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三人の男が横に並んで
箱の中の小冊子の数をかぞえてる


いち、に、さん
バイトの女子高生が
早退してお疲れさまでしたと
言ってるのも聞こえなかった


短気な老人が社 ....
  ああ おれはこわれた
   二丁目の角で 
 月見うどんすする スーン
 鉄格子のなかから するどいめだま
 おりまげたひざのうらには ぶっとい静脈
  にわとりのしずく 
  ....
 キリンの頭の上から飛び降りて
 勇気をもっておやつの時間にした
 ねむってるあの娘をむりに起こさない 
 時計の針はからまって
 かわいいビスケットの形をしている

 ....
 

 もうオオカミは吠えない
 寝静まった夜更け
 窓の向こう
 開かないパラシュート
 地面で弾む音が
 幾つも聞こえる



 氷河期の時代
 地球上には
 愛がなかっ ....
 路面が凍りそうなほど寒い朝
 彼は社長を迎えに行った
 自宅に着くと
 リビングのソファで社長が
 頭から血を流して倒れていた
 頭の中身は
 アンティークの柱時計に ....
こめかみが震える
ボタンを掛け間違えただけで
凍傷になった右腕を
いらなくなった左手でどかす


タバコの煙が
消えるのにじれだすと
地上では急に雨が降りはじめる
おれは終電 ....
うすら寒い尿道の奥地、
おれは(そこに)祝祭を感じる、
人びとは電気椅子に座って
小便を垂らし、いたいけな少女は
自分の陰毛をむしる、
のんびりと、おれは、
人びとの膝の皿を狙 ....
 ボンネットの上で暮らしながら
 おれは浮き輪の目立つ格好をしている
 二酸化炭素が好きで
 画鋲がきらいだった


 クレヨンの先がつぶれて
 壁にめりこんでゆく
 ....
何度も潰れたハーモニカが
落ちている
鉄橋の下 毒殺された猫たちが
かきむしった 芝生の跡に
昨日からの雨が しみる



通過する電車は 歯並びのいい弾丸で
消える頃に ....
誰もいない電車の中
話し声が聞こえる
複雑に絡みあう心電図のリズムがぶつかっては弾け
私を切り刻む
邪な水位が胸の辺りまで
満たしはじめ
私は錯乱の消火器の底で
いつ ....
 昭和生まれの女が
 演歌調にまばたきする
 どのドアもどこでもドアで
 正直こまったよ




 等身大のペンシル
 思ったより使えなくて
 学校の宿題できな ....
 なめくじを舐める
 晴天の霹靂をともなって
 神社の巫女の飲みさしコーラ
 私財投げ打って
 購入し町内で自慢する

 


 羽ばたくスローガン
 ガレージに天 ....
 真昼に失敗したピエロが
 サイドカーで焦げている


 半狂乱の便所の異臭
 カットナイフ
 裂けた七面鳥の胸肉は
 性犯罪者の性癖
 

 床に敷き詰めた白 ....
探偵を探す旅を続けている


シャツのボタンの止め方がわからない


サイレントの救急車の中で嘔吐する


銃口でえぐられた横っ腹の傷


ベッドのない病院の中庭で
 ....
 液体枯渇の脳に注射器を射す
 崖に落ちてく列車の窓に映った
 黒く変形した俺たちの姿


 微塵も穢れなき青空の雷鳴を
 恐れ
 物陰で怯える
 地面に現れた ....
 得意げにまわってる
 あの子は
 何も話せないから
 おどけてるだけなんだよ
 水色の音楽の真ん中
 はしゃぎ過ぎて
 黄色のスカーフが
 ほどけて
 落ちた ....
 口笛するけど音が出ない
 きみはうつくしい食器を洗った手で
 一枚の銀紙を折り畳む
 訊ねようとしたことを
 思い出すために
 つらい過去も思い出し泣いた
 カレンダ ....
 月曜日とにかく光射すバスの窓際に座って
 手のひらのにぶい氷が溶けてゆく
 仮死状態でありながら
 勃起する
 なくした心臓の空白
 暗闇からきわだつ白い幹を
 幼虫 ....
 人間の体のつくりを真似て話しながら
 どこにもいない人間になれたらいいのに
 ぼくらは作られたもの
 あと一秒で生まれ変われると日常的に信じて
 浮遊するゼリー
 いつでも ....
 湿ったマンホールの中でひしめきあった豚たちが
 悲鳴を上げている
 チカチカする電灯の合間に
 血走った目が光って見える
 だからどうしようぼくたちは白い粉の洗剤を飲 ....
 深夜のプールに
 腹を裂いた犬の死体を浮かべた
 悪いことしてない
 したいからした
 細切れにされた僕が
 立ち尽くし
 一つしかない空の星を
 噛み砕いた
 
