箍を外すとほうていがへいていしましたが霊気でぬれそぼりました
、箍を外すとらららん星団がシャチのあいだをながれていきまし
た、箍を外すとすでにありづかの収益構造ができあがっていま
した、箍を外す ....
わたしたちより古株で
わたしたちより広い範囲に
(未知種)として一括りされる
名もない虫がいまもずいぶんと生き抜いている
らしい
Gという
まことに理論的な空間で
アドレス武 ....
むれる
あめの
おとが
ことばに
ちかく
、 、 、
おぼれ
なき
ぬれ
それはお ....
臍ではない
あなたの中心
にむかって
水平なのに
ピアノに載せた
しゃぼんが滑りおちるのは
ふぞろいな黒鍵のせい
です、
が
です、を手焼きせんべいのようにぱちぱち ....
昔に植えた
自慢の椰子を倒してくれという
七メートルほどあるトックリヤシモドキが四本
これから台風がくれば
隣の駐車場の人様の車の上にいつ倒れるかも知れないのが心配で
風の日はよく眠れないの ....
陶芸家の身(うつわ)はどうだい
いく筋も、寄せてはかえす指のとおりをつくってやった、朽ちるろくろのうえで、あたたかな心拍はいちどだけ濡れる、断層つづきの、ぬめる泥の顔で、柄でもないおかえり、兵馬 ....
高校生活のころ
湿気高い、と書く癖で
わたしの詩だと読みあてた人は
乾というキザなネームが合わなくておかしいと笑う
貴方には才能があります
がんばってください
一晩中ふるえてか ....
底ふかい
ながれる霧の
亡失のよあけに
サインのかげりがうかびあがると
ゑづは
狂いはじめ
つよくあしでまといの舌苔
怪訝と
したたりで
烏合を吐きだすつぶてに
そまる
....
岡ちゃんはフラれた昨日をネタにしてジョークジョークと高笑う
ねじり鉢巻キマってんのにモテねぇじゃんか
あらよっ もいっちょ
ソビエト連邦崩壊しても
コンベアの冷凍サーモン高々と積みあげ
平和 ....
だれのものでもない
できた橋を
わたる
生き物には足があるようだ
二本あればわたれるようだ
いままでどおりなら
唄い酒場のような居場所があり
(どこか)わたってきたところ ....
微苦笑にはじまり
ひとりの陸橋では熱情も凍えた
たったひとつの決断に足元を掬われたまま
わたしの喉は脱落者たちの手であふれかえった
狂おしい
開放に訣別する自由を気取りはじめ ....
いきる
燃えさし
あがってくると
( こころは バイパス
爛れた
くちびる
あてがいながら
眼窩(すかいらいと)
から
入水
....
猛烈は
空に土足であがりこむ
闘牛の息猛々しいありさまを差しむける
裸(モーレツ)にすれば
コミック漫画のはみ出しイラストにひっぱりだこになる
それほどの猛烈たちがなんども呼びだされて
い ....
晴天に
すごいね千人一人ひとりに黒の下敷きを持たせ、競技場の中央でできた人文字「country」を航空撮影で収める。それをcountry.jpegというファイル名の写真印刷にする。次はこれを富士 ....
設えるより
解きほぐすようにして
わたしたちの地平は瓦解する
いたたまれない
この指先の感触
いまも憶いだせない
まっすぐな壁をつくり
(腕が通るほどの位置に)
すんだ窓 ....
(組み換え)端子を間違えると
メッセージが錯綜する
断線や失望がスパークして
耳や目をふさごうと跳びかかってくる
一文字で
天文理論を
一撃で
社交界の均衡を
一発で
....
頑張りやの
あんな子は二度と来ないでしょうと
しゃきしゃきとわたしの髪は細かく床に散らばる
もともと十二月までの半年契約で
一月からは大阪で開業する先輩の新店スタッフに
あらかじめ呼ばれてい ....
「死刑」には
死刑たらしめる法と
死刑執行人
死刑場(およびその道具)
なにより死刑囚がいる
そのまえには判決
主体の認否を越えて客体の処断があり
主体は罪の罰が死刑となったことを
....
ふっと
水気を含んだ本の両脇
不穏がととのい
遡上がはじまる
奥の詩から女がたちのぼる
ひるがえり
紙面にむんずと顔を押しつけ
ことばのインクの溜め池は
頭頂に浮かぶ
巌流島から ....
そとの喧騒をしめだす
システマチックなロマンチック
コンビニエンスストアはルンルン
肩寄せあう
住み分けの商品たちは 屋台骨
あきないをしっかり支えている
出生証明書
....
あなたは激しい加速をとり違えた氷のように歩いていた
わたしの喪失は人混みにもまれていよいよ遠のいていた
あなたの鈴のような耳のひらき
わたしはわたしのせいで気がふれてしまいたかった
“わた ....
写真とは
干乾びた
製造工場の正門の
錆びたポストに居つく手紙の重さで
天を劈く煙突の
かたちを得たけむりが笑っているようなもの
めくれば
白い鍵穴もかすむ季節に
「どこにもいけない」 ....
水底リザーブしておいて
これから、瞳は、こぼさず、もらさず
底までゆこう光の竿をたぐりよせあゆみつ
The wind dies down.
凪
少女は祈る少女世紀の立体少女症候群の。―――熱 ....
やける痛みで何度も寝返りをうち
あなたはわたしの
名を呼んでくれたのだろう
受け容れられないと知ったら
そのあとのことなど考えられない
凍りつく鏡に心を映す
力などなくして
それ ....
できるだけしずかに
水子のゆくえを追いながら
いつまでも駁(まだら)のように
羊にだかれて
いたかったの
なのに
あの日から あなた(わたし)の
放水がはじまっている
あなたはそこ ....
めしいの め
とうめい傷を
おしあてました
みあゲル のでした でも
ても 叩き落し
ても 踏みつけ
ても 凝らし 床に
うち つけ ないすれすれの
( られ ....
恢
きくところでは
りっしんべんは心をあらわす
筆づかいはひととなりをあらわす
書の道のたしなみがあれば
ときをしずめて
おもむくままに
かすれも太く
しゅうしゅうと
....
ごめんなさいね セバスチャン
こんなわたしで
もう かくれんぼはおわり
でてきておくれ セバスチャン
α(亀裂の称号)を せめて抱かせて
セバスチャン
ほら きいて
サイレンはやんで ....
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仕事はじめのメールチェック
付箋はうつくしい
しだいにとおのく せんせいの声
ぼくのしせん 窓のむこうに
かたい 高架橋 まぶしく
(あ、消防車も)仕事の車のせわ ....
配管の網の目に棲む
浴槽にためる湯が 水位を
どうするのかを見ている
うらなりの子のように産みつけた
執念をよびさます
学くんに貸して戻らなかった鍵盤も美和子さんにそっとわたした恋文 ....
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