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馴染んたマグカップの内側に
ある日小さな傷ができて
次第にそれは珈琲の色に染まった
洗っても洗っても色は落ちない
傷は傷として生きていく
宇宙の理のようである

朝、
深い藍色のそのマ ....
花ってさ
何でこんなに綺麗なんだろうね
だって
鳥とか虫とか引き寄せるだけなら
こんなに綺麗に咲く必要なんか
無いわけじゃん?
それなのに
まるで鑑賞されることが解ってるみたいに
創ら ....
幼いヤコブが死んだ
通りがかりの旅人が埋めた
弔いの言葉が添えられ
墓石の代わりに
ヤコブより背の低い
バス停の木が植えられた
幼い死の尊厳は守られ
旅人は旅を続けた

バス ....
世代や時代に割り振られ
多様性に翻弄されている
ニュースは同じ言葉を繰り返して
私の名前を呼ぶことはない

溶けてしまいそうな
ごく少数の部類を混ぜて
最高気温と心中しようか

バブ ....
会釈と定型のあいさつに
あとひとつ何か言って
少しだけ 少しだけ
つかえたしゃぼん玉を空に放ちたい

その話は地雷かなとか
ぜんぜん気の利いたことでもなくて
毒にも薬にもならないような
 ....
閉じた瞳の中に
黒く輝くオニキス
夢を閉じ込めた
黒い幻

あなたの手は風に踊る光の華
あなたの口は真っ赤に開いた曼殊沙華
あなたの鼻は天に向かうオベリスク
あなたの耳は天使のささやき ....
鞄の紐が千切れた
それは長財布と数珠を入れたら
もう手一杯になるくらいの
小さな黒い鞄
仕方ないので
それを胸に抱えて歩く

ごめんね
ごめんね
人波に逆らって
死んだ仔猫を胸に抱 ....
どきどきに すこし
ぬれていく ものたちが
わたしのために 毎秒
再生ボタンを  押してしまった
ドレンホールにむかって
熱のないカップを 頬ずり
ほとぼりのように、かきまぜている
 ....
夏休みがくる

あの子がいますように

いや、いませんように


毎年 祖父母の家で暮らす夏休み

解放される天国の季節

いつからか

夏休みに必ず出会う少年

透き通 ....
あがってゆく
なにもかもが知らないうちに
忍び寄って来る
そしてあがってゆく

むかしは35度を超えれば
悲鳴があがるくらい暑かった

いまは40度を超える町が
日本のそここ ....
朝からユトリロの絵画のような
白い空が満ち満ちていました

夕刻になってようやく
この惑星に落ちてきた雨は
みぞれに変わり
ぬかるんでいくわだち
いつとはなしに雪になり
夜になってはさ ....
 
オーティスレディングの
『ホワイトクリスマス』という曲

とても親しい人が
亡くなった12月23日に日が変わった
てっぺんすぎ

あらゆるものが
すこし変わったかなと想っ ....
 

カッくんがご飯をほおばるのが
好きだった

心象は朝から降りつづける雨のせいで
すこし軽めに滅入っていたり
部屋から一歩出る勇気の取り出しかたを
なんだか忘れてしまったり
 ....
夕方まで盛んに降りしきっていた吹雪。部屋の床の上に転がっている、くしゃくしゃに丸められた、クズカゴの縁に跳ね返ってしまった。いくつもの紙クズ。それらに混じって、いつもよりもすこし早めに破り捨てた、今日 .... 人間の始まりの前まで遡れば
この血を継いできたものは
世界中の人と同じ
私たちは地球人家族
誰もが誰をも愛せたら
人が人を殺さずに済むのに

どこかで戦争が起こる度
太古の先祖が
悲 ....
 夢から夢に架けて羽ばたくときに、ちょっとの壁と扉をなくした出口は褪黄色の海が、いや世界が、フチだけ 描いてある光景で、今いるものがみちで届かない場所とすれば、水域はすこし背丈が高く、ここから下ってく .... ストローに残る
赤い口紅を見て
恋だと思った

消え方を知らない
炎のように燃えて
傷跡みたいな印を
痛々しく刻むから
扉を閉めたんだ

心のいちばん深い場所で
息をしていると
 ....
さくばん狂ってしまった記憶の残滓・・・
つつがなし 今朝は
僕は僕を大切にしよう
僕は僕に優しくしようとおもった
Spotifyで
ニールヤングを聞きながら
そのエレキギターの音色に
 ....
そしてとある広場にて/パノラマの群衆が/音のないパズルに到る/へだたりのない手が/みずたまりのホタルより/絵本のページとおく/ふところのうえで/ケムリを吐いています//ひずんだ心臓を濾過する/金糸雀と .... 思えば 私。逃げ出したい と そうだ。膨れた肚は答えないで。それには また、うわ言の場所は土を掬う度に、まるでグラスの何方かは 無力さを象徴するように混ぜて置いた。

 計画。――なんていうだろ
 ....
島があった。日本では魚釣島と呼ばれている。荒涼たる海が広がっている。ざわめく、怒りやすい海であった。 ざわめいているのは海ばかりではない。この島をめぐって日本と中国は緊張をたかめていた。

火蓋を ....
 

