夜の煙の馴染む頃
眠り馴染まぬ枕あり
鈴の響きに誘われて
惑い出る手の白さにも
はえない草は首を振り
急く足を取る泥ひとつ
ふたつ数えて道草を
ひとつ戻って通い草
草を結んで目印の
 ....
電柱立つよりかからずあかるために

蜘蛛が飛ぶてっぺんからてっぺんまで

三つのことば千の手法にて一軒の小屋

黒い婿に手を取られ階段のぼる

無神の岩場でルーズなポーズをとる坊主
 ....
樹上のさわぎ
幹に抱かれた痕があり

夢は夢 さあ現実だ閉じたドアだ

ゴムはじける音凍てつく夜を凍てつかせ

吐き足りぬ息を満たすものが闇であれば

やましき皮膚の如き呼吸を清流の ....
都市計画 黒いビニールテープが人です

輪廻転生 蛆の姫になる籤を引く

怯えて待つ夜の八百 一部ダミー

秘境に行ったひとりの男を
行間に消す

折れたハンガー地に刺し生きた霊魂注 ....
アルマイトの内側は
悲しい液体でべっとり
時々窓をつくり
そして外す
静かに音もなく
箱馬車は近寄り
箱を置いて消える
またもやアルマイトの
加工がなされた内部
塗料くさい一室
反 ....
警告音鳴らし息はく

女らしい気迫 ずった跡がぬめる

なんていやらしい螺旋弁でもあなたが好き

アラブの傭兵を某国に送り込むための白紙

よろしくってよ
マダムは結露で顔を拭き
 ....
水なりに進んで行けば轍と気付き

ぬくい手を裏返し裏返し持っていき

一画のひらがな全部繋げたような川
べり

舞い上がる葉のごとく蛾のひとひら

石蹴って歩く子らを蹴って歩く

 ....
そのバルコニー
 別れを告げたおんなが
 踊る場所

空に人にさしても青い傘でまたひとり

幼児と老人 網を喰い破り交わらんとす

故郷は   遠く
ギクリギクリと崩
       ....
 わたしは草むらに腹這いになって、銃を構えた。そして撃った。一発の銃弾は疲弊しきった夜のトーンに青白い軌跡を描くように思えた。が、途端に見えなくなった。母音と子音が互いに身を擦り寄せ始める。それはわた .... 闇の沸点見上げる沈殿物の朝

勢いよく回転する車
輪を砂漠で横にする

バターに国境線を引いて溶けゆく日もあれば

柱もぐ天井係不要論

ご自由にどうぞ もしもあなたが自由なら

 ....
暮れる無人駅に人でなしがぽつり

この街はどこからはじまる杭を打つ

死氷着く 絶海
とはこのこと

一切れはワゴンに乗せられ
て どこかへ

海鼠腸
しはらいうのみになりすます ....
人呼んで紅、職業人殺し

道が壁、マンションが床になり歩いて帰宅

ふるさとにクレーン車が来たというしらせ

十二時には金庫に戻る親兄弟

土呼びの歌うたえるオカリナの傷深く

背 ....
水瓶は水を
湛えたまま夜空を
平然と飲んでいる。

少年は身を
踊らせて蛇口を
ひねり自らの水瓶座を
満たそうと考える。

蛇口は夜を
錆びさせた年月を
経て少年を
飲んだ鉄の ....
花瓶に茎を挿してこころ病む

病院で病が白くなっていく

触手とりわけ長くひとのふり難しく

森に棲む古老のビーズコレクション

平面になりたくて三面鏡に向かう

手のひらの水滴「 ....
練炭がにおい吊金具が軋む

裏表がなくてしのび笑い

整列完了ぼくらマドモアゼルのしもべ

崖に靴下の自ずから白く

鈴虫を噛んでめまいを飼い慣らす

飲みほせば樹海もさわやかな緑 ....
ある
大事なことが
とても
大事なことが
ある
大事なことが
形成する
ひとかたまりの
にごり
かたまり
いや
煮凝りとでも
言うべきものが
水のスプーンで
母のスプーンで ....
新しくバス停作り待っている

めくりすぎたカレンダーの一枚に誕生日

「デザートは、別腹!」「下腹部ってやつ?」

強盗と自殺は形から入る

トランジスタラジオ突如鳴り響き聖堂転覆
 ....
寄る辺なきひとの波に影を投じる月の輝く空を放っておけば雨があがる。
泥と砂の間のぼやけた境界線にもやはり与えるべき色がある。それを接触と呼ばせる
行動の中に既に未然の行動の中に通っている線を与えん ....
屍に悉く空恭しく

