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長い夜に溶けて
私は朧月夜の墨絵

どうして生きて行けましょう
昨日まで歌ってた虫さえ
今夜は孤独にする

窓を少し指先だけ空けて
冷たい空気を誘い入れて
毛布を包み込んで
自 ....
アムステルダムの妖精の想い出
第1話「アンネ・フランクの家」


生きていればまだ80歳の
お友達の話を聞いて欲しい

初めて逢ったのは
誕生日だった
だってプレゼントを手にして
 ....
窓辺の朝日は懐かしい匂い
遠い国の匂いがする
いったいどれだけ
涙滲みたハンカチーフ燃やして
ここへたどり着いたの
流星を追い越して
銀河を照らして愛され
月を影絵にしてくれるたね
 ....
もう人間は想像力も手放して
まるで錆びた道路標識のような
ぬくもりのない
フリーズドライの言葉しか持たないのね
いつかまた本当の
詩を詠んでくれた人に出会いたい
落ち葉で明るくなった赤い道
カラスがクルミを咥えていく
どうぞと笑顔の妖精は
余った実を抱いて家に運ぶ

流星を彫って作った鍋に
ハチミツとクルミが入る
特別に月の白身が用意され ....
イスラエルのまだ宗教さえない
果てしない小麦畑
妖精だけの青空がそこにある

旅人は星を羅針盤に歩く
妖精のパン屋が
月と一緒に開店する

小麦の穂は平和の国旗
そんな想い出を語 ....
小さな手で耳朶を摘まんで
鼻の先で羽ばたき
じっと目を合わせる
少しだけ泣いてたんだ
心配させたね
身体がとてもね
大きく広い葉だった松が
あんな細く針のような
葉になってしまうほ ....
月をひとつ
ススキの穂先にのせる
コオロギが月に降りる
月旅行の順番待ちの列が
草原に並んでいる
パリの妖精
第11話「ルーブル美術館の妖精」



あの人は愛してくれた
月を背にして
そっと忍び込み
ランプを吹き消す
煙がカーテンになり
月の目をかくす

あの人は忘れない ....
日常の風景を
見えるものを
ただただ
刺し身のように並べられても
私は食べたくない
満月を半分切取って
キノコのように
森の奥深く置く
冷たい森に白い光り
ウサギもキツネも
目を閉じて寄り添い
虫は寝言で歌い始める
薄く羽根一枚ほどの
温かな月の光り
夜明け ....
雨が止んで
月の光が庭に落ちる
照らされるのは妖精の羽根
背の高いタチアオイが二人
寄り添って踊り始める
赤い絵の具が流れるように

フレデリックが
月明かりでピアノを弾く
 ....
パリの妖精
第3話「ムーラン・ルージュの妖精」



サクレ・クール寺院のてっぺん
十字架に座って街を眺め
星がやってくれば人ごみに紛れ
出来たばかりの赤い風車を覗く

貧しい画家 ....
閉めたブラインド
風が隙間を探してる
湿ったコットンが
乾く場所を探してる
少し開くと一気に
夜行列車のように
光の数珠が流れて来る
一瞬見える青空に
涙を吸った雲が浮いてた
 ....
満月は夜空に
一生懸命に
青空を創る
太陽に負けないようにと

白く優しい光が
見えないはずの
二人分の夢を
ぼんやりと浮かべている

流れ星をつかまえて
手をつないで
ゆ ....
新しいお薬が出来たよ
森の妖精医院から
真夜中に声が響き渡る
眠っていた虫たちは目を覚まし
サルスベリの木が揺れた

星の欠片を粉にして
天の川を一滴
ミツバチから甘い花の蜜
最 ....
シトラスの葉から
落ちないように
無重力の赤ちゃんが歩く
柑橘類の血を吸って成長する

妖精が蜜をたくわえた花を
森に咲かせて待っている
蝶は知っているだろうか
妖精は教えるの ....
竪琴を抱え
星の間に立てば
亀の甲羅に響くのは
繰り返し呼ぶ
あなたの名前

今なら自由になれる
早く私を捕まえて
遠くへ連れ去って
一万二千年後にはもう
北極星になってし ....
ナトリウム灯も消えたままの
古びた跨線橋の下

あなたと出会ってから
夏休みの落書きが増えていく

「おはよう頑張ってね」の文字
「おつかれさまでした」の文字
すれ違い ただ文字だ ....
天の川を飛ぶように
命を燃やす花蛍が咲く
川底に積もる金箔の羽根

銀河の中心で弓を引くケイロン
ゆっくりと天の川に分け入り
予言の唄を口ずさむ

薬草を金箔で包み
願いを込 ....
夏草たちよ
どうしておまえは
笑っていられるのか
名前も知られず
見向きもされず
気づかれずに踏まれ
庭に咲く花の仇のように
抜かれてしまうというのに
なぜ笑っていられるのか

