたの手の中で
私は小鳥
羽ばたきながら
小さく 鳴く

立方形の空間は
無限にも見えて
私たちは収束する


交錯する不安
あるいは 温度

さみしさを
うずめるための ....
緋色の帯を解く君は頬を赤く染め
何だか恥ずかしげな風情だね
帯止めの色目は玉虫だから
綴られた思いも刻々とその表情を変え


真新しい紙とインクのほのかな香り
読みかけの頁に挟んだ栞のよ ....
いつのことでしたか
忘れてしまいましたが
絶句したその無言の先に
あの日がちらついていたのは、確かです

日溜りの微笑む
静けさのなか
涙は花ひそめ
無表情に泣いていました
それはか ....
雨の来ない図書室では
忘れるように眠ることが出来た
背の高い書架の影で彼らは
姿を確認するために囁き合う
私の載っている本がない
私たちの乗っている街は
地球儀の上に針で止められている
 ....
Yousukeさんの自由詩おすすめリスト(349)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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