風はクリュアで
心は静か
昨日の夢は
今日の朝食
{引用=「クリュア」クリアでシュアの造語・小説「ママ アイラブユー」より}
タバコを買いに玄関を開けると
雨蛙が雨宿りをしていた
物珍しいので
横にしゃがみこんで
雨あめ降れふれを歯笛で吹いた
ケリリッと一声鳴いて
雨蛙はぴょんこぴょんこと
行ってしまっ ....
たとえば勉強すること
勉強が大切なんじゃなくて
勉強することが大切だと思う事
たとえば人を好きになること
好きな事が大切なんじゃなくて
好きになれることが大切だと思う事
たとえば父 ....
春過ぎて夏{ルビ来=きた}る間の静けさの 次は嵐か快晴か
暖かな笑顔で迎える両親に わが心根は息も絶え絶え
静かなる机に伏してみる夢は 荒れ来る{ルビ未来=さき}の波の間に間に
過ぎ ....
前を向いてわっはっは
後ろを向いてわっはっは
いちとせにとせでわっはっは
仕掛けてごかけてなんでもいいか
にっちもさっちも行かなくなっても
何とかなるさと前をむきゃ
いつの間にやらわっはっ ....
好きですと百万回言われるよりも
あなたから一本のバラを貰えば
私は一生そのことを忘れないでしょう
ねぇもっと踊りましょう
アハハと笑って
イヒヒとお腹を抱えて
人生楽しんで楽しんで楽しんで
そうしたら泣き顔も
きっと楽しめるようになるから
ねぇもう少し踊りましょ ....
もうじき秋が来るのね
ここにも秋は来るのかしら
もし良かったらだけど
貴方さえ良ければなんだけれど
秋が来たらば
私たち結婚しない?
そんな告白をしてくれるような
相手 ....
つたない言葉を必死に集めて君に送ったんだ
昔見た夢の話さ
前に君が話していた御伽噺を絵に描いたんだ
羊と狼の踊る話さ
君からの手紙は ....
雨だれに頷く露草いとをかし 去年の言葉を語るともなし
気持ちのいい言葉とか
綺麗な言葉たちは
なかなか友達になってくれなくって
それに僕にはすこし遠い夢のようで。
だからいつも傍に居てくれる
なんて事の無い僕の友達に
....
一歩前に踏み出した足
一歩後ろに下がる地面
たぷんと揺れる水
とぽんと跳ねる金魚
ほらご覧と覗き込む僕
あら綺麗と覗き込む君
うつむくしかなくて
うつむくしかなくて
....
貴方ほど強い力を持っているのなら
私の言葉など必要はないでしょう
貴方の笑顔でどれだけ私の心が波打つか
私の心など関係はないのでしょう
いつでもそう
これでもう最後
....
ペルセウスは恋をした
その醜き内に秘めた美しさに
その悲しき運命に
ペルセウスは恋をした
鏡の中でしか見つめられぬその姿に
抱きしめることの叶わぬ思いに
ペルセウスは恋をした
そ ....
夢の中で私はお花を買いました。
汚い服を着た少年は
嬉しそうに私を見つめます。
淡い小さなカスミソウに
水玉模様のフィルムをかけて
少年は私に手渡します。
....
さぁ、何かしようと
月曜日に目が覚めると
みんな仕事で遊べない。
どこかに行くにも金もない。
時間が経っていくのを
ぼっかりと
ただ待つだけ。
....
一歩目は簡単さ。ただ目をつむって足を出せばいい。
二歩目より後はもう進むか転ぶかだから。
上手く一歩目が出て続けばいいけど、なかなか二歩目は難しいもんだよ。
俺なんてそれが恐くて前に ....
大好きですと
声に出すのが
照れくさくって
何にも無いけど
僕の人生を
君にあげたらば
それは僕の
傲慢かなぁ。
狼男を苦しめるのは銀の弾
まるで焼け付くように
胸を焦がす。
狼男を苦しめるのは銀の弾
まるで夢見るように
うつろに過ぎる。
狼男を苦しめるのは銀の弾
....
雪に埋もれた世界の中で
かすかに聞こえる水の音
「あれは世界の消える音」
そういう君は光の子
雪に埋もれる世界の中で
かすかに凍える人の音
「あれは世界の消える音 ....
月の影は悪戯に 遊ぶ心をけしさらう
夜気の味なら心まで 味わう思いを流しさる
夜の花というものは 香りで人を貶める
夜風の心地が分かるなら あんこの心もわかりょうか
見えない雨 ....
静かなそらを見上げると
無数に星がみえました。
東京では息がくるしくて
毎日仕事に来るたびに
目がかすんでしまいます。
故郷はどうだったろう
そんな事をおもってみた ....
返事がない。
もう1日もたつのに。
後悔だけが
心を引っかく。
幸せなつかの間。
悲しみの日常。
あると思った物が
なかったと気が付いたならば
なぜに哀しいのでしょう。
言葉を伝える人が
いないと気が付いたならば
なんと寂しいでしょう。
だから私は ....
君の集めていた小説の
5年ぶりの新刊が出ていた。
伝えたいのに
伝えるチカラがない。
君は知っているのだろうか。
君去れど
甘さけの香は
色褪せず
宵に怯えし
枯れ尾花かな
私は盲目ではないけれどあなたの事が見えません。
私は耳が聞こえるけれどあなたの言葉が聞こえません。
私は口がきけるけれどあなたに言葉が届きません。
だのに
だのに
私はあ ....
一日分の想いを貯めると
いくらかの利息がついて
想いは膨らんでいきます。
みんなのそんな利息が
幸せな想いだといいな。
その子はべとべとの飴を
握り締めて僕にくれた。
僕が変な顔をしたのは
すこし泣きそうになったから。
レモンキャンディはすっぱくて
心にちくちくしたんだ。
....
素っ裸で鏡の前に立つと
がりがりの捨て猫のような
ギラギラとヒビの入った
ガラス玉のような目の
ヒョロヒョロの僕が見える。
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