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私を洪水に追いやった姉がいて
いつも酷い頭痛に悩まされる
スプーンや菜箸をやおらと持ち上げる習慣のせいで
編纂した辞書は全部私の産声で埋め尽くされた
おかげで生きることは大変な仕事になった
 ....
くもりのちあめのひのしんごうきは
あかすぎる、と
あおすぎる、が、あって
きいろだけは、すぎないから
ちょっとだけうれしそう

わたしたちはおもちゃばこのなか
うみすてられて、おいてかれ ....
鳥たちに怒られながら、桑の実を摘む
抱えたボウルに次々とほうりながら
これは私のものよと、何度言っても怒られる
何度も何度も、鳥たちは同じことを言う
こちらも負けじと言い返す
だけどすぐに疲 ....
溶けていく一番長い一日も
なんてことない日の何処かへと


傘の柄が折れたら水の音がして
この血どこから湧き出てくるか


暮れかかる窓の外側よじのぼる
かえるよ太れチョコレートパフ ....
理由もなく濡れるのが嫌で
だから雨が嫌い
蔑まれてでも私を救ってくれた
その人から逃げ出して
遠い軒の下
晴れ間を待っている

だから世界に雨が降る
だから世界は濡れたがる

今日 ....
何処行こうとしてたの?
返事もなしに行っちゃった
さっきまで泣いてたような目をしてさ
真っ直ぐ前を見て

気になって振り向いたけど
もう見えなくなっていた
きっと時代が連れ去った
 ....
色は黒いが蝿ほどは大きくはない
主菜の皿の傍らで翅を休め
じっとしている
我が家はドアも窓も締め切ってはいるが
何処かの隙間から匂いに釣られ
入ってしまったのかもしれない
もしくはきっと見 ....
いつも言葉は先に途切れる
それは相応しい形をまだ見つけられないからではない
まるで全てを知らなかった時代に戻る
私たちは思い出す
始まりはいつも懐かしいものだと

私は確信する
いつ ....
波を見ていた
波だと思った
黒い人影
波でしかない
その人は
波になろうとしていた
波になりたかったのか
ずっとそうだったのか
わからないけど
その人は消えた
波になった
だから ....
雪の日の朝
母屋の裏手のちょうど陰になった辺り
誰が訪れたのか
その道筋で
その深さで
大きさで
振れ幅で
その心に去来したものを
知る

驚きを、知る
ひもじさを、知る
戸惑 ....
歯ブラシを
買い換えるタイミングで
別の人を
愛し始めると
冬タイヤを
履き替えるタイミングで
綱渡りの
綱が
揺れる

おはようとも
こんにちはとも
違う時間に
コップ一杯 ....
狭い入口だった
石畳の階段
座っていると
まるで通せんぼしているようだった

黒い猫と遊んだ
長い髭をたくさん持っているようなので
ひとつ頂戴と言った
猫はくれなかった

「ソゥリ ....
貴方に参ったと言わせたいが
荒れ地に種も蒔きたい
二重の線で消したいが
全部薬だと知った

名前を与えてしまったら
その瞬間から傷口が広がる
紙の埃を吸い込んで
苦しいから文字は踊る
 ....
キラキラおもちゃの順番が空いて
変わった模様のペットたち
中にはウィンク不可のもあって
作りかけの名もない道に
横断歩道と外国風のシンガー
今日は伴奏無しで歌うね、と
メロロンロン
 ....
君は座っている
石畳の上、足を投げ出して
急な階段、手摺りに凭れるようにして
座っている
座って、僕を見ている
真っ直ぐに
作りかけの猛獣のような目で
悟り切った爬虫類のような息をし ....
愛は
返すというエネルギーの道筋が認められて初めて
愛となる
それがなければただの営みだ

見返りのないものが愛ではない
見返りの消滅したものが愛なのだ

道筋は葬り去られた
轍とな ....
転ばないよう気をつけて歩いた
人生は長い長い細道だから
人はいつから踵を付けて歩いているんだろう
早く恋を知りたくて
だけど愛はまだ要らなくて
先に月に向かった貴方が寂しくて死んでしまわない ....
見上げてる、言い訳よりも高いビル
空が似合えばいいのにせめて


カップ持つ見慣れた仕草、指先の
とまり木だった、旅立ちだった


少しだけ、ほんの少しだけ九月から
淋しい風が吹くは ....
陽だまりに七つの罪と添い寝して
このうちどれが私を救う?

何度でも好きだと言える友だちの
後ろカーテンゆらゆら揺れて

口癖も忘れて次は中指で
眼鏡を直す角度を消して

空っぽの容 ....
なり損ねたものがあるなら
駅の売店でアイスでも何でも買って
座る席も無いから
しばらくは開かないドアの手前
流れる景色を見送りながら
さよならとも
うんともすんとも言わないで

ああそ ....
ペンギンカフェみたい
沈みそうな旋律で歩く
たまに目が合う女神のような街に
投げつける豪速球
勿体ない勿体ないって、全部本気だったんだから
罠にかかった小動物、逃がしたりしたら笑われるね
 ....
会いたい、が間違いなら
会いたい、じゃなくていい
アインシュタイン、が間違いなら
愛したい、に換えていい

病気だと簡単に言われ
理論だってわかってもらえず
悔しいから面積求めた
苦し ....
何故、離れるのか
何故、一緒に眠らないのか
私の魂よ

何故、君だけが自由で
何故、私だけが叫ぶ
さよならも言わないで
涙も流さずに
何処へ行ってしまうのか
こんなに求めているの ....
願いの出る場所は大きな洞穴か
入口には番人いるか
時々掃除はしておるか
近付いて良いか
入っても良いか
願い以外は出て来ぬか

 オト、ザクラン、ユケ、マイケ

願いは風のようなもの ....
おぼろんさんの妻咲邦香さんおすすめリスト(24)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
修正液- 妻咲邦香自由詩4*23-11-28
くらうでぃ- 妻咲邦香自由詩323-10-18
その次のこと- 妻咲邦香自由詩7+*23-10-16
怒られ短歌- 妻咲邦香短歌323-10-6
私とマドリ- 妻咲邦香自由詩7*23-10-6
- 妻咲邦香自由詩223-4-18
糸切り鋏- 妻咲邦香自由詩3*23-2-6
はじまりの言葉- 妻咲邦香自由詩323-2-4
- 妻咲邦香自由詩223-2-3
雪の日の朝- 妻咲邦香自由詩123-2-2
すやすや- 妻咲邦香自由詩123-2-1
石畳- 妻咲邦香自由詩223-1-30
件名瘡- 妻咲邦香自由詩422-10-3
ピアノ- 妻咲邦香自由詩122-9-15
- 妻咲邦香自由詩122-9-15
愛は- 妻咲邦香自由詩1*22-9-13
月兎- 妻咲邦香自由詩222-9-11
頑張って書いてみました。- 妻咲邦香短歌122-9-8
もっと書いてみました。- 妻咲邦香短歌222-9-8
フィドル- 妻咲邦香自由詩322-9-5
ピクニック- 妻咲邦香自由詩122-9-4
アインシュタイン- 妻咲邦香自由詩422-9-4
ある岸辺- 妻咲邦香自由詩122-9-1
願い- 妻咲邦香自由詩322-8-20

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