批評祭から遠くはなれてみる。
アフリカじゃ紛争が終わりそうもないし、パレスチナなんて終わりもまったくみえてこない。
一方で、キャンパスでメシ食ってのうのうとしてる奴だっているし…たぶん私だってそう ....
この手紙があなたに届けばいいと思います。
お元気ですか。
こちらでは、毎日少しずつ、何かが消えていきます。
壊れるとか、崩れるとかいうのではなくて、
昨日までそこにあったものが、今 ....
中毒 海馬 部屋は暗い
殺人 海馬 ガソリンまく女子小学生
パークの真ん中 麻薬 拳銃 包丁
やつらは 目線をずらさない
炎 囲む 飛び跳ねる
頭が悪い
子供たちに 関する 刺・激
....
妻が平日に東京へ行くことになった。
友だちが故郷の鹿児島から仕事の都合でこちらに来るので会いに行くということだった。
ほぼ十年ぶりの再会だそうだ。
鹿児島から東京に出てきて、僕と結婚し、千葉に引 ....
病気になると みんな
入院すると思ってる
ずっと入院されていたんですよね
お見舞いに伺いたいのですが どちらの病院ですか
病院にいた方が 苦しくないんじゃないか
病院にいた方が 安心なん ....
爪痕がなんだというのだ 紅い染みがなんだというのだ 滅びゆく我
我を手厚く葬られたし 国道に擦りつけらるる畜生なれど
愛されたし 海の寝床をうしなって引き離さるる二日目の親子
....
朝。
残酷な日光が降り注ぐ。
布団と夢の残り香をすべて霧消と帰する残酷な光が降り注ぐ。
この部屋はとても日当たりが良い。
つまりそれだけ、容赦ない残酷さが降り注ぐ部屋だ。
出先の ....
そのぐちゃぐちゃなところに手をつっこんでみたい
あたしを汚していいもの ちゃんと最後まで
飛んでいきたいの、
おおげさに言えばそういうことだけど、
ほんのすこし向こうに行きたいだけ
なんでも ....
幼い頃お父さんは万能だった
何でもしてくれて
出来ない事なんて
何にもないと思ってた
そんな私一人の思いこみを忘れた頃
それと私は向き合った
朝起きたら動かなくなっていた鳥を
季節は ....
*
澄んでいく記憶の端から
水色の汽車が走り出します
ため息や欠伸といった
水によく似たものたちを
揺れる貨車に詰め込んで
透きとおる空の下
滑らかなレールの上
どこまでも
どこまで ....
あるいは、青春とは生贄のようなもの
だったのかもしれない
私たちが、終わりの終わりまで
上手に歩いていくために捧げた
血なまぐさい生贄
それが美しいものだったなんて嘘を
眉一つ動かさずにつ ....
ぼくはおんなのこ
夜中にまちがい電話して
あわてて言い訳して切った
気がついたら朝
半分くらいはかなしい
もう半分はあわてておぼえてない
ぼくはおんなのこ
ほんとうは誰が好きか知って ....
かんらん石を積む夢と
黒砂が舞い踊る夢を
秒針が殺したので
小指にてそれを折りました
ざあざあと鳴る
雨の音の降りしきる
信じ
終わり
嫌疑は流れず
淀み腐り異臭を奏で
雨の音 ....
きのうの じぶんを
コピーする だけですから
いくらでも すぐできます
じまんするようで てれますが
なかみは なんにもありません
オルガンはもっと
びろびろならなければ
びろびろなって たいへんびろびろ
ひきかえせないびろびろ
どこまで、も、あつく
きっついきっつい
夏がみえたら
はまりにゆける
(もうち ....
昨夜は仙台で大きな花火大会がありました。
わたしは東京からのお客さんと一緒に、西公園という大変混雑している場所の片隅で、たこ焼きとビールを片手に、跳ね回る子供を叱りつけながら花火を鑑賞していたわけな ....
わたしは生まれて初めて牛をかっこいいと思った
君は赤い牛が真ん中でにらみをきかせた黒いTシャツを着ていた
いいだろ マイケル・ジョーダンがいるシカゴ・ブルズのだぜ
得意そうにTシャツを広げると ....
わたしが わたしを
ぬける いたみもなく
まだ ことばが
あつい いや もう
くさりはじめた さかいを
うざいからでてって
さむいからあたしの上着をきてきなよベイベーお金ならポッケのなかよ
マリオがぺこぺこひかるマッシュを食いハイパーになる夜明けまでくりひろげよう
恋に落ちるまでパーティー ....
帰る 帰るよ
と言って
やっとで戻ってきたのは
二羽のアゲハチョウ
母は泣き続けて
二日後に命が崩れた
幾百のコバエが家屋から飛び去り
雨戸は裂傷し
静脈血を纏った鳩が2羽
黒ず ....
大覚アキラの詩は油断できない。
分かりやすい言葉で書かれ、親しみやすい内容かと思わせておいて、
必ず後半にドキリとさせられる。案内されるままに無防備について
ゆくと、突然振り返ってナイフを突きつ ....
すべてのロールプレイングゲームをクリアした後に
俺たちは眠い目をこすらないまま
ラストオナニーをはじめる
すべてのロールプレイングゲームのエンデイング
すべてのロールプレイング ....
いもうとを 見つけた
薄紅色のあじさいに架かる蜘蛛の巣に
囚われて 泣いて
いもうとを 見つけた
砂まじりの南風に吹き舞わされて
囚われて 叫んで
やあ ....
・
女子高生のルーズソックスの中には
何が入っているのだろう
はるか昔
恐竜が生きていて
まだわたしが女子高生だったころ
何度もルーズソックスを履こうと試みたが
あの絶妙なふくら ....
この水滴はなんだろう
風に混じりながらほそながくのびてゆく知らない子供のよだれ
常磐道
星をちりばめてする虫たちのセックスのしずかなマジさ加減にびびりながら
自転車の沈む前輪と後輪 ....
おっぱいにちょっとだけ毛がはえてて
かみそりをあててみる
ちぎれそうで、
思想、がたりないから
ぼんやり眺めていた朝
クッションをぶんぶん振る
にぎる
もしかしたら、わたし
も ....
悲しいからといって
泣けるわけではない
それはきっと
悲しいことではない
と
信じる力が勝つのだとしたら
わたしたちはひどく不幸だ
いつからわたしの手は
....
その男とはセックスしかしていなくて、
それはつまり
良い本ではあったけど返し読もうとは思わない(思えない)もの
と、近いような感覚で
彼と連れ立ちどこかへ行こうと思えない(映画館?ましてやウィ ....
広島への出張なんて
もう馴れたと思ってたけど
今日は新幹線の
閉まる自動ドアが恨めしい
これから会議だっていうのに
君の涙の理由ばかり
そればかりが気がかり
帰り道、駅までの路地 ....
宇宙の果てが見たくて
青いスカートを
風になびかせた
遠い水平線の向こうにも
遠い地平線の向こうにも
無い、終わり
いつか宇宙ロケットを作った日
校庭の真ん中から
噴射する水の圧力 ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28