暑い日だった。どうも影が黒い黒いと思っていたら、蟻が群れていた。蟻は集団でいながらまるで一匹であるような挙動で蠢いていたが、しばらく放っておいても害がなさそうだったので放っておいた。蟻は蟻の言葉で会 .... 眠り は周囲との同化を意味する
さようならの文字はきつく結ばれて
金属製のドアノブに結露して いた

それは 像のも だ
それ 偶像の のだ
そ は偶像 ものだ
 れは偶 のもの

 ....
無限の罫線の上張り付く 数
数字の群れだ 永遠の戯れと誰が知るだろう

対角線の優等は了解した意識だ先入観だ精神の浮揚だ
仮定数量は刻み続ける 有識の混在において
すべからく人々はたわむれる ....
わたしはどこへ?
そして、どこから?
あちらはどちら?
あちらさまはどちら?

惨めに死んでいく人がかわいそうなんですか?
惨めに死んでいく事が悲しいんですか?
惨めに死んでいく人が悲し ....
多少補うにしろその穴を埋めなければならないと気付けそこには怯えた目をした動物が土をかぶっているぞ捕われ憎しみを背後に針を持つ手を止めないでそれならそれと示せばそこに生えるものすべてをかき集め出かける準 ....     ──またの名をアナグマ。


(ムジナ暦:何が起こったか)

0年:ムジナ誕生。
   誕生の経緯は不明。全くの突然に現れる。
   この頃は名前がまだ決まっていない。
    ....
語り口は風向
夢に朦朧
うつつに当惑
六畳一間
食べ残しのチョーク
まっすぐに引かれてない白線

そこはわたしの場所だ。
遠ざかれ。
そこがわたしの場所だ。

天気図のサブリミナ ....
痩せた背中に我思うあるいは思わなくてもいい
じっとしていれば砂に埋もれて砂を吐くだろう
公園で
砂場にうずくまってひとつかみひとつかみ喉へ

気付かなければ永遠に忘れ去ってしまうだろう
気 ....
供養の途中で 焦点の合わぬ眼球の底から 更なる深みへ静かに それは石段の香り 冷たく流れる幽霊の 砂が塗り込められた手すりを伝って あるいはそれは灰 前は生きていた生物の 一欠片の骨をみんな持ち寄って .... 漢方は日を待って塗るべきです
ひみつごっこしたいしたい

昼から夜にかけてもたらされる
ある一定のイメージ群に押し戻される

夕暮れの色は青と赤
上の色は青でそれはおとこのイメージ
逆 ....
野生の呼び声を真似て 空を見上げる
数えられる雲の数だけ数えられる仲間と
数えるのを待ちながら数えられない他人たち
結託して
町の廃工場でシンナーを吸う
煙突から見える空は黒い
もしくは見 ....
わたしは迷路にうずくまっている。わたしがどこから来たのかわたしは知らない。思い出しもしない。何故うずくまっているのかを考えたこともない。方法を他に知らないからだが他に知っていたとしてもやらない。もうど .... それは風だ、地だ、思うべく手を挙げるその様だ。掴んだ、掴み取ろう、としている、姿が何より美しい。木立のざわめきが語りかける、ざわめきが鼓動と同調する、浄化される、幾千の邪念より深い、刺さって抜けない、 .... 根を探していた
春秋の媚びを思い出させる
うっとりとした短い午後
焼け残りの匂いが匂っているのだ
地ならしはもう始まっている
かつての建築の跡に
人骨が埋まっていたり
家族が泣き崩れてい ....
粘液を呼吸する魚の死んで浮いている腹に蜃気楼の見せる都市が透けている 実は嫌われた趣向が寄り添う白さに何の嘆きもなく飛び込んだから揺れているだけ 戻り得ぬものに讃歌 ぶれた現実が好んだ料理は忘れられた .... 悪意に満ちた・悪意に満ちたと浮き彫りにする
呼び起こす幻想に刺激する電灯に明かりが付く
チカ・チカ
たどたどしい言葉をなぞりたどりの姑息連弾

タクシーが止まる喪服のひだがなびく風と霜
何 ....
俺(*1)は罪(*2)な男だ(*3)。



*1-38歳。独身。自称家事手伝いと寒いことを言う。彼女の前ではぼくたんと言う。女友達はすべて彼女だと思っている。未だに親から小遣いを貰っている ....
おもちゃ-陽炎-アオミドロ。一歩一歩に単語がまとわりつく。kusi-nagi-to-zen.(四歩)人々の発する言葉が混ざりあい浮遊し彷徨う精神を啓示する。オープンカフェでオープンヒューマンがオープン .... いました、指がしなやかさを失ったその瞬間から既に、
すべて気付かれていました、知れ渡っておりました。
だからこっそりと集団の流れる気配に背く信号を
飛ばしたのです、届かない、知っていました。
 ....
ずっとこうしていよう
いれば
いるか

