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さようなら
さようなら
みんな簡単に手をふるけど
この夏は
一度きりの夏
君も
甘夏色の帽子をふって
家路に着くんだね
音がする
夕立の
音がする
慌てふためく
声が聞こえる
慌てふためく
足音が
雨の音にかき消される
無人の道に
雨が叩きつける
地上にたまっていた
堆積物を弾いて
空中にま ....
始まりがあり
終わりがある
でも魂は
永遠を知っている
永遠に生き続ける
始まる恋があれば
終わる恋もある
ネガティブではなくて
ポジティブなこと
成長の旅を続ける
....
壁壁壁壁壁壁壁
空空カ空空空壁
私空ガ空私空壁
空空ミ空空空壁
壁壁壁壁ド壁壁
道道道道道ア道
壁壁壁壁壁壁壁
私のヒトミの中に私。
私のヒトミの中の私 のヒトミの中に私。
....
ほんっとバカだったよな
羨ましいくらい自由で
でもなにかを抱えてて
時おり寂しい一面を覗かせてた
そういうところに弱かったんだ
遊んでいるようにみせて
誰より努力してて気づかせなくて
....
{引用=コトバだけで世界をつないでいく、そんな嘘くさい指切りをして
あなたの色つきの夢の先に、私はいない。
コトバだけで生きる人は 骨の分量の重さを 世界と言い、
あなたは、夕陽を溺れ ....
何かが足りない朝。
足りないのは眠りか、
ことばなのか、
前頭葉にかすみがかかる。
指を伸ばすわずかな距離に、
フィルターがかかる。
誰もが犯したくなくて、
犯してしまう領域。
....
昨日僕は坂道のてっぺんから街を見下ろしていた。
今日はどうだ。
坂道を転げ落ちて深い谷底から宙を見上げている。
たかが一日で人の人生なんてどうにでもなるようだ。
昨日僕の窓は ....
ちっぽけな舌で
舐める水は
透明で
汚れていない
何もしていないが
何かを残したいと
焦っては
転んでしまう
世界は透明で
朝は鮮明で
夜は虚空だ
夕暮れの川べりを歩 ....
黙ってただ生きる
ということができない
永久に
見つけてもらえないから
暗いさみしい器の底で
発語したがる
別なあたし
世界中でたった一人の
ひとに向かって
そのひとだけに
....
よくわかってたよね
(わかってなかった)
とてもよくわかってたよね
(まったくわかってなんていなかった)
かなしみの通り道
さびしさの通り道
孤独街道への標識
独りへまっしぐら
....
(自明)とは
自ら明るい、と書く。
わたしの命の照明灯は
元来――明るいもの
出会い頭の事故というのがある
この狭い家にも
トイレのドアを開けると
出会い頭の事故にあう
風呂に入ろうとして
ドアを開けると
その人はいつもそこにいる
襖を開け ....
なんで消えてしまうのだろうね
なんで死んでしまうのだろうね
なんで忘れてしまうのだろうね
なんで離れてしまうのだろうね
なんで終わってしまうのだろうね
なんで目に見えるものを残せないのだろう ....
今 欲しています
雲をつかみたい気持ちで
欲しています
叫びたいことを 言葉にできず
飲み込んでいます
捕まえたい 言葉の羅列ではなく
飲み込んでいる 重荷
....
はじめに くらやみがあって
(ここまでくるのにながい夜をくぐってきた
一枚いちまい重ねられていく
生まれるまえは
まったくの やみだったと
うすぼんやりとした
陽だまりの まえにすわって ....
見放されてしまった
その先のことを考えていた
しかし恐るべき末路などなかった
マッチを擦って皿に置いた
小説を読み小説を捨て
腐った部屋のゴミの中で寝転がり
息をするたび苦しさを感じて
....
どのような世界に住めば
窓の向こう
詩を書くこともなく
比喩など使う必要もなく
あなたに
花や
歩道の水たまり
そのままに
伝えられるのでしょう。
いつか見た
夕方に降りはじめた雪 ....
お前知っとるか
「殺す」
言われたとき
おのれの肉がどう弾むかを
いくつもの{ルビ阿房宮=フォリー}の影が映るホリゾント
切り貼りだらけの書き割り
響くのはPromised Landへの行進曲
主役もどきがものものしく登場
コロスたちが金切り声で笑う ....
かすかな圧力の記憶が
背筋を降りて
冷たい床へ逃げていく
せめてそこに
ある景色を描写する声が
あったと思うことにしよう
もう何年も前から
窓は一つだけだった
表面はざらついていて撫で ....
君は一杯着飾っていたね
着けるだけ飾るだけ幸せになれると
友達も言っていた
君には複雑な鮮やかな柄が似合う
肌着はもっと暖かい真っ赤が良いよ
もっともっと着飾った方が
君はいつ ....
【龍人】
滑らかに曲がって
緩やかに曲がって
何時までも曲がって
何処までも曲がって
掌の記憶の球体
見覚えのある顔
球体を眺める
目の奥が笑う
掌の人の形
見覚えのある顔 ....
白い息を漏らしてさ
きっと走ってきたんだろうね
雨か汗か、それとも涙か
そんなに顔を濡らしちゃって
馬鹿みたいだね、鼠みたいだ
汚らしくて仕方ない
都会の隅でごみを漁る
君にお似合い ....
彼女が住む耳をふさぐ
意味あり気にゆっくり沈む
巨大で感傷的なひかり
あれは詩ですか?
いいえ、
夕暮れです
毎日違う角度で訪れる夕暮れです。
公園の隅で地面に寝ている
赤や黄色
あれは詩ですか?
い ....
三年前、秋田に帰ることを決めた日にも、父は空に現れた。
辰年生まれの、亡くなったはずの父が、夏の空に浮かぶ、龍の形をした雲になって。
それから三年後の今日も、父は空に現れた。
一度だけ、雷の音が ....
{画像=131224041858.jpg}
西の空に 夕日が溶けてしまう前に
愛するあなたを 包みこむ
銀色の粒が 凍えさせてしまう前に
愛するあなたを 包みこむ
愛するあなたが ....
ゆるやかなかたちをした盆の夜に
引き離された電信柱は
ふるえる蝉の叫びを聞きつつ
ただひとり
とーん
と、立っているのであります。
向こうの小路の小さな光は
いったいどいつのあかりで ....
{画像=130413231900.jpg}
世界が今日より早くて
欺瞞に満ちた世界に落ちるなら
夢を切り売りし
希望を消費して暮らそう
排他的な言葉を並べては
....
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