 通り魔が居眠りする路上で
 おれは通り魔を殺した
 こわくない
 おれはたった一人の人間だ
 心臓と肺を持つ
 たった一人きりの人間だ
 長い長い
 疲労感と倦怠感、頭 ....
 
 
 散弾銃の響きを聞きながら
 今日も眠る
 僕は殺されるかもしれない
 

 マンホールの下に
 うずくまっている
 谷底に沈んでいる
 フタをかぶされて
 沸騰 ....
 さっきからおれは気が狂ってる
 生き抜くことしか考えつかない
 コップの底に残ってる最後の水を
 飲み干して
 ベッドで眠る
 カーテンを燃やし尽くす
 握りしめた太陽を ....
 ガソリンスタンドの光が
 日曜日の朝の教会みたいに見えた
 おれは神様なんか信じてないけど


 仏頂面して
 お気に入りの歌もなくて
 交差点をすり抜ける
 自 ....
 ハンバーガーセットを注文すると
 工場のベルトコンベアに乗せられ
 出荷される電子レンジみたいな気分になった。
 ハンバーガーが出来上がるまで三分かかると
 店員の女 ....
 ぼくの手のひらにお皿があってずっと回ってる
 切れ目のついた流れ星が
 次から次へと不時着を繰り返す
 どうしてぼくは逃げ出したりしないのか
 紺色と茶色のあぶくで ....
  中森明菜からもらった手紙をてんぷら火災の炎で燃やした
  セルジオ越後は別に悪い人間じゃないと
  パートタイマー美男子がカラオケの合間につぶやいた
  おっぱいは複数
  ....
 


 いい天気だった。これほど天気がよければ、女の乳首も見えそうだった。見えなかった。おれは駅前のロータリーのベンチで、バスを待っていた。
 隣に座ってる男の乳首は見えてしまった。 ....
大覚アキラさんのカンチェルスキスさんおすすめリスト(29)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
三人の男- カンチェ ...自由詩409-11-17
にわとりのしずく- カンチェ ...自由詩409-9-7
ねむってるあの娘をむりに起こさない- カンチェ ...自由詩708-10-6
オオカミに襲われた傷- カンチェ ...自由詩607-2-17
下敷きになった卵みたいに- カンチェ ...自由詩907-2-9
汚物- カンチェ ...自由詩507-2-4
祝祭スピン- カンチェ ...自由詩307-2-2
不安と絶望とおしるこ- カンチェ ...自由詩706-12-26
結露- カンチェ ...自由詩306-9-28
手つかずの死- カンチェ ...自由詩306-6-3
等身大ジブラルタル- カンチェ ...自由詩305-11-28
目が覚めている- カンチェ ...自由詩205-11-28
ハバネロの唇- カンチェ ...自由詩305-10-4
全力の腹痛- カンチェ ...自由詩205-10-1
4分39秒- カンチェ ...自由詩605-9-21
ころがるちゅうしん- カンチェ ...自由詩10*05-9-14
悲しい摩擦音- カンチェ ...自由詩705-9-12
匿名- カンチェ ...自由詩305-9-12
楽園- カンチェ ...自由詩11*05-9-7
時計の針の音しか聴こえない- カンチェ ...自由詩405-9-7
縦に裂ける- カンチェ ...自由詩705-8-3
移民- カンチェ ...自由詩505-6-24
こわれた背筋- カンチェ ...自由詩5*05-6-20
カスタム- カンチェ ...自由詩705-5-6
ロケット- カンチェ ...自由詩5*05-4-13
平衡- カンチェ ...自由詩1205-4-11
ぼくの手のひらにお皿があってずっと回ってる- カンチェ ...自由詩304-12-21
ネオ勝新太郎主義の台頭に気をつけろ- カンチェ ...自由詩4*04-8-18
ディズニーとマクドナルドと劇団四季に命を狙われる男- カンチェ ...散文(批評 ...7*04-5-27

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