夏の水道唾液のぬるさにて

設計図に紛れて一本になる

真夏日に晴れの予報を見て死んだ

弁当と残像を家に置いてきた

返り血を浴びて太陽燃えている

目覚 ....
一から十まで音読している子供たちの学習を邪魔してはいけない。子供たちは覚えようとしている。窓枠から、開いている窓枠から手が伸びて、白い手が、絞め殺した数字をひとつひとつ放していく。楽しいおしゃべり。子 .... まずこのコインを見つめてください じっと見つめてください そしてまぶたを閉じてください の中に半分ぐらい意識された自覚があって の中を忙しく飛び回る いや回転しているのはじぶんだ 覗き窓は狭い 知らな .... きっと死にゆく人の目に非が映り

食べ方を教えてくれれば霞でも

マジシャンのような手付きで爪楊枝

濡れている 傘も記憶も閉じている

腹ペコリ頭ペコリの職探し

ラブホテルの明 ....
わたしが打ち込む
死票の数の並びは
コンクリートの壁
ひとつひとつ
(つめたい)
羽蟻が震わせて
煙たがっている
その懐へ

その懐へ、
入れ込んだ針は
解体する
針ではない
 ....
誰が湿らせたかご臨終ごっこ

待て落ち着けそいつはほんとに美女なのか

話しだすとつとつとつとつヘリが来る

あ と思うより他のない傷があり

月を打つ音悲しくて水面立つ

「今日 ....
天啓を受けたかさもなくば不可解な石を削りだす途中の山の反り返って影になった部分に生息する
わたしの住所はアルファベットと三つの数字に連ねられて計算されるコンピュ−ター激しく動くコンピューター。
文 ....
妄執の日々
愚弄かつて
家族が失った苦しみ
他の誰かが抱く
鉄よりも冷たい
透明な角材
緊張に彩られた
角形のビーカーに
半分ぐらい水を張り
一気に墨汁を流したような
暗い部屋
 ....
逆上がり空腹感もこのように

「席はない」と言うからじぶんで準備をし

墓石を乗せ来た船は皆沈み

霧雨に靴が揃えて置いてあり

理解しがたい鐘を打ち鳴らす夜

やらねばならぬとは ....
死ぬのが怖くてもそうそう死ねません

指の骨折ったぐらいじゃ死ねません

受験戦争落ちた滑った死ねません

最後の一葉ごと木も倒れて死ねません

ハンガーで首を吊っても死ねません

 ....
笹も短冊も願いも用意され

記名投票式短冊にしてはどうか

短冊を一メートルに伸ばしてみる

「これは?」「おれの」「この短冊は?」「おれのおれの」

短冊の重みで笹が折れました

 ....
わたしは知らないものについて綴るとき わざわざ紙を用意しない はさみや鉄 雑木林に生息する昆虫 組み立て式水槽 撃ち殺されたすずめのなきがら を組み立てることを考える間 わたしは決して知らないものにつ ....
黒川排除 (oldsoup)(384)
タイトル カテゴリ Point 日付
発芽自由詩105/10/30 4:42
乙女の尻川柳305/10/26 1:04
ざわざわ川柳305/10/20 21:44
ひとりあそび川柳605/10/14 21:23
アルマイト自由詩105/10/13 0:00
川柳105/10/6 4:42
022川柳205/9/30 22:00
さよならリベラルファンタジー川柳105/9/27 2:09
密猟自由詩005/9/27 1:27
在庫リスト川柳205/9/22 0:10
死氷川柳605/9/14 14:56
不定形川柳405/9/7 0:56
夜は明けない自由詩305/9/6 4:36
ふふ川柳405/9/1 1:38
川柳305/8/22 1:47
十時十分自由詩005/8/21 23:34
川柳205/8/14 20:28
海を毟る自由詩105/8/10 2:52
川柳405/8/6 14:12
いたいけな子供たち自由詩305/7/27 14:50
催眠自由詩305/7/26 14:36
川柳405/7/26 2:35
偶殺するコンクリ(ノ)ート自由詩205/7/21 2:37
川柳705/7/18 21:48
近日点自由詩205/7/15 1:03
多少成長した孤児の方法自由詩305/7/14 0:49
ぼったくり川柳505/7/12 23:56
しねません川柳605/7/11 22:02
ささのはさらさら川柳405/7/7 1:24
デッドフォーム自由詩205/6/30 0:38

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