入り相
ルラ

祖母の 遺骨かと
焼けた雲 追う
折り紙の 鶴も
川くだり する

縁石に 添う
ひしゃげた 靴の黄
踵 上げ
芽吹く 緑

竹の 支柱に
絡む 蔦
編む 影
思しい 葉脈

風を 登る
昼の 微熱
はや 夜が
染んだ 山ぎは

あの 雲
光 濾す
俺に 降らせる
缺盆が 満つ

夕に ああ
駆けよう あすこそ
瞳 締め
つい 断つ 歩

しずかな 径
ふと うたれ
からの 荷物を
なぜかしら あけ


自由詩 入り相 Copyright ルラ 2019-03-23 19:05:20
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