クルミの妖精
丘白月



落ち葉で明るくなった赤い道
カラスがクルミを咥えていく
どうぞと笑顔の妖精は
余った実を抱いて家に運ぶ

流星を彫って作った鍋に
ハチミツとクルミが入る
特別に月の白身が用意され
池に映る金色の月は
まるで涙が潤んでいるように
揺れて落ち葉と遊んでる

今夜は結婚記念日だから
白ヌガーを食べましょう
シロツメクサの妖精と
集めてくれたミツバチにも
感謝を忘れずにね



自由詩 クルミの妖精 Copyright 丘白月 2019-09-07 07:25:22
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