へらへら笑って煙草吸ってりゃ
明日も御天道さんは昇るのだと
安心しきってるような顔を見せないでくれ

既に恋愛感情は消えてなくなって
そもそも最初からそんな気持ちは無いんだと
安心しきった ....
優しさにぶらさがる
重なる星の巡り合わせに
ふたりだけの夜
ドブ板通りの古びたカウンターで
わたしをみつめる
瞳と
Never mind
歯並びの良い口元が闇に浮ぶ
迷路のような船底で ....
すきなひとに



「すき」といえる
しあわせ



かみしめたい
 朝日の射す部屋に久々にお花を飾りました
 真っ白な陶器の花瓶にたおやかな薄桃色と深紅
 そっけない床にコトリと置くと
 たちまち同化し花々は床に咲き乱れます
 
 私は伝うものが涙だと
 ....
静かに熱は冷めて
手足に気だるさを感じたのは
不幸とは違います

軽やかで楽しい日々にも
然るべき力が費やされていて
そのままで走る事なんて君にはできない

高低を全てと思うのは
正 ....
「死にたい」とか言ってても
やっぱお腹は空くんだよね

結局は死にたくないんだろうな
むかしむかし

   {引用=(少し長く眠りたいんだ)}

めでたしめでたしにはなりません



『姫君と王子』



その日の姫君は
黒いシックな
ショートドレスに
本 ....
あたしはデイジー
みんなを愛す

無邪気という
悪魔のような
言葉を纏い

あなたが好きよ
でもあの人も
この人も好きなの

それは仕方ないわね
だからお許し ....
人でなくてもいい

  植物でなくてもいい

    お前が好きだから

      

       ここにおれるだけで      
あの子とあの人と君にも
いつも愛情をと思っているの

いつでも と

カーテンがなびいてる
ひらりと透けて
浅い陰影がなみなみ

机のペンを転がして
思いのままに
生まれたてを放 ....
夕立にぬれた雫で
木々が深く息をしている



この道を歩いていたら
貴方の事を想っている

貴方に名を教えた花は
今年もまた咲いている


言葉を募らせた秋も

歩み寄 ....
冷たい光が壊れながら
憧れる者の手のひらに落ちるとき
夢見る心は いっそう痛々しく
冬の真昼の傷を負う

さびしさの傷 悔恨の傷
むなしさの傷 かなしみの傷
降りてやまぬ傷は 風に舞 ....
送電線の下をくぐって
アスファルトの海を
ぼくたちは、
泳いで、


はりめぐらされる
緯度や経度に
足をとられながらも
ひたむきに
日帰りの旅をくりかえす
ねむる前、ときどき
 ....
一冊の絵本のような生涯
浮遊するひとかけらの海
あれは君なんだろうか

思想のない森と夜の魚
そんな絵本だとしたら

月がちょうど半分 あとは少しの湿度
そんな海だとしたな ....
今かぎりで
失ってしまうもののように
この生を生きる
酒を飲んだ
煙草をふかした
俺は毎日毎日働いていて
それでもまだまだ半人前で
自分の力不足を呪い
両親の苦労を思った。

若い頃には決してわからなかった
強すぎる酒の味や
くすぶる紫 ....
9月は

臨月の母の腹に 私がいたのでした

空気が風が 金木犀色に満ちて

稲穂は波うち

大群のトンボの羽光らす 黄金の夕焼け

そのとき

ほんの暫く 時間が止まる

 ....
甘えたがりやの
夜空と

哀しがりやの
僕の間を

繋ぐように
踊る花火


笑いながら
歌いながら

きっと涙にも滲まない
その色たちが

特別なことなんて
何 ....
真っ赤なリンゴが1つある・・・
君は、それを食べようとした。

僕はそれを止めた。

なぜなら、君が白雪姫のように眠ってしまいそうだから。

もし、君が眠ってしまったら、
僕には君を目 ....
空はいつもと同じ曇り空で
風はなんとなく吹いている
誰の声もしない
そんな気がする

愛しいキミは遠くにいるのかな
烏がかぁ、かぁと鳴く
空に響き渡るその声は
ただ僕を空しくさせた
 ....
裏返る感じがして
げぼっと吐いた
ごめんなさいごめんさないと
つぶやいてみたけど
ほんとは誰もいなかった
いないのはわかっていて
わたしは必死で謝る
ごめんなさいこんなことしてごめんなさ ....
   
   あと5回セックスをすれば
   さみしくなくなるんだって
   聞いたから

   だから

   今晩中にやっちゃおう
   そしたら

   さみしくなくなるの ....
逡巡
ほんの少しの間隔で
手をつなぐ
手をつなぐ
街の角での深呼吸
こんなに苦い空気でも
こころは深く平らになる


よく晴れた日
取り残された月を見つけて
一秒
一秒を
見 ....
午後には、カーテンに漂白され、
白色に、夏の気はふれてゆく


目蓋で覆い尽くすも、白光する夏、白光する、午睡混じりの

色など要らないと叫びたかった私は、
今は、誰

 ....
ちのつながらないおとうとがいた

ちのつながらないおとうとは
赤い軽自動車にのってやってきた

ちのつながらないおとうとぼくは
かなりのなかよしだった

ちのつながらないおとうとは
 ....
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