すべてのおすすめ
うなだれる白い首筋なぞる指乱れた髪を櫛で掻き揚げ ノクターンそのたくらみに旅をする
    まなざし揺れる夜の窓際


ささやきに似た腰つきでつぶやきに
    似た足どりでダンスする{ルビ夜=よ}は


ガラス窓くちづけかわす夜の色 ....
なまえなど我にいるものなどでなし 吾が名は ただの トランペット 。

保護をうけ生活し我の小さな國 完成 間近に 小鳥が 来鳴きぬ 。

ひとつこと ただ 思い詫び過ぎにし 日々の クリスマ ....
燃える指くちびる含み恋をする
    サルビアそれは紅い吐息に


ひそやかな風にするどき心こそ
    コスモスふるう恋の歓び


咲き誇り頰よせたその黒百合に
   ....
初恋の人の名前を呼ぶように遠い花火は音だけで咲く


宵かがり すくい上げられひと夏を共に過ごした金魚の記憶


パラソルを少し傾け向日葵と同じ角度で空を見上げる


涼しげな薄い便 ....
口紅の色ほどよくて春の雨土はつち色水はみず色 もう誰も修復できぬ美しい傷痕だけが星空のごと



カラフルな性の模様にいろどられ少年少女の白は泡立つ



いつまでも高原鉄道錆び付いたままの列車を包む真緑



沢 ....
海に来て月の遺骸を{ルビ面=も}に浮かべ
    白貝割りて指先を切る


貝やぐら沖に燃え立ち{ルビ蒼蒼=そうそう}と
    胸に巣食うは十三夜月


月葬に送り遣るのは{ルビ鸚鵡 ....
思い出に、ゆかたの君が見たいだけ箱根温泉ゆあたりに風

きっかけがどこにあるのかわからない花火轟くまでの沈黙

ぎゅっと手を握る二人は蚊帳の中 外のすべてが愛しく見える



小学生み ....
燃え上がる巨大な寝台列車から逃げ出すひとのいないやすらぎ


草上にレモンはひとつ落ちていてあなたのいない夜のはじまり


街中にひらく紫陽花5Fから観ている雨の降りしきる朝


 ....
満たされぬくらいでちょうどいい恋を笑えるほどの余裕もなくて


降りそそぐ陽射しの下で抱かれたい滴り落ちる果汁のように


日没を待ち侘びながら夕化粧君の前ではオンナでいよう


短 ....
この部屋の外を知らずに咲く花へ異国の水を注ぐ夕刻


蝶の背に針を刺すのを嫌がれば夜の間に逃げてしまうよ


不安だけ夢の中から持ち帰る見開いた目に焦げる黄昏


触れられるために生 ....
五月の彙報




月光のはしゃぐ五月の階段の途中できみとすれ違うだけ


降り注ぐ色とりどりの花々がきみを優しく包み込む通夜


未熟だと知ればけもののねむりから飛び立つひ ....
    春の夜の

    朧な月を仰ぎつつ

    草露を踏む

    真白い素足 
肩ひもがナイロンなんだとなぞられて まとわりついた背中の汗に


抱き合えばあなたのかたち胸が押され どちらの鼓動かわからなくなる


かぶさって唇奪う君を真似て 私も肉食動物となる

 ....
油染みだらけの記憶のわら半紙提出期限をとうに過ぎ去り




透明なグラスの底を目にあててきみの星座を見る白昼夢




あの夏にきみが投じた問いかけのこたえをさがす 波のまにまに ....
黒蜜の氷菓和尚が食べるとき観音扉の奥のまばたき


猫みたいな声を出すから燃え上がる火事にみとれるひとみをなめる


無意味だと思うぼくらのやることは星と星とが抱き合う夜に


尾& ....
如月や黒いソファーに横たわるあなたの影も微笑んでいる


ゆく船のゆくえわからぬまま岸でぼくらが録音されていた夏


ケイタイを缶コーヒーのように振るきみはまだまだ宇宙に鳴れる


 ....
もしぼくに普通の足があったなら低くてもいい山で死にたい


もしぼくが平和な国に生きてたらなぐられたって笑っていられる


もしぼくが平和な国に生きてたらたのしい本を読んで暮らすよ

 ....
太陽は誰が奪った洪水のようにまばゆい詩歌たちいづこ?


