すべてのおすすめ
子供の頃から虚言癖
親からの期待の砲弾を
避けるのに必要な技術
未だに平気で嘘を吐く
嘘の中に本当を隠し
真実も共存している
生きてることは真実
それさえあれば
あとは嘘だとしたって
....
あしを鳴らすような、とい、とい、とい。
物語みたいな顔 眠たい午前、単純な変換作業
(領収書をとっておいてね)
わたしは手を鳴らして、熱いあたまを
とい、とい、とい
くまのついた手提 ....
だんだんと昇る陽が
私を熱く花開かせる
朝焼けの時にしか会えないオバケが
草むらで淡く発光する
ビビってなんてないよ
ただ少し怖がりなだけだよ
自転車で転んだようなものだよ
笑ってね
....
教授と寝た?
水色の返答は僕には難解で
秋の空に助けを請う
ハロー、ハロー、
僕の惨めさは恐竜好きの叔母さんゆずり
有精卵だって知っていたかった
丼に落ちる雨だれ
頭悪いな
「フライド ....
ここに地球儀がある
私はそれを右回りにも 左回りでも回す事ができる
私は世界の王様なのだ
私は世の中に満足している なぜだろうか
私は目が悪い
私がすぐ満足してしまうのは
身近な世界し ....
今日も世界は青かった
にこりともせずただ青く
深い沈黙のうちに
自ら孕むもの差し出す如く
今日も私は呆れてしまった
自らの我意に振り回され
気付けばあることないこと
貴女に喋り散 ....
窓の外は雨あがりの道端に
もう夏が振り向きもせず
透けた背中をみせている
昨晩干した洗濯物の柔軟剤が香る室内で
好きな音楽を聴きながら
刻み始めるキャベツ
レッ ....
れいランランも訪れた
大阪は堺市にある焼肉の味楽。
煙もうもうの店内が食欲をそそります
キャベツ食べ放題が嬉しい、
エアコンなしはちょっと暑いけど、、
あ、煙もうもう系のお店では、
堺 ....
ふたりは指を絡めて
伝えたい想いを確認する
重なる心は
ひとつの姿を現した
永遠を知った夜
胸に火炎の種を宿して産まれてきた
赤子の時は泣いて火の粉を散らし
成長するにつれて自分で消火し
胸の印を隠して生きてきた
あなたに出会った時
胸が疼いた
忽ち火炎が咲いて
私が私に目 ....
数十年前にどくどくと輝いていた目玉は
今はくすんだ鈍色に光っている
毎日がくがくと腹を立てていた神経は
今は誰かに怒られないかと怯えている
鈍くなっている
鈍くなっていることに鈍くなって ....
つらい時
つらいって言わないから
わからなかったわよ
あんた
今になって言うんだもの
それに
生んでくれてありがとうって
なんで
今になって言い出すの
泣いちゃうじゃない ....
不登校になってから
しばらくの間、
洗濯物を干すことだけが
僕に与えられた役割で
ベランダだけが
世界との接触点だった
その頃、住んでいたのは
閑静な住宅地の古い一軒家
とはいえ借 ....
なんだっていいよと言いたかった
あなたがさえずるのが聞こえたから
音の羅列があれば
どんなことでも想像できたから
となりの部屋で
だれかにむかって
さえずる愛が
わたしにだけ聞こ ....
伏してつらい時を経て
人の優しさを知る
億の人波の中
ささやかな善意は
いつも埋もれている
普段目に見えないものを
この目で見たことは忘れない
沈黙に泣かなくていい
星が見たければ
....
昨夜の嘘はあなたには通用しなかった
思考の引き出しにある秘密が小さく震えるのを抑えきれず
あなたの唇が弱いところに触れると思わずこぼした
照準は1ミリの狂いもなく急所をとらえ逃すことなく
脳天 ....
一滴の水は川となり海へと続く
きみへの想いを流し
その名を呟やいた
きみは白く乾いた路を選ぶと言う
その純潔が硝子のように突き刺さり
片翼を失った鳥のように飛べなかった
埋火に火照 ....
「何回だって言うよ、世界は美しいよ」
(羊文学「光るとき」)
九月、未明の町は
ひんやりとして
青いベールに覆われている
ずっと乗っていなかった
自 ....
土砂降りの雨がおまえを濡らし、
からだが小刻みに震えているのを見た
星の巡りじゃなく、俺はここにいる
華奢でしなやかな声をキスで塞いだ
信じられるのは、息と瞬きだ
うなじや首筋 ....
根なし草だった私が、
根を張ったのは
夫でした
夫に寄生して
ほとんど養分をもらうばかりでしたが
ほんの時たま
養分を還流できたと思っています
例えば、バーバーのアダージ ....
縞猫は廊下に飛び出していく
子猫の頃から
老猫になっても
飛び出していく
「ダメだよ お部屋戻るよ」
飼い主はいつも抱っこして部屋に戻す
昔よりすぐ捕まって
....
風邪をひいたっぽい
口が病院の消毒のような匂いする
なんか明るい朝だないつもより
この光はぼくかな
でもぼくじゃないにしても
何者かのような明るさに
ぼくの心はしばらく明るかった
....
とても土のにおいがする花壇で
先生は苦しそうな顔できれいごとを並べていた
お母さんは泣いてた
僕はまだ小学生で
マリーゴールドを眺めながら
図鑑で見た
花の構造を思い出していた
茎、がく ....
神社にいる猫
神様の飼い猫
手の匂い嗅がせたら
背中を撫でさせてくれた
もふもふ
もふもふ
祈りより
心無い肘鉄喰らわされた時の怒り
湧き立つ感情の置き場所を
この毛並みに沿 ....
午前4時の空
オリオンが昴を追いかけ
中天に昇った
やがて来る
冬の星座は変わらない
一食あたりワンコイン
千五百円の食糧で
寝食除いて十五時間
生きてくためには一時間
百円だけで十分だ
しかもまったく食材の
クオリティにはこだわらない
ハイオクタンなお肉でも
レギ ....
結局半分のぼくが囁いたように睡魔に負けた
これから朝までが長い
さてと、シュウマイでも食べようか…
ウイスキーの水割りを飲んで
朝まで起きていよう
昼に遠方から人が訪ねてくるので
あまり深 ....
ポエムちゃん、サヨナラ
汗ばんだからだでふたり抱きあった
昨日までの嘘は水に流して
今夜からは本は読まないで眠る
潔く、完璧な AI に譲ろう
思えば、想いはすべて映像だった
ことばは ....
世界を悲劇がおおうとき
人々にできるのは
母の胎内にかえることだけ
しかし、われらには
かえるべき胎内はない
なぜなら、
母親とわれらは
まったくの他人なのだから
遠ざかる星々に追いつこうとして
ポケットの中の薄い板が
震えてうめく
きらめくきつね雨のまひる
広場を歩けば
宝石がふってくる
こどもたちは争って宝石を拾い
笑いさざめきながらそ ....
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