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いま精神科に一年一ヶ月入院しています。退院も程近くなっています。
復活を楽しみにしてください。
ぼくの作品に好意を持ってくださった方へ。
  手のひらの中に
  そっと星を隠していたら
  夜になって光りだし
  銀河系宇宙であることが
  ばれてしまった

  それは蝶のように
  よぞらをかざって ....
  

   曖昧な物に名前をつけてゆく
   切り取ってゆく
   詩を書くことは名前を奪うことだ
   いままでなかった感情や
   世界にツバをつけることだ
   新雪を汚すことだ ....
    夜のキウイ
    地下バーのジョンレノンの
    ポスター汚れ

    やっちまった
    しょんべんのズボンの地図よ
    モスクワの壁

    電球がひとつもな ....
  父と子は走った
  父はバイクで
  そうしてぼくはランナーとして
  伴走してくれる父の後についていった
  中学校のマラソン大会で
  ぼくはびりの方だった
  帰ってくるランナー ....
  

   朝はいつ空けるか
   モダンアートのような
   朝焼けが見たい
   心の中が掻き立てられるから
   燃えてくる海
   でっかい太陽がイビツになってる
   いっ ....
  

    一滴の血
    一滴の汗
    一滴の涙からできている人間がいる

    全細胞にくまなくゆきわたっている
    人間が美しいのはそのためだ

    人間誰 ....
   仏壇に父の写真が飾ってある
   テナーサックスを持ったブロマイドだ
   父の33回忌は終わった
   母が庭に咲いているミモザの花を切ってきて
   飾ってある
   そとはも ....
  立ち眩みがする
  ぼくは街の中でしゃがんでしまった
  しばらくそっとしておく
  歩けない
  アヒルのようにも
  吐き気はない
  街が回りだしたのだ
  さけびたかった ....
   朝3:26分起床
   いまは食事を取ったところだ
   パソコンを開くと私信が5通来ていた
   こんな真夜中に
   ぼくの作品を読んでくれるなんて
   ありがたいとおもう
  ....
  

   あまり淋しいから
   ひとりで寝ている
   
   午後15時10分の憂鬱
   外は晴れている

   これから風呂にはいる
   温もればいい

    ....
 

  まだ夜は明けない
  カーテンも開けない
  日曜日は明日のことが気になる
  開放感はない
  ちょっと気が重い
  体調も気になる

  だが休みには変わりないのだ
 ....
     まだ未明である
     カーテンは閉じられたままだ
     あらゆる可能性がある
     土曜日には
     未来がある
     音楽を聴くのもいい
     ビデ ....
 

  若草色のミニの少女が
  夕暮れのバスに乗り込んできた
  バスがパッと明るくなった
  バスは海まで
  直行する

  ばら色のミニをはいた少女ッがひとり
  明るいバ ....
  

   『麻薬書簡』は読んだが
   麻薬はやったことがない
   ほんとうにハイになっちまうのだろうか
   ハイになると何が見えるか
   ハイになるとどんな音が聞こえるか
  ....
  

    春一番が吹いている
    春一番が吹いている

    これで俺も床屋に行って
    ひげもきれいにそらなくちゃあ

    風祭り 花祭り
    ここらの梅も ....
  明るさは残っているが
  パソコンのために電気をつけた

  部屋の中を金魚がいっぱいおよいでいた

  ぼくも水槽の中にいた
  ぼくの部屋は水族館だったのだ

  あしたは ....
  ぼちぼち本を読もうという気になった
  うつ症状からの脱出だ
  現代詩手帖2005年の年鑑
  拾い読みしていたら
  昔の仲間がこぞって
  2004年代表詩選に選ばれていた
   ....
  外はまだ暗い
  きょうは8枚きりの食パンを食べた
  いつもダブルソフトなので
  一枚分にしかならない
  ひもじいのはいやだ
  冷蔵庫をあさったが飯になるようなものはなかった
 ....
  早朝フォーラムを開くと
  17通の私信が届いていた
  びっくりした
  こんなことは初めてだった
  うれしかった
  選挙の当選者と似ているのではないかと思った
  なかにはしょ ....
   風呂上りの缶コーヒーはうまい
   自動販売機で買っておいたものだ
   風呂上りの匂いは希望の石鹸だ
   たっぷりと湯船に浸かって
   嫌なことをすべて忘れる
   ほんとはビー ....
   雪は雨に変わって降っている
   みずからの重さを溶かして
   まるで自分を打ち消しているかのように
   その姿を相殺している
   真っ白だった自分が嘘だったのだろうか
 ....
  ノックを受けた
  10本 50本 100本
  陸上競技場でだ
  打っているのは父だ
  容赦なく短いボールや
  横へのボール
  前と後ろのフライ
  ショートバウン ....
  
