すべてのおすすめ
祖母の 遺骨かと
焼けた雲 追う
折り紙の 鶴も
川くだり する
縁石に 添う
ひしゃげた 靴の黄
踵 上げ
芽吹く 緑
竹の 支柱に
絡む 蔦
編む 影
思しい 葉脈
....
紫色の 斜陽に
己を とらえ
枯れた 霊感を
意識に 濁す
知恵の 廃水が
病める 回路に
淀みを つくり
思考を 乱す
非望を 希釈し
心に 流れ
微熱が 気化し
目蓋 ....
静止した 夕ずつを
灰の妖雲が 覆う
静寂が 孤独な
姉妹のように ひろがる
暗い空の 水脈から
垂直に 降る雪は
地に落ち 鬼火になり
辺り一帯 埋め尽くした
人は こんなに ....