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    優しい娘がいます
    方角を間違えて北口へ出てしまった杖を持ったばあさんを
    難解な通路を通って
    南口まで案内してやったのです
    そうっと肩口に手を ....
  京都 大原 三千院
  雪がふっていた
  降り積もっていった
  車はチェーンを履いていなかった
  
  三千院で炬燵に当たりながら
  湯豆腐を食べた
  みやびな気持ちになっ ....
   エトピリカを待つ
   絶滅寸前の
   マボロシの鳥
   600mmレンズを据えて
   何時間でも
   ポイントを決めて
   弟とぼくと
   二人のカメラマンが
   ....
  

    サイコロを振った
    吉とでた
    月と河童
    昭和に青春を送り
    平成でこけた
    死が怖くなった
    たとえ河原乞食になろうとも
   ....
  
    淋しさは機械の油
    切れてしまった地軸の方位

    淋しさは裸の立ち木
    いつまでも震える梢
 
    淋しさは男と女の染色体
    数億の星雲 光っ ....
   喜びは天まで昇り
   はじけて消えた

   哀しみは砂漠の水を
   補給できずに

   怒りは津波を起こし
   人身家屋をうばった

   楽しみはいま文字がつづれる ....
   

        
    {ルビ緘黙=かんもく}

    きょうも土星は回っているのだが

    リンクは冷たい氷と岩だ

    雑草は生えていない

    ほ ....
  
   枯れた草むらに
   寝転がるようなことはしないで
   ライターで火をつけてみた
   なかなか燃えない
   新聞紙がない
   紙屑がない
   諦めた
   炎は美 ....
   ふと婦人は席を立った
   向かいの席だった
   ぼくは隅が好きだ
   ぼくは隅に座っていた
   カバンを架けかえようとしていた
   ジャケットのフードがじゃまで
   カバ ....
   ふれている
   ふれている
   温かいものが
   ぼくのからだに
   ふれている
   それはあなたの
   恥骨だ
   しっかりとした
   感触を持っている
   ....
   土曜日
   もったいないが一日ぼくは寝ていた
   泥鰌のような疲れが溜まっているからだ
   谷川俊太郎さんはぼくより一回りも上なのに
   『まだこれから』という詩を書いている
 ....
 
  金曜日がおわった

  一週間が長い

  精神病を患ったからか
  
  初老の痛みか

  『詩は青春の文学である』

  と関根弘はいったが

  詩はだから宇 ....
  

   疲労は龍のようにはねていた

   生きるってことは淋しいことだ

   キルケゴールも言っている

   『死しにいたる病』を病んでいる

   女も男もみんな一生 ....
  滝が凍る
  心が凍る

  魚が凍る
  港が凍る

  それでも街は生きている
  それでも町は生きている

  真っ赤な手紙がほしいね
  真っ赤な心 ....
  ことばの枯れた井戸を掘ってみる

  夜空のように星星が輝いていた


  ぼくは夢を見たのではない

  ことばの星は無数にあるのだ

  掘削機はいらない

 ....
  


  できるだけ遠くへ
  島はなげるべきだ

  小笠原くらい
  塊
  として

  こぼれおちた
  土
  が

  いくつもの
  しみのような
  ....
  夕焼けがうつくしいのは

   あれは人魚が大空に薔薇をまいたからです

    なんて歯の浮くような科白をはいたら

     おまえは詩人 失格だと頭をなぐられそうだ

 ....
  富士山をみてきた
  富士山はお正月の姿をしていた

  まるで絵葉書のようで
  テレテしまった

  でもさすが日本一だと思った
  家来を誰も連れてないからだ

  ....
五時を告げる
  鐘が鳴る
  まるで夢みる
  羊のように

  空腹が番犬である


      2004・12・26
千波 一也さんの天野茂典さんおすすめリスト(49)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
サッカーで日本が北朝鮮に2対1で競り勝ちました- 天野茂典未詩・独白6*05-2-10
ぼくたちの足元は回っているのだ- 天野茂典未詩・独白105-2-9
エトピリカは歌に歌われていた- 天野茂典未詩・独白405-2-5
金網の外へ- 天野茂典未詩・独白305-2-4
数億の星雲_光って- 天野茂典未詩・独白405-2-1
生きるということ- 天野茂典未詩・独白605-1-31
この星の暮らしにも飽きた- 天野茂典未詩・独白305-1-30
ぼくの歴史も燃えてしまったように思えた- 天野茂典未詩・独白505-1-29
ぼくは小岩井ミルクとコーヒーをごくごく飲んだ- 天野茂典未詩・独白805-1-26
温かいものにつつまれてわたしは- 天野茂典未詩・独白205-1-24
まだこれから- 天野茂典未詩・独白305-1-22
じぶんのポケットにしまうことにした- 天野茂典未詩・独白505-1-21
カモがネギしょってやってきた- 天野茂典未詩・独白405-1-19
旨いビール- 天野茂典未詩・独白105-1-16
プラネタリウム- 天野茂典未詩・独白505-1-15
東京都から- 天野茂典未詩・独白405-1-13
冬の夕焼けはタイ焼きか- 天野茂典未詩・独白705-1-4
富士山- 天野茂典未詩・独白505-1-2
空腹- 天野茂典未詩・独白404-12-26

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