東京の夜は明るい
コンクリートの森には魔女が笑う
木馬は走らない
東京の夜は明るい
虫達はさ迷い影を欺く
星は見ない
東京の夜は明るい
そこに闇は無い
そこに竜は息づかない
....
多分詩というのは日本人が普段中々言葉に出来ない感情を表現するのに持って来いな表現方法なのだろうとおもう。それは例えば愛について、友情について、死について、人について、政治について、生きる意味について、 ....
記憶の中でざわざわとゆれる
届かない手のひらを裏返す
もどかしい程に幼い記憶
それはいつまでも声になる事無く
心を刈り取って行く
まるで古びたロープが
音も無く千切れゆく様に
静かに
....
必死で追いかけてくる夏に
ついに追いつかれてしまった
逃げ切れると思ったのに
逃げ切れなかった
見上げると空に大きな鳥が飛んでいた
まるでスタッカートのような声で
何かに叫び続けている ....
行かないで下さい {引用=
さようなら}
どれだけつらい事があろうとも {引用=
少しばかり自分がわからなくなったから}
私だけは ....
銀の矢が放たれる
その先には小さな少女が眠っていた
少女は目覚める事なく
永遠の眠りについた
少女として
人として
男は一生その業を背負い
償いの日々を送った
それは重く
苦しみ ....
彼の歌う声に
やっぱりベティが一等だなぁ、と思う。
彼にそう言う事は出来ないのだけれど
やっぱりそう思う。
いつまでも同じじゃいけないのだと
判っては居るのだけれど。
多分、僕が一番認めら ....
小さな渦にあめんぼが脚を取られていた
男は意味も無く泣いていた
空は薄く曇り
まるで世界中が白い
銀色に染まった朝の事である
コトコトと煮えるシチューの湯気に記憶が奪われていった
....
何処に消えて行くのだろう
何をながめているのだろう
憂鬱な言葉の先にあるのは
何
ゆれる言葉の伝え方
ひはーん
ひひょーん
ひはひひょん
一方的に飛んだらば
ひはーん
ひひょーん
ひはひひょん
出したその手を引っ込めろ
ひはーん
ひひょーん
ひはひひょ ....
世界中で
繰り返され
る
2と3の
メタファー
{引用=メタフォリカルなパエリア}
あくまでシ
ンボリック
に
{引用=シンボルとオブセッション}
あくまでリ
....
世界中で繰り返される
2と3のメタファー
あくまでシンボリックに
あくまでリズミカルに
思考のブロックは積み上がっていく
それはもしかすると呼吸をする事に
似ているかも知れない
だけれど ....
ポタ、トタ、ポトタ
ポタ、トタ、ト
雨ふり天井
ポタ、トタ、ト
ポタ、トタ、ポトタ
ポタ、トタ、ト
眠っていると
ポタ、トタ、ト
ポタ、トタ、ポトタ
ポタ、トタ、ト
....
朝を銀色の風が運ぶ
そっと包まれる静かな時間
繰り返す透明なセンテンス
目に見えないエッセンス
窓越しにすれ違うあの子に
目配せをしながら通り過ぎる
本当は気がついて欲しいんだ
太陽 ....
安らぎを下さいと君が言いました
私はしばらく何と言っていいのか判りませんでした
ただ、黙って君を抱きしめました
もう泣かないで下さいと君が言いました
私は少しも泣いているつもりなどありませ ....
風に流れた手の残像に
小さな思い出が掴まれている
ちぐはぐなパズルを合わせるように
もがくそれを見送る
振り返ることすら出来ない
ここから手を伸ばす事も出来ない
届かない
飛び出した後は ....
アグマネアの小さな光に
両手を合わせて祈る少女は
どんなお願い事をしているのだろう
小さな小さなその星は
命よりもたやすく消えてしまうだろうに
少女の願いは届くのだろうか
アグマネアよ
....
路地裏から見上げた天の川は
細く細く区切られた
都会の小川の様でした
折れ曲がり、折れ曲がり進む
その先には
その先には
何があるのだろうか
先生僕の足が遅いのは
決して母親のせいじゃありません
先生僕の為に学級会をひらいても
僕はうれしくありません
先生僕の机にこっそりと
三角定規はいりません
先生僕は決して
悲 ....
薔薇の刺は痛い
美しさに消える
透明な悪魔よ
なで肩に引っかかるほどの恋は
とげとげと痛々しく
追いつけない涙で
引っかき傷をつけてずり落ちる
どうしようも無い程の痛みなら
手当てもするが
繰り返される引っかき傷は
痛みをこらえるし ....
わたしの拾った小さな小石
耳に当てると声がした
あのね
あのね
あのね
小さな声でおしゃべりするの
ささやき声ってお菓子みたい
あのね
じつ ....
真っ白な目をして
真っ黒な頭の中を吐き出せず
それでも生きているのか
僕にはわからない
何が生きてるって事
何が死んでるって事
うつろな目をした
水槽の魚が語る言葉は
僕には届かず ....
ここから先には
いったい何があるのだろう
手にした意志は
どこに向かおうと言うのだろう
顔をお上げ
その目を奪ってあげよう
声をお出し
意味も無く笑ってあげよう
心をお見せ
黒く塗り ....
僕等はもう
交差する事なんてない
そう知った朝
僕は魔法使いになった
悲しい色を
幸せな色を
世界中に伝えられる
人の心を捕まえて
揺さぶる
まだ力は弱くて
世界中には届かない
....
いつまでも変わらない
そんな優しい歌の話をしよう
夏の朝焼けの中で見た
あっという間に消えていった夢の歌
小指が触れるだけの
小さな思い出が
大きく膨らんでしまわない様に
小さな夢の話を ....
僕が振り返ると
僕はいつの間にか
イチになっていた
ゼロを目指していたのに
気がつくとゼロを超えて
イチになっていた
願いは叶えられない
もう口付けを交わす事はない
遠い場所で言い訳を並べようと
誰に届くというのだろう
私の言い訳はまるで
雨は蟻の様に行列をなし
私の残り少ない純粋さを
蝕んでい ....
雨だれに 頷く露草 いとをかし
君への言葉を 語るともなし
雨蛙 あちらこちらで 鳴く声は
紫陽花に咲く 花の夢々
黒すぐり ....
空には雲がありません
海には波がありません
街には心がありません
川には魚がおりません
野原は何処にもありません
私が知っているのは
小さな飲み屋と
一杯の酒の味
それが全てなのです。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18
0.26sec.