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親父は定年退職し
母ちゃん専業主婦となり
息子のぼくは半人前

母ちゃん家計簿とにらめっこ
ばあちゃんが払う食費も1万ふえて
なんとかやりくりの日々であります

雨もりがあふれる床
 ....
明日の朝も僕は
バスの後部座席に重い腰を下ろしては
昨日のメールで君が励ましてくれた言葉を思い出し
リュックの中から取り出した本を開いて
挟んでいた君の写真をみつめるだろう

遠い町に住む ....
よく晴れた昼過ぎ
満開の桜の木陰にすいよせられて
黒い幹に{ルビ凭=もた}れ腰を下ろしていた

桜の花々は音もなく風にざわつき
ふと 辺りを見わたすと
桜の{ルビ蕾等=つぼみら} ....
心が暗雲に覆われた時には
「透けた空から見守る誰かのまなざし」に
自らの汚れた卑小な裸の心を
ありのままに投げたしたくなる

そんな時、友の顔を想い浮かべては
いつかの語らいの夜を思い出す ....
かみさま
大人になった僕は
ずいぶんと長いことあなたのことを忘れていたようです。
時に僕はあなたの姿を見たいと
{ルビ只=ただ}、無力な両手を組み合わせては空に向け
一心にお祈りしています。 ....
夜の浜辺で一人
寂しい叫びを{ルビ宇宙=そら}に放り投げる

震える声は
一枚の手紙となって、舞い上がり
静かな波の唸りの上を、舞い上がり
海の{ルビ面=も}の、
月の光の道の上を、舞い ....
立ち並ぶビル群の幽霊
ビル風が吹き抜けると
敷かれゆく風の線路の上
滑らかに空中列車は行き交う

乗客は皆視線を落とし
日常に見つからぬ出口を
携帯電話の画面に封じ込める

 「 ....
床さんの服部 剛さんおすすめリスト(7)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
さといも家族- 服部 剛自由詩22*05-11-5
天の川に架かる橋の上で- 服部 剛自由詩5*05-7-3
桜の蕾を手のひらにのせて- 服部 剛自由詩10*05-4-30
「約束の日」の彼を胸に- 服部 剛自由詩7*05-4-26
屋根の上に寝転んで_〜かみさまへの手紙〜- 服部 剛自由詩9*05-4-24
満月に吠える、野良犬- 服部 剛自由詩15*05-1-25
空中列車- 服部 剛自由詩25*04-10-3

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