すべてのおすすめ
メレンゲの夜
それはそうだ、
固まってしまう

色の無い刺繍糸で
編みこんでいく
君の体は
気持を置いて
でていってしまった

ここにあったのは
変色した果物
片方しかない手袋 ....
ふたが空いてしまう。
でも、鍵はしていなかった
おもたいふたでもなかったし、
あかない理由もなかったのだ。

蓋が開いてしまうと思う。
水がたくさん入っている。
それから間違えも入っ ....
過剰適応、と彼はつぶやいた。
なんども組み換えされる細くて長い指を眺めている。
そんなこといわないで、と思っている。でもすごく遠くの方で思っているので、感じるまでにはもう少し時間がかかる。
生きていかれないくらいの
清潔さのなかで
注がれる水たちの不自由

汚れようとして冷えていく
煮えるような劣等
熊たちは夜をかみ砕き
蜂蜜の朝を得た
意味の羅列を踏みこえて
あたらしい夢をみるんだ

配管 像 通勤ラッシュ
茜色 ポリタンク 出されない葉書
僕の隣は空き続ける
なされなか ....

僕たちの半分は 燃え残り
がらくたを 集めはじめた
不完全なまま 笑ったり
食べたり 愛した

頂点の すこしだけ手前で
自我をもった がらくたが
誰かのかわりに 泣きはじめた ....
ゆれながら
ふれると
濡れる

てのひらがあついことは
天使みたいに
すばらしい

朝がきて
夜がきて
また朝がきて
夜がきて

鳥がとんでいく
名前をよばれる
ふり ....
くちづけは乾いていて
忘れたころに香る
五月の庭は騒がしく潤み

ひらくたび
こまかく傷ついていく手のひらで
世界を泳いでいる
まだ知らない
なにも知らない
溺れるように街を掻き ....
ひらひらの手が
宙をおよいでいる
なめらかにあつく膨れて

むすめよ あなたは
女という呪いのなかで
生きていくことを選んだ
わたしのことをどう考える?
愛している
眠りのふちに
ぶらぶら腰かけて
バタをべったりつけたパンに
蝶々をはさんだ夕食
さむい土地であなたは育った

そこではさくらも連翹も木瓜も
いっぺんに咲き
いっぺんに ....
むすめが夢中になって影をなぞっている。先月から暮らしはじめたこの家はよく日が入るので、影もまた濃い。ななめに射す光のうえで腹ばいになって、カーテンの影にまぎれているむすめはあたらしい夢みたいだ。
 ....
わたしたちは 同志じゃなかったか
つやつやとひかる夜空の月をつまんで椀に入れる
愛のような何かを信じて生き続けた
蔓延る雑草のようにありふれて強く
そしてたやすく引き抜かれるものを
 ....
捨てられた猫のために
いったいいくつの嘘が必要だろう
きみが飛んでいくほど風の強い午後

覚えたてのからだに
バターのようにしみた嘘
ひと晩じゅうかけて
愛をはがしていく
 ....
46Uさんのはるなさんおすすめリスト(13)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
メレンゲ- はるな自由詩624-2-20
メモ- はるな散文(批評 ...523-11-13
メモ- はるな散文(批評 ...123-11-13
真水- はるな自由詩123-9-27
パンの朝、蜂蜜の朝- はるな自由詩823-1-4
解凍- はるな自由詩1321-11-11
紙のふね- はるな自由詩1018-8-9
くちづけ- はるな自由詩718-5-1
むすめよ- はるな自由詩417-12-14
朝食- はるな自由詩417-5-6
ガーベラ- はるな散文(批評 ...217-2-15
汁粉- はるな自由詩617-1-11
どれだけの嘘が必要だろう?- はるな自由詩316-12-28

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する