マスクに包んだ
内緒話で
毒抜きをしてる
唇に何故
チューリップ色の
花が咲くのか

這い上がれ
地上で黙する者よ

線路の外側を
守ってるから
命は雪崩を
起こさなくなる
 ....
影はその人の
気を引いてくる

大きくなったり
ぼやけてみたり

スカートの中に
何かを隠し
風のように
遊んだ夜のこと

小さな水溜りの
内側で
ポロンと弾ける
月は輝い ....
セーラー服の第2ボタンの下
見えない手形が押されたあの日

腐った果実と一緒に捨てた
体の行方が心とはぐれて
ダスターシュートの入り口で死んだ

触れることも触れられることも
許せなく ....
透明な砂漠が
空に広がり
回るペダルで
時間を止めながら
誰よりも強い
世界を探そう

意識の中に
光を打つ魔法
薄いセロハンを
瞼に乗せて
たゆたう風の
踊りを眺めて

 ....
涙と雨を掻き混ぜて
同じ輝きになるまで
見ていた

虹のベルトを
胸に締め付けて
白いワンピースの
模様にしよう

洗っても
消えることのない色を
思い出と呼んで
心にしまえば ....
夕暮れは
皺が寄った赤い空

この指先で
解けてしまうほど
今日は結べない
リボンのように

誰かの心を
惹きつけたまま
輪の中に入り
燃えていたいよ

火傷するくらい
熱 ....
心臓のインクリボンが
黒い点を打つ
静寂と私

足音が迎えに
来てくれるなら

明かりがなくて
良かったと思える
闇にこそ
吹きかけたい溜め息で

魂の十合目を
昇るから
 ....
肩を並べて歩きたいだけで
綺麗になろうとは思わなかった

見た目で得する人の分まで
損してやってる安い運命は
少し苦くて喉に引っかかる

思い出みたいな時代の鏡を
右手で割って左手で守 ....
疲れ切った身体に
染みる歌が
寒さよりも早く
こっちに座る

使い古した
勇気のチャンネルを
一人でずっと
回して来たんだ

生きるために
タイマーをかけること
この先も続く
 ....
誰かが眠る
夜のベンチの上

欲しいのは
毛布だと言えるなら
きっと幸せな
一日になるね

夜のベンチに
冷たい涙を
落とした瞬間

星の集団が
感染したから
こんなに熱を ....
分裂していく
あの雲のように

幼い子供の
シャボンに映る
虹色の街を
越えて行ったら
追いかけるものが
なくなってしまう

路上に置いた
翼を広げて
輪の中で泳ぐ

そん ....
毎日の両腕が
囲んでいる
空気や鞄の
大きさを見つめ

比べる相手も
いない掌の
隙間に挟んだ
ポケットティッシュが
歩き出す僕の
宇宙になった

冷たいビニールが
安っぽく ....
ネクタイの結び方を知らずに
目の前にあるお手本を避けた

慣れた手付きとヨレたイニシャルで
社会という橋に虹を架けて
はみ出さないように生きていくこと

不器用なトレンチコートの紐が
 ....
何につまづいてどこで倒れて
誰の手も届かないこの場所で
立ち上がることが怖くなったから
今は目を閉じて時間を戻そう

パールのネックレスのような長さで
繋いできたはずの思い出が揺れて

 ....
曲がるトンネルに奪われた視界
両手にぶら下げたビニール袋は

あたしの歩く距離を知らなくて
ガサガサと立てる音に付いて行く

振り向いて欲しいお母さんの顔
あたしならもう靴擦れの跡を
 ....
恋も病も終わりなど見えずに
体を燃やして尽きるのを待つ

たったひとつの命を削った
髪の毛を抜いて道を作るなら
誰もが避けてくゴキブリのように
曲がりくねった暗闇を行こう

太陽の日差 ....
眠れない夜に限って
外は雨だね

時計の針と
水滴のリズムが
重なり合って
押し潰されそうな

街の月明かり
薄いドレスの
裾から溢れる
光が足りずに
宇宙へ旅立つ

シー ....
大人になると
目に映る全てに
順番を付けて
幸せを急ぐ

振り切って
好きなものを
選べる力が
正義なんだと
言い聞かせた夜

ミシンをかけた
雑巾の表と裏が
どっちでも同じ ....
ポストの胃袋に
積んだハガキは
あっち向いてホイ

知らないままの
顔で運ばれてく

極楽浄土の
土産に持たせた
白い砂糖が
雪に混じっている

姿を見せずに
気配を残した
