午前の
柔らかな
日の光が
キラキラと
日差しを
落とす
少し
汗ばむ
中で
緑を撫でる
風の
クロス
海だ
草原を抜けて
何度も
何度も
風渡る
足跡
空を聞こう
いつまでも
こうして
遠くから
友達の声がした
そこまで辿り着けない
何が見える?
もう一度話して。
十年、こもった
もう良いかと思った十一年目の春
伸びた髪の毛が邪魔だった
二十年、こもった
意を決した二十一年目の夏
世界の熱量に敵わない気がした
三十年、たった
重い腰をあげた ....
だだっ広い雨上がりの空に
僕にはない言葉がさ迷う
地上の、揺れの、草の、言葉
湿気、温度、雲の距離
僕の言葉は枯渇して
君の言葉を吸い上げる
地球、亀、象、
天文学的な、 ....
大きな右腕のはさみを振り上げながら
あちこちで何かを話し合っている
静かな潮騒になら負けないくらい
その小さな声は辺り一面に満ちている
プチプチと話すのは毎日の事
今日はいい天気ですね
....
良くは判らないけれど
私の書く詩というのは現代詩という
えらい物では無いらしい
だからどうしたって言ったって
どうしたって判らないから
こうしてぽつりと書いているのだけれど
こうして書いて ....
気圧の上がらない交差点で
空を見上げた
そこには少しの眩しさを残して
手の距離よりは遥かに遠く
銀鼠の雲が広がっている
知らない街の知らない人々が
交差点とは名ばかりで
これからも互 ....
心がスカスカとするのはまるでプラモデルになった様で、自分の力で何とかバランスを取り立っているのが精一杯になります。それはもう無様で、例えば指で突かれて転んでも自分の思うままに動けない体とか、足の裏側で ....
どこにも闇は無く
ただ前に見える微かな星に向かう
それは何かの儀式の様に
黙って、黙って
微かに見える島影を頼りに
軋む櫂を漕いで行く
ごらんあれが終わりの岬
幾度も訪れたそれは
....
はじめに
僕は一切の宗教を信じていない。信じていないのは、いろいろな宗教にかかわり合いを持ったから。だから、信じてはいないが、影響はされている。小学校の6年間の夏休みの自由研究を仏像研究に費やす ....
雨の広がる匂い
土の匂い
黒みを増して
透明に変わる
アスファルト
つやりと光る
紅い新芽
杉の匂い
色とりどりの
揺れるパンジー
バス
窓に描く直線
囁く猥談
アナ ....
あなたにとって幸せとは何ですか
仕事、家庭、もしかしたら生きている事
私にはわから無い
ただ
悲しくは無いのに泣いてしまう時や
意味も無く笑える時
もしかしたら幸せなのかも知れない。
抜けるような青空にはそうそう会えない
母の事を考えながらそんな事を合間に思う
父親になって思うのは
母に随分迷惑を掛けたのだと言う事
母は頼みもし無いのに鞄と人生をくれた
しかしその迷惑 ....
耳を傾けるひとがいる/石川敬大さん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=207146
【耳を傾けるひとがいる】石川敬大 にポイントを入れた方々への公開質 ....
やどかりの様に尻から席に着き
視線は窓を離れないまま
あれの名前はなんだっけ
箸をとり酒とつまみが並んでも
味があるのかそれとも無いのか
酒ばかり増え気もそぞろ
ぽかぽかと酔った口 ....
物語の始まるみたいな
ぬるく湿って小雨がまじった風の朝にパタンパタンと鳴る看板と
何処からか聞こえる気がした
アンプの無いエレキのシャカシャカというセンチメンタル
雲は低くうねりながら
その ....
今日は日差しが春なのに寒い。それでも、桜は昨日よりも開いているし、街もいくらか華やいで見える。気温に関係のない所で、春が幅を利かせて居るのだろうか。
「虫になってしまった」
甘い匂 ....
やわらかい雨がいい
ふぅわりとしたメレンゲの様な
やわらかい雨がいい
雨は色々な事を思い出す
切ない事や、あたたかな事
沢山のくだらない事を思い出す
雨の音は沢山の匂いがする
さ ....
公園でひなたぼっこ
菜の花がふるふると揺れて
時折まだ寒い風が吹く
公園には誰もいない
イヤフォンに交じって風の音
まるで流れる血潮の様な音
子供の頃を思い出す
耳を塞いで歩いた ....
マスク依存症になった
別に風邪でも無ければ
花粉症でも無い
それでも手放せない
マスクは楽だ
表情を気にする事も無い
電車でヨダレの心配もない
隣のくしゃみも気にならない
口臭も鼻 ....
マスク依存症になった
別に風邪でも無ければ
花粉症でも無い
それでも手放せない
マスクは楽だ
表情を気にする事も無い
電車でヨダレの心配もない
隣のくしゃみも気にならない
口臭も鼻 ....
「声の事」
誰にも聞こえない
小さな声がする
誰にも見えない
僕の隣にいるはずの声
どんなに騒がしい場所でも
僕にだけ聞こえる声
どんなに静かな場所でも
僕にだけ見える声
「 ....
誰にも聞こえない小さな声がする
誰にも見えない僕の隣にいるはずの声
どんなに騒がしい場所でも僕にだけ聞こえる声
どんなに静かな場所でも僕にだけ見える声
声は僕の中の小さな不安に話し掛ける
....
電車の中から
空を見上げる
空と一緒に
眠った人々の
少し疲れた様な
顔が目に入る
今、どんな夢を見ているのだろう
何を追い掛けてここにいるのだろう
昔見た夢は今どうしているのだろ ....
月光輪は白く
外灯は虹をかがやく
世界は青く
白い道をしめす
道端に手向けられた花は
誰をしめすでもなく語りかけ
僅かな戦慄と蜘蛛の糸のような
儚い残存を与える
あぁ、夜だ
....
しっかりしなくて大丈夫
しっかり食べて
しっかり寝て
しっかりウンチしてれば大丈夫
生きているから大丈夫
それだけだって凄い事
それだけ出来れば大丈夫
美しい夜の匂いに身を震わせその全てを溶かすのだ
染み込む様な水の匂いに甘いカラメルの様な薪の匂い
刈りたての柔らかな藁が夜気を含みいっそう柔らかになる匂い
遠くに見えるオレンジ灯りは学校の宿直だ ....
賎民という事実を隠しながら生活する彼(僕)は、「戦うのは嫌だ」と、入隊から逃げていた。ある日、町中で徴兵部隊に捕まる。徴兵部隊の隊長は「徴兵にならないのは根性が足りないからだ」と、連れてきた賎民を殺せ ....
靴下の 穴をかがれど またかがり
箱を開け ケースを出して また仕舞い
生乾き 取り込み部屋に 再度干し
夕方に 音のみ見える 人の業
ああ食べた 幸せの後にやってくる
後悔{ルビ量=ばか}量りの秋の鍋会
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18
0.24sec.