夕方に