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祝日 新宿の午後は人波に{ルビ溢=あふ}れて
逃れるように僕は古びた細い路地に入る
道の両脇に{ルビ聳=そび}え立つ高層ビルの壁に挟まれた
細い空を見上げると吹いて来る向かい風
ア ....
深夜の浜辺で
青白い顔をした青年は
{ルビ焚=た}き火の前で{ルビ膝=ひざ}を抱えている
肩を並べていた親しい友は
すでに家路に着いた
胸の内に引き裂かれた恋心
誰の手に ....
半年振りで姉は嫁ぎ先の富山から
5歳の{ルビ姪=めい}を連れて帰っていた
家族{ルビ揃=そろ}って
僕の出版記念すき焼パーティーをするので
今朝の出勤前母ちゃんに
「 今日は早めに ....
春の陽射しに
紅い花びらが開いてゆく
美しさはあまりに{ルビ脆=もろ}く
我がものとして抱き寄せられずに
私は長い間眺めていた
今まで「手に入れたもの」はあったろうか
遠い真夏 ....
雨の降る仕事帰りの夜道
傘を差して歩く僕は
年の瀬に冷たい廊下でうつ伏せたまま
亡くなっていたお{ルビ爺=じい}さんの家の前を通り過ぎる
玄関に残る
表札に刻まれたお爺さんの名前 ....
二月の冷たい雨が降る午後
近所の喫茶店でお茶を飲みに
愛読書を鞄に入れ ビニール傘を差し
家の門を出て川沿いの道を歩いた
川の流れる{ルビ辺=ほとり}の土に
一羽の{ルビ白鷺=しらさぎ ....
今日も額に汗を滲ませて
門前払いは覚悟の上
蝉の鳴き声しか聞こえない
住宅地のあちらこちらを歩く私は一匹のありんこ
無数のピンポンを押して
ようやく玄関のドアは開いて
満面の笑みと話術 ....
ふらふらと酔っ払いの千鳥足
さみしがり屋のピエロは口笛吹いて
今宵も月夜の道を歩いています
膝を落とし 手を差しのべ 愛を乞う
寒がりな裸の心を胸に{ルビ潜=ひそ}めて
夜空 ....
たりぽん(大理 奔)さんの服部 剛さんおすすめリスト
(98)
タイトル
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カテゴリ
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日付
「夢」_〜_新宿にて_〜_
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服部 剛
自由詩
14*
06-5-6
幻の太陽_
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服部 剛
自由詩
15*
06-4-16
姉のまなざし_
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服部 剛
自由詩
18*
06-4-7
夕暮れの並木道
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服部 剛
自由詩
14*
06-3-13
光の滲む雨の夜道を
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服部 剛
自由詩
18*
06-2-24
雨に濡れた白鷺
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服部 剛
自由詩
10*
06-2-1
昼休みのラーメン屋にて_〜ありんこ営業マンの夏〜
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服部 剛
自由詩
8*
05-8-9
月夜の散歩
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服部 剛
自由詩
16*
05-7-21
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