   真珠を育てるあこや貝のように


   ぼくは詩を育てるあこや貝でありたい



         2005・02・17
 

  父は帰ってこなかった
  後で知ることになるが
  街の花柳界で板前として働いていたようだ
  華やかなところだから飲む賭つ買う
  生活を送っていたらしい
  ぼくた ....
  

   遠くで犬が吠えている宵
   ぼくはふらふら起きてきた
   枕にアイスノンを乗せて
   一日寝ていた
   葛根湯を飲んでいる
   一日寝ていて話題がない
   元 ....
  きょうはバレンタインの日とか
  まったく忘れていた
  チョコレートは大好きだ
  
  先生をやってるとき
  生徒からたくさんのチョコレートをもらった
  チョコレートより酒が好 ....
  母はぼくを背負って
  毎日踏み切りを渡った
  栄耀失調だったぼくは
  医者に通っていたのだ
  記憶は曖昧だが
  ぼくたち母子は貧しかった
  ある医者は
  『下痢をするの ....
  セックス・ピストルズ
           のビデオを借りてきた
  バンド名が凄い
         パンクか
  まだ調子が悪くて見ていない
               セック ....
  トロッコだった
  小山が崩されて
  中学校が立てられるのだという
  その台形の天辺から
  したの道路まで
  レールが敷かれた
  なんだろうと思った
  今まで見たこともな ....
千波 一也さんの天野茂典さんおすすめリスト(49)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
不眠症と戦いながら- 天野茂典自由詩11*06-4-3
ぼくの手はふつうなのだが- 天野茂典自由詩1805-3-9
新雪を汚すことだ- 天野茂典自由詩405-3-7
モスクワの壁- 天野茂典未詩・独白105-3-6
そうしてぼくはランナーとして- 天野茂典未詩・独白105-3-5
太陽はひとつの窓なのだ- 天野茂典未詩・独白305-3-3
一滴の血- 天野茂典自由詩405-3-2
キーボードがみえにくい- 天野茂典自由詩405-3-2
街が回りだしたのだ- 天野茂典未詩・独白205-3-2
ローカルバスに乗って- 天野茂典自由詩305-2-28
アフリカへ- 天野茂典未詩・独白605-2-27
竜宮城は江ノ島からも行ける- 天野茂典未詩・独白305-2-27
土曜日サンバ- 天野茂典未詩・独白705-2-26
彼女らが帰ってくるのは2週間後だ- 天野茂典未詩・独白305-2-25
ヤクのような一篇の詩を- 天野茂典未詩・独白405-2-23
風祭り- 天野茂典未詩・独白205-2-23
ぼくも水槽の中にいた- 天野茂典未詩・独白305-2-22
現代詩手帖よ- 天野茂典未詩・独白405-2-21
朝マックしよう- 天野茂典未詩・独白205-2-21
もうぽかぽかである- 天野茂典自由詩405-2-21
あそこの鴉を撃ち落せ- 天野茂典未詩・独白405-2-20
雲の上は晴れているのに- 天野茂典自由詩305-2-19
飛びつきながらボールをさばくぼくらの姿は- 天野茂典未詩・独白305-2-18
あこや貝- 天野茂典未詩・独白505-2-17
その血もまもなく滅びようとしている- 天野茂典未詩・独白2005-2-16
アムールタイガーが吠えている- 天野茂典未詩・独白405-2-15
チョコレートは大好きだ- 天野茂典未詩・独白105-2-14
子供たちに母の背中を- 天野茂典未詩・独白1005-2-13
こんな日はどんな夢を見たらいいんだろう- 天野茂典未詩・独白505-2-12
でもそれが乗り物であることはすぐ分かった- 天野茂典未詩・独白205-2-12

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