ざぱーん

海に帰った
吸い込まれていくのが見える見える過ぎ去った
いくつもの粒子を放散してやぁまるで星空のようだねと
星空を見上げながら隣の盲は何を言ってるのか分からない

少年は目を見開いて膝をいっぱいにした星空 ....
 1 絶えずごちゃごちゃ。モザイク画のように。

 2 無機物。鋼鉄のつやつやした表面。

 3 それこそ詩だ、つねに切り離されたわたしの一部分として。

 4 時折文とす。絵は常に想起さ ....
灰色の空
ばかりが映る窓を悲しいと思ったのはいつからだ
廊下

ゼンマイのオモチャが走っているのだ
ゼンマイのオモチャが走っているのだギィギィ
たとえそれを止める術が無いとしても
ゼンマ ....
幻光音勝る神に重厚せよ焼香する翳り臭いは外耳に渦巻く神秘に激しい光振動を伴い触媒する躍動する精神に若輩或は若年妄想が透明な不透明を貫通したる恥辱の極み程自殺者の血液を薔薇に変え転生する我と我の子ら憎し .... ベッドが湿っている
湿っていると言うより濡れている
ずぶ濡れだ

予感なのかもしれないと思っているぼく
あまりに突然のことにびっくりしているぼく
かわいらしい
ぼく

ぼくはテレパシ ....
 雨、そして雨。雨だ雨が降っている。鋪装された道が熱い。その上に降っているのだ。雨だ。こんなにも暗い。その上を彩っているのだ。螺旋に彩るそれを湯気と呼ぶ。湯気、湯気、こっちにおいで。来ない。来るわけが .... くもりはじめたビンの栓 外されている 満たされていたものを解き放つ 限りなく無情に近い一瞬間 カレンダーは勝手に増やされている 三十二日 不規則に曲げられた針金の名残を思い放り投げれば晴れの日の憂鬱に .... お椀、あるいは自分
夢から覚めた状態の 麻痺した思考。
うつぶせの規格外思考
反射する先導者のありのままの影
巡らぬつばさの金箔の染み
それらのすべて隠された「死ぬ」という言葉
秘めたる言 ....
 羽をもがれた小さな天使を想像しているかい 子供 弱くてあどけないから守ってやろうという寸法がはしたないよ 街灯が灯る前に道を辿って帰るべき場所があるだろう 溝にはまった自転車は置いて帰りなさい 白昼 .... としゃっ、としゃっ。
雨ではないものが降っている中閉じこもる膝
肩にもたれる自分の頭 とか、
不自然なほど換気されていない部屋の中の一部
とりわけ日々の苦痛より前 ぬくもっているそのものが
 ....
黒川排除 (oldsoup)(384)
タイトル カテゴリ Point 日付
灰と黒蟻自由詩304/1/26 1:56
心々拍々自由詩0*04/1/25 1:28
隔絶自由詩104/1/22 1:47
不問の摂理然とした問いかけ自由詩204/1/17 21:57
雑詩、着色済み自由詩2*04/1/10 21:48
同じ空のムジナ自由詩503/12/22 2:35
鬱染自由詩203/12/17 2:39
日は塵自由詩203/12/5 2:16
杞憂自由詩103/12/1 2:20
ゆうグレ子自由詩303/11/28 2:12
ガラガラ遊び自由詩303/11/18 2:16
迷路自由詩103/11/13 1:28
不潔自由詩203/11/9 2:09
悪い土自由詩203/11/2 21:39
水遊び自由詩103/10/31 2:54
遊興費折半自由詩203/10/26 21:03
注釈自由詩203/10/22 3:12
櫛薙途前[group]自由詩103/10/17 3:21
再帰自由詩103/10/7 1:42
Depas 20錠自由詩203/10/4 1:01
皆既自由詩203/10/3 3:23
「そこのあなたに、このわたしが質問します。」(23歳、フリー ...散文(批評 ...003/9/28 13:54
家族がいない自由詩403/9/25 1:41
フレグランス・アットマーク・ノット・シナプス自由詩5*03/9/19 23:50
ぼく自由詩203/9/18 23:57
蒸発自由詩203/9/15 7:09
満たされざる起床自由詩203/9/8 3:11
漆塗りの自由詩003/8/31 19:05
きざみ鶴自由詩303/8/25 0:41
吐瀉物自由詩203/8/17 1:27

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