ゆうえんち、どうぶつえんにすいぞくかんみんなほろびてしまえきみとか


ぼくはもう崩れてしまう塔の上きみの手首を紫にして

 ....
夕焼けが差し込むような窓を見る 背中に回るのは反則と思う


くちびるが声を発することをやめ ただ感触が伝わるだけの


指を組むようにあなたの腕を脚を 隙間なく組み近くへもっと


 ....
無垢ということばをきみはエンジェルの首とたとへる一月も冬


戦場に突如飛来す少女その名前を問わばサイレンが鳴る


ラララララきみが歌えばきみの歌、土足でだれのメロディー奪う?

 ....
手のひらを組んで祈りのかたちなら無人の廃虚に風だけが舞う


街中にひかりあふれてもう星は絵本のなかでまたたくばかり


羽根はもう風にさらわれ剥き出しの骨をひろげるだけの桜木


 ....
どれくらい寒がりかって?靴下は履いてお風呂に入ってるけど


高校生二年の僕とすれ違う冬の深夜のゆめのさかみち


爪はなぜあるのだろうかマニキュアを薬指だけ塗って出かける


薔薇 ....
饒舌な彼女の隣りで頬に手を当てて頷く 君に恋した

ティーカップの淵をクルクル撫でている細き指先 俺は恋した

「ぽっちゃりとした唇がきらいなの」尖らす唇 君に恋した

「ばかみたい」そっ ....
かつてこの瞳の奥に刻まれしひとを想えば暮れゆく夕陽


岐路そして岐路、岐路、無数の岐路がありしばらく雪にみとれる窓辺


在る。ことでとわにみらいはうつつゆめ描くと同時にほろびてゆくわ
 ....
樹木鳴らし吹き抜けてゆく狂風に深夜目覚めるいまさらの孤独

海鳴りのとどろ聴へり魂を貫く声に窓開け放つ

畏みて畏みてなお願わくば我が生涯に苦難与へよ

ひとひとり生れ出でたる悲しみの叫び ....
砕くのをやめたフォーチュンクッキーと崩れ始めた空の気配と


花束は伏せられていて未だ眠り止まない六月病の花嫁


泥棒も蛇も来ないと知る今もやさしくひびく夜の口笛


耳鳴りの(雨 ....
{引用=まだまだ探す気ですか? 
それより僕と踊りませんか?
                井上陽水『夢の中へ』}





「明日も全世界の空にオーロラが架かるでしょう」と ....
眠り明け
耳鳴り低く響くので
夢のはしから余白を殺す


しゃらしゃらと林檎をむいてゆくひとの 
まつげは綺羅とひかる音楽


唐突に遠さを知った花の色、あれは残響怖くないもの
 ....
とうどうせいらさんの短歌おすすめリスト(143)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- いまいま ...短歌5*06-9-30
夜想曲- 石瀬琳々短歌11*06-9-26
今宵は_満月_。- すぬかん ...短歌206-9-22
花言葉Ⅱ- 石瀬琳々短歌12*06-9-5
レトロ- ソマリ短歌1406-8-26
春の雨- A-29短歌3*06-8-24
灰殻散歩- 本木はじ ...短歌1006-8-17
月葬- 石瀬琳々短歌18*06-8-2
【短歌祭参加作品】青の墓場- 一代 歩短歌11*06-7-30
とうめいな部屋- 本木はじ ...短歌1106-6-11
夏至線- 落合朱美短歌20*06-6-8
空病み- ソマリ短歌11*06-5-13
五月の彙報- 本木はじ ...短歌806-5-13
春の冷気を泳ぐ女(ひと)- 服部 剛短歌10*06-4-7
薄闇に- umineko短歌4*06-3-14
教科書を、閉じる- 望月 ゆ ...短歌37*06-3-6
【短歌祭参加作品】contre_le_sexism- 本木はじ ...短歌9*06-3-6
butterfly- 本木はじ ...短歌1006-2-28
普通の足- ヤギ短歌4*06-2-4
elephant- 本木はじ ...短歌906-1-31
宇宙に_咲いた- umineko短歌11*06-1-31
修羅場- 本木はじ ...短歌606-1-15
遭難- 本木はじ ...短歌806-1-13
群青日和- 本木はじ ...短歌1106-1-8
恋の瞬間- 比呂正紀短歌8*05-12-30
七十五分の一秒- 本木はじ ...短歌505-12-25
悼みて詠う- 比呂正紀短歌3*05-12-22
マイム- ソマリ短歌10*05-12-21
青い闇の警告- 本木はじ ...短歌8*05-12-15
「片耳のうた」- キキ短歌1205-12-3

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