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スポーツ整形でこの地区では少しは名の知れ
た診療所だから混んでいるのは覚悟していた
が診療所の自動ドアを抜け二階に上がる途中
で待合室から溢れんばかりの患者に迎え入れ
られると圧倒されながらゲ ....
世界の果てを目指す
無意味の行進
のような言葉
こぼれる音
シンクロして流れ込む
うねり
闇の中
空っぽの風が
吹き渡って行く
光もないのに浮かび上がる
その姿を
感知するのは何 ....
戸籍に書かれている誤字俗字が蒐集されて
法務省から公式文書として通知されている
とは
なんて滑稽で凄まじいことだろう

戸籍に書かれた文字

書き間違った担当官も
その間違いが何十年も ....
県境にこだわったマニア本

県境に建ったホテル
県境に建ったショッピングセンター
県境が走る住宅街

短い距離の間に県境を何度も渡る国道

記事を見ていたら急に思い出す

東武日 ....
店頭での抽選に当たって
思いがけず購入できた3DS
にプリセットされたARゲームを起動する

3DSの画面を通して映る食卓の上に
バーチャルな箱が現れる

箱を撃つ
画面上に的が出現す ....
彩度が低下して冬
のような気がしている

けれど見上げれば鮮やかな
空の青

空っぽの空の青

透きとおるってどんな気持ちだろう
こんな空の下ではすべてを見透かされそうで

網膜 ....
雪晴れの朝の
あっけらかんとした明るさ

街に光が満ちている
街の輪郭にエッジが効いている

キッパリとスッキリと
明確な世界が眼前に
立ち上がっているから

いまこの瞬間なら
 ....
眠気を感じながら
書き連ねる言葉は
ピントがずれている
のに心地よいのは
何故だろう
責任転嫁できるからか
だいたい何への責任か
そもそも誰に転嫁するのか
ぼんやりした頭で
意識が飛 ....
薔薇は何処に行ったのだろう
もう何年も目にしていない
気が
するんだ

僕の住む街は
かつてバラの街を標ぼうしていた街の
隣にある

だからと言って
薔薇を植えた庭のある家が
そ ....
様式美とはこんなことを言うのか
西洋の美と江戸の美が混然となった舞台

何処にも属さない世界を現出する
その舞台装置の中で演じなければならない
役者の苦労は如何ばかりだろう

半端な存在 ....
コンテンポラリーダンスの舞台で描かれた
ゴーギャンの半生
鮮やかな身体表現で再現された彼の代表作

われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか

鬼気迫るダンス ....
正しいことなんて知らない
正しいことなんて在るのか
ただ一つの正しいことなど

そんな言葉を抱えたままで
世界と対峙するからまよい
流されるだけなのだろうか

空が燃えつきそうな夕刻に ....
パラパラパラパラパラパラ

カサカサに乾いた落ち葉が
風にまかれ車に踏まれ転がって行く

それは何でもない風景
心を軽くする風景

何処までも転がって行って
何処にも辿りつこうとしな ....
雲に覆われた
夜空を見上げる
なにも考えずぼーっと

空の深さが分からなくて
ただ眺めている

その空を区切る電線と
夜空にぼんやり浮かび上がった鉄塔

風がさわさわと渡る
僕は ....
湿った薄い乳白色をぶちまけた
希薄な空を透かして
柔らかで頼りない日差しが
射し込んできている

激しく荒れていた海は凪いで
波濤は遙か沖合に退いていった

濡れた砂浜に腰を下ろして
 ....
無言劇なのだと
目の前に突きつけられる
その舞踏の力は
日々の鍛錬の果実

伝わってくるのは
言葉になれずに
ザワザワと蠢く
エモーショナルな情動

要るものと要らないもの
では ....
夢を見た久しぶりに
夢だから
起きてすぐ霧散してしまって
途切れ途切れにしか覚えていない
けれど
目覚める瞬間の光景だけは
辛うじて覚えている


四国だかどこかの地方都市
何処か ....
ディスクユニオンを出る
暗い夜空に街灯が光る

ニュートラルな気分
家に帰ろうと歩を進める

風が頬を撫でる
その事実をただ受け止める

無機質な心地よさ
生きている/それだけしか ....
高崎線に乗り換えると
電車の調子が悪いのか
モーター音がいつもより大きい
回転数の上昇に合わせて甲高くなり
惰行から力行に入れるとまた悲鳴をあげる

あぁ懐かしい
吊り掛け駆動だ

 ....
セブンイレブンに買い物に出る
夜の旧国道はひっそりとして
思い出したように車が行き交うだけ

秋の虫がてんでに声を競う
聞こえてくるのはそればかり
淡い闇を纏う街を見ていると
何だか現実 ....
運河に架かる橋に立つ

とおく
離れた風景

それは空が広く
開放的な風景でもある

けれど
あるべきものが何もない

陽は
とおく
小さなビルの彼方に落ちて

地平の近 ....
我が街の風景をスナップショットして歩く
日差しが夏仕様に変わり容赦なく照りつけ
避けるように自宅にこもる冷房を効かせて
イチゴシロップのかき氷を食べ腹をこわす

そんな情けない夏の始まりはリ ....
低価格が売り
のイタリアンレストランチェーンで
今日も時間を潰している

学校帰りの高校生集団
乳児を連れた家族
帰りに一人で夕飯を食べる会社員

そういえばこの店では
おひとりさま ....
言葉に鋭敏になろうとする僕は
言葉から復讐される

言葉で顕わになどできやしないと
世界は刻一刻と産まれ続けるだけだと

跨線橋の階段を登って行く
夕焼けは淡く世界を染めている

こ ....
にわかに雨が降り出す
濃厚に萌え立つ雨の匂い
という名のアスファルトの匂い

パラパラパラと傘を撃つ
雨粒が急速に嵩を増して
バラバラ

 ザー
ともはや見分けもつかずに

速 ....
稲光のする夜空
降り出した雨の中
いつものように娘を迎えに行く

遮断された自動車の中
音楽さえ流せば雷鳴はかき消されて
稲光もストロボに堕ちる
はずなのに一閃されるたびに心が騒つく
 ....
何も考えずに済む   静かな日々が待っている
それが望んでいたこと        筈だった

月明かりの下を歩く      潮騒が流れ込む
満たされた音を抱え    胸の奥に滴る情動を
なぞ ....
七夕なのに雨模様
願い事を見透かしてしまう僕には
あまり関係のない事実

笹を(と携帯に打ち込んだところで、稽古が終わった娘が車のドアガラスを叩いたから、作業を中断をせざるを得ない)

※ ....
自然には矛盾がない
人の心が矛盾を作り出している

三回忌法要で坊さんが話された
訓話の言葉を噛み締める

語る言葉が圧倒的に足りない僕は
何を書き残そうとしているのだろうか

語る ....
疾走する赤き車
似つかわしくない車
それでも
気にならなくなった
麻痺したのだ

新産業道路から
尾久橋通りへ
さらに環状七号線へ
夜の四車線道路をとばす
その恍惚感

月の光 ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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無意味で有意義なもの- kauz ...自由詩4*11-4-25
マニア気質- kauz ...自由詩5*11-3-20
AR- kauz ...自由詩1*11-3-10
寂色の冬- kauz ...自由詩8*11-2-26
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そのあとで- kauz ...自由詩3*10-11-22
ダンス公演にて- kauz ...自由詩2*10-11-12
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