 ....
青空を集めて
搾って染めた花

緋衣草と呼ばれた妖精と
セージと呼ばれた妖精が
二人並んで黄昏の浜辺を飛ぶ

ハマナスの花を覗くカモメ
西の国へ帰る夕日

ブルーサルビアの ....
夜空の軒先に
小さな火が灯る

真夜中のベランダに見える
タバコを吸ってるあなたの影絵

一瞬見える頬の輪郭が懐かしくて
ゆっくりと歩いて過ぎていく

星を見ているの?
それと ....
朝が来なかったら
夜を愛してしまうだろうか

月に恋して
眠ることを忘れて
もうなにも怖くなくて
ただ星を眺めていればいい

星の子が金粉のように
私を包んで笑ってるから

 ....
放課後あなたは先に帰るけど
あなたはゆっくりと自転車を押して歩く

私を待っていてくれる

内緒で付き合って
目があっても言葉はなく
この帰り道が
今はとても大切で

春か ....
遣唐使の手に握られ
海を越えて来た牽牛花の種

朝露を呑んで目を覚まし
陽の傾きを枕にして眠る

夏の調べを聞き漏らさず
唄うように風に揺れ
恋するように弦は昇る

井戸水 ....
宇宙の公園にいるみたい
あなたのまわりに
星だけが浮いている
すいこまれてしまいそう

あなたは優しくささやいた
ずいぶん待たせたね と
その言葉だけで
私はふるえがとまらない
 ....
枕元に紫の煙
懐かしい気配
一晩だけ許され
あなたは
天国から降りて来た

手をとりあって
窓を空けて飛び降りる

香炉の灰がゆらゆらと
轍のように後からついてくる

二人 ....
月夜の晩に種を蒔く
今日聞いた言葉を思い出して

悲しくて
淋しくて
逃げ出したくてと

妖精が種を蒔く
香りをつけて
色をつけて
役にたつように

あした摘むひとが
 ....
夕焼けの公園で
見えるものすべてが
影絵になって
私は千切れそうな人形
鳥が巣から見下ろし
虫達が葉の下で見上げる

風が髪をかき上げて
踊れと言うけれど
はぐれた妖精のように
 ....
秋葉竹さんの丘白月さんおすすめリスト(68)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
朧月夜に幻惑されて- 丘白月自由詩219-9-20
アンネ・フランクの家- 丘白月自由詩219-9-20
秋の陽に幻惑されて- 丘白月自由詩419-9-11
街角の小さな花の声- 丘白月自由詩119-9-10
クルミの妖精- 丘白月自由詩119-9-7
小麦の妖精- 丘白月自由詩319-9-6
松の妖精- 丘白月自由詩219-9-2
十五夜- 丘白月自由詩219-8-31
ルーブル美術館の妖精- 丘白月自由詩119-8-28
- 丘白月自由詩119-8-28
呼吸する森- 丘白月自由詩219-8-26
タチアオイの妖精- 丘白月自由詩219-8-18
ムーラン・ルージュの妖精- 丘白月自由詩119-8-15
雲の種- 丘白月自由詩519-8-13
妖精を感じた夜- 丘白月自由詩119-8-11
妖精医院- 丘白月自由詩119-8-7
蝶になる方法- 丘白月自由詩119-8-6
琴座- 丘白月自由詩419-8-4
夏休みの幻想- 丘白月自由詩119-8-3
射手座- 丘白月自由詩219-8-3
夏草たちよ- 丘白月自由詩119-8-2
ブルーサルビアの妖精- 丘白月自由詩119-8-1
火を一緒に灯したい- 丘白月自由詩119-7-31
星の子- 丘白月自由詩219-7-30
星のミルフィーユ- 丘白月自由詩119-7-27
朝顔の妖精- 丘白月自由詩219-7-26
宇宙で待つように- 丘白月自由詩219-7-25
逝ってしまったあなたと- 丘白月自由詩119-7-18
フェンネルの妖精- 丘白月自由詩119-7-15
マリアベール- 丘白月自由詩319-7-14

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