すべてのおすすめ
後悔をきっとするって知りながら子供に返って雪に寝転ぶ
傾いた棚を作った父の顔、偲び吸えないタバコを咥える
避難所で青い唇噛んだ夜、あゝ、十年か、陸前高田市
起 ....
逃げたのはおそらく一番人生で大切な鳥、夢が横切る
これ以上吐き続ければ笑顔さえ失くす気がするじぶんへの嘘
黄昏に卑屈にならぬよう歩く知る人もなき異国の街並み
....
蜃気楼
その名で呼んだ色街に
架かって照れてる、夜の虹かも
その過去の
醜聞まみれで死ぬ人生、
夜のうわさの拡散する街
このなみだ
風の奏でる優しさで
洗い ....
スカートのすそひるがえし走りさる君の背中がただ真っ白で
十七才忘れられない最強のあたし恋などバカにしていた
この胸のこの心刺すこのナイフ透明な血をドクドク流す詩
真っ黒なコ ....
あたたかなあなたのひざを枕にしシャイな笑顔と目があうプリズム
はいっ!という返事が真っ直ぐだったので顔を二度見た。初恋でした。
こらえてる、腰も砕けて座り込むほどの失恋でも ....
私なり 書いてはみたが なかなかで
わかろうとして 難しいと知る
有り難い 心を込めて 諭されて
伝える言葉を 私なりにする
ひとり打つ パソコン前でひねっては
素直に心 ....
みおつくし
トンボの止まる
杭の先
今朝
なごり雪
降り積もります
「好きでした」一行の手紙が時を止め君が綺麗な声で泣く春
きみの乗るスクーターにはあの頃のセピアの記憶をまだ積んでいる
弓なりに背を反りかえし喘いだらダメだとわかって ....
薄氷をふみぬきついらくしただれか散ったあとだけ人のあわれむ
わたくしのいのちの根っこ烙印がわたしをひとでなしというとき
なおらないやまいがずっとなおらないわたしがわたしであるということ
....
過ぎてゆく疾風が眼を切った冬、春を信じてただ走る君
見られるのが嫌だなんて言わないで正しい片恋なんて知らない
あの雪で転んで笑われやけくそで手渡したチョコでも想いは ....
やけに明るい夕焼けはちょっとだけ軽い気持ちになったりするよね。
グラデーション、一番星の手を引いて走り出すのはすこし待ってて。
それはそう…仕方ないとはいえ、僕らいつまで喪中みたいな日 ....
生きている
だけでいいんだまるもうけ
もしも食べずに生きてられたら
そんなわけ
じつはないからがんばって
泣かないように慎重になる
星降る夜
昼間に降った雪の ....
大好きなポン柑を想うテーブルを三色ゆたかな食卓にする
負け犬のように生き来た私にはたしかなものはこの南瓜だけ
星たちのありすぎるほどまたたく夜そこにしゃがんで母を恋う
夕雀夕鴉たちもいなくなりわたしの心のように暮れてく
星が舞う。
ような気のする冬空に
赤や黄色や青の、花火よ。
爪を砥ぐ。
まるで刃物の冷たさを
こころに刻んでいる、冬の夜。
夢のあと、
楽しいパーティで出 ....
めらめらと陽炎揺れる繁華街欲望勝手に走り出す
黒和服凛々しき姿は美しく遺影を抱いて霊柩車
眼を病んで片方失う人からの電話着信明るいメロディ
黒髪が老いて衰え真っ白に姉の青春今何処なり ....
きみといる羽毛布団のふかふかは天国よりもきっとふかふか
《中央》を
突破する恋、選んだの
絶対未練が残らないように
ああ、それで
目の前の世界が音立てて
《冷たく》崩れる未来も知ってる
夜明けには
《たったひとつの》願望が
....
みずうみに
おれんじの泡を沈めたら
柑橘しぶきのみずうみ夕闇
葉の落ちる
ソファーの上に西陽さし
どくどくどくと心が鳴ってる
一匹の
星座の名前を知ったあと
....
冬の日を思う今朝来て小鳥来て空よく晴れて飲むこはくいろ
木犀のうすだいだいの花びらのなかからこぼれ咲いた秋の日
アレをする
理由がほしい君が好き
なのですからと、ちゃんとアレする
夕焼けの
死んでしまったこの街で
天使のふたりを信じたバカ有り
空の下
全てが青く染められそう ....
つらい時いつも会いにいく銀杏樹の秋を語れぬ今日は切り株
美しい
貴女に呪いをかけたいな
どんなときでも私を好きって
水溜り
アメンボの波浮かんでる
まるで世界が変わるきっかけ
傷ついて
三日月尖って空高く
心が鋼という嘘も知る ....
夕焼けという名の空を抱え込みいっぱい泣きたい母さんの胸で
ポン柑の季節が終わり友は逝き梢は夏に瞬きの間に
雨音を吸い込む芝に囲まれて新しい町は空気が足りない
あと少し家事 ....
よそものの今日を支えて自転車が春のひかりと春の匂い聴く
みずうみにゆく日写真を束ねる日クレヨンもらう日いま 生まれた日
さくらさくら生まれて初めて見るようにさくら見ました今日も明日も
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