 ....
黄身の大きさが違う目玉焼き
食べれば同じ味がするのだから

きっと左右のバランスが違う
この眼にだって夢は見えるだろう

頭は嘘を付かないプロペラを
心で回して不安定になる

前髪で ....
全てを失くしたような顔をして
覗けるショーウィンドウなど
ここにはないよ

きっと汚れてるファンデが落ちて
心の毛穴に詰まらせながら
どうしようもなく哀しい涙は

手の甲で弾くピアノ線 ....
どんなゴミ袋にだって
夢を詰めれば
膨らむプレゼント

受け止めながら
生きていきたいから
名前を書くのさ
大きく正しく

恥ずかしくても
笑われてもまだ
諦めきれずに
空気を ....
白い上空から
手紙が来る
ここに届く頃には
破れたまま
何て書いてあるのか
解らない

砂時計に入れた
紙切れが舞う
逆さまにして
空へ送り返し
もう一度だけ
僕に宛てて欲しい ....
チョコレート一枚
割っただけで
体が熱くなる
こんな季節は

何も溶かす
もののない指先に

曇りガラスの
結露を集めて
誰かの代わりに
泣いてあげましょう

涙の降りる駅は ....
琥珀のスープを
飲み干した時
同じ体温で
冬を知りたい

サラダの鮮やかな
赤い野菜に
つまづく事なく
食べられたら良い

パスタの重さが
運命のように
口の周りで
踊り出す ....
家はあるけれど
帰る場所じゃない

その点で僕は
迷子になった

君だよ君の腕の中に
作る枠に収まって
絵になれたら良い

笑顔も涙も
崩れるほど抱いて
新しい夜を
迎えるよ ....
空のハサミがギラッと光って
伸びたばかりの髪の毛を切るなら

もう振ることのない尻尾が絶えて
地平線の高さに置く心臓

ポニーテールの重力をばら撒き
痺れるほどの痛みに溺れた

路上 ....
冷えた空気で
赤くなる鼻を
そっと押したら
どこまでも行こう

その腕に掴まり
守られながら
希望だけが
呼吸を浅くして

空を超え
海を遊び
エレベーターは
止まらずに動く ....
床を軋ませる
裸足のトゥーシューズ
今まで支えられてきた
身体が揺らぐ

これからはきっと
誰の手もここには
届かないこと

思い知る度に
美しく回る
世界と出会って
強くなれ ....
剥いたばかりの
ゆでたまごが回る
箸では掴めない
軌道の秘密

向き合うことから
逃げてきた僕は
誰かが撒いてゆく
塩の上で
ブレーキをかける
臆病な心

全てを見せるには
 ....
ミナト 螢(990)
タイトル カテゴリ Point 日付
揺れる自由詩5*19/2/8 20:47
ディレイ自由詩319/2/5 20:49
自由詩219/2/2 13:30
カーニバル自由詩219/1/31 16:59
ボーダー自由詩1*19/1/29 13:32
Over Drive自由詩219/1/25 16:06
逆流自由詩219/1/24 15:43
醜態自由詩1*19/1/22 16:50
YELL自由詩119/1/21 13:37
夜のベンチ自由詩219/1/19 14:59
ロマンス自由詩119/1/16 17:43
駅前自由詩219/1/14 20:36
お父さん自由詩219/1/13 15:15
目眩自由詩219/1/8 16:36
お母さん自由詩219/1/7 13:07
日陰自由詩119/1/5 15:32
静脈自由詩119/1/4 13:04
払拭自由詩419/1/3 13:28
年賀欠礼自由詩119/1/2 13:42
雌雄眼自由詩419/1/1 13:24
自由詩1*18/12/30 16:07
旅人自由詩318/12/29 12:35
冬景色自由詩218/12/28 13:14
憑依自由詩218/12/25 19:57
ディナー自由詩3*18/12/23 20:27
門限自由詩118/12/21 20:13
彼方自由詩318/12/19 11:59
ユートピア自由詩118/12/18 9:18
ダンス イン ザ ダーク自由詩018/12/14 11:02
ゆでたまごの詩自由詩2*18/12/13 10:30

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