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再び生きると決めたのに
わたしはわたしのまま
発しなければよかった
言葉ばかり刻まれてゆく

再び生きると決めたのに
今日も曇り空
聞かなければよかった
質問ばかり漂っている

わ ....
別の星には
別の花が咲く
そこには別のじょうろがあって
何色の水をやるか
異なっている
だから
どんなふうに話し
どんなふうに笑い
どんなものを食べ
どんな寝相で寝ているか
知るよ ....
世界の半分は
届かない手紙でできている
バファリンの半分が
やさしさでできているように

わたしは青い魚になって
行方の知れない手紙を探す
ふるさとのような街
海底のような夜

言 ....
朝は金色に
雲の裏側を照らした
ハンドルをきりながら
シャッターチャンスを
永遠に逃す

わからずやとしてのわたしは
とうとう理解しないであろう
この世のあらゆることがらを

だか ....
腹のあたりに
ぽっかりと穴
医学的な話ではない
かといって心の中とか
そういったロマンチックな歳でもない
実際に腹のあたりに
バレーボール大の穴が開いたのだ
妻や子どもはよろこんだ
そ ....
海の向こうの友だちは知っている
あなたのやさしさと
あなたのやましさを

どうして知っているかって
それは聞かないでいて

そして描いている
庭の絵や
湖の絵を
りりしい若者の絵や ....
街なかで魚を見かけた
夕暮れの人混みをスイスイとすり抜けて
駅の方角に泳いでいった
海中でもないのに魚が生息しているなんて
奇妙なことだと思ったけれど
通行人は気に留める様子もない
私がこ ....
うれしい言葉だけおぼえているように
心身をむしばむくだらないやり取りや
こずるい軽口の数々は
聞かれるそばから次々と消えてゆくように
心の谷底に
大きな口をした動物が
いつもいるように
 ....
兄が建てつけの悪い窓を開けると
光がよいしょ、と部屋に入ってくる
光は物珍しげに
部屋の中を見渡して言う
「ずいぶんおかしな所に住んでるね
 一日中しめきって
 じめじめしてるし、かびくさ ....
車の運転が苦手な私でも
紙の上なら滑らかに生きられる
比喩を追い、比喩に追われ
比喩が笑い、比喩が泣き
比喩のためなら死ねる
一体誰が幸せになる?
無意味という意味へ
言葉狩りをかわし
 ....
バイパスを車で走っていると
右手から
白い猫がとび出してきた
ひいた!と思い
急ブレーキをかけた瞬間
左手の方へ
黒い猫が走り抜けていった
不思議に思いながらも
安堵して
私は車を走 ....
まよなかに目覚めて
眠れなくなることがある
ピストルでも撃とうと二階へ
ぼんやり階段を昇っていくと
どうしたことかいつまでもたどり着かない
奇妙に思いながらも昇り続けると
いつのまにか階段 ....
鵜飼千代子さんのやまうちあつしさんおすすめリスト(12)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
再生- やまうち ...自由詩221-5-26
別の星- やまうち ...自由詩221-1-6
ないものねだり- やまうち ...自由詩517-2-26
My_Favorite_Things- やまうち ...自由詩117-2-22
穴男- やまうち ...自由詩5*17-2-21
人生の絵- やまうち ...自由詩216-12-17
- やまうち ...自由詩6*16-11-22
愛言葉- やまうち ...自由詩316-10-7
変奏曲- やまうち ...自由詩915-7-16
ペーパードライバー- やまうち ...自由詩7*15-4-2
猫だまし- やまうち ...自由詩4*15-1-29
はしご- やまうち ...自由詩3*15-1-27

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