みあげると
秋月だった

あさの5時
空が白みはじめるころ
うすい水色の空に
うすく白い秋月が消え入りそうに
笑っていた

窓を開けると肌寒く
鳥の鳴き声が
遠 ....
ありがとう、って
云えたらいいのかもしれないね

ずっと想いを寄せて来た
まるで
一生分の好きって想いを
ひとえに彼女に捧げて来た

ほんとうなら
暗い世界に対する
この満 ....
孤独な笑みを絵文字で隠し、
スマホに託した改行の渦、
旅人太陽さんさんの白い街をゆく。
理学都会の海を泳ぐ。
目覚めたらメガネの君、
懐かしい匂いがする、
久しぶりだねあんずとか青 ....
廃墟の森を歩く少年は
ただ風船を友達にしてた

緑は風を受ける船
青は羽、赤は流れ星、
紫は雲の上の人々
白は予感で張り詰めている

清潔な太陽を受けて
風船たちは化石や燃料や
女 ....
ぼくのふるふる
まろやかなやわらかい
自慢のふるふる
たまにカチカチになる
おかしいななんでだろう
そっとなでたりいろんな角度から愛でたり
とつぜん濃厚な咆哮がこだまする
いきおいよくと ....
あなたから滲み出る匂いを嗅ぎ
やっと呼吸をすることができる
冷えたコンクリートに囲われて
息を止めたまま凍りついていた
思考回路が野生化する花の香り
ひとりでは何をするにも未熟で
あなたの ....
全てを投げ打ってでもその物語を開かなければならなかった
額縁、蝶々、明かるい涙、
澄んだ湖の底に眠る頁を
かたく 夢のように舫われた物語を
  

その炎が走ることが
わたしの命のトモシビが灯ることだと
こころのなかを正確に吐露してくれた
旅人になりたかったミイは
とても元気に軽やかに憎々しく
他人やほかの動物や草花 ....
もうすぐ花火がはじまるぞ、と
キミが誘うから
ボクは藻の家から出た
どんよりした空を見上げる
まもなく雨粒が落ちてきて
はじけて円を描いて消えた
ひとつ、ふたつ、みっつ、
数えられたのは ....
トビラさんの自由詩おすすめリスト(97)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
青い月夜の白い馬- そらの珊 ...自由詩13*25-9-29
神さま。- りつ自由詩5*25-9-25
幼いヤコブの死- たもつ自由詩825-9-4
残る夏- 青の群れ自由詩725-9-3
胸のしゃぼん玉(初稿)- 唐草フウ自由詩17*25-8-27
福寿草- 杉原詠二 ...自由詩3+*25-8-21
- そらの珊 ...自由詩20*25-8-21
GIFT- あらい自由詩6*25-8-17
あの子のいる夏- 花野誉自由詩15*25-8-9
爆暑- 秋葉竹自由詩425-8-6
ミトン- そらの珊 ...自由詩17+*25-2-2
泣く必要なんかあるのかないのか知らないけれども、どの『ホワイ ...- 秋葉竹自由詩924-12-24
さみしい希望- 秋葉竹自由詩324-12-17
紙星- 本田憲嵩自由詩824-12-16
ancestors- 自由詩6*24-10-26
わたくしはそこよりうえにある- あらい自由詩5*24-10-26
- ミナト ...自由詩6*24-10-23
僕は人間だ- 田中教平 ...自由詩324-10-22
凩馨- あらい自由詩4*24-10-19
おもえば、わたし。うつわにしづか- あらい自由詩4*24-10-17
太陽の季節- おまる自由詩3*24-10-15
秋月- 秋葉竹自由詩324-10-13
空色- 秋葉竹自由詩224-10-9
この夏を終えて- 秋葉竹自由詩324-10-7
風船- 由比良 ...自由詩424-10-5
ふるふる- おまる自由詩2*24-10-5
風を発す- 自由詩9*24-10-4
メモ(物語)- はるな自由詩324-5-20
悲しみのミイ- 秋葉竹自由詩824-5-20
メイストーム- そらの珊 ...自由詩12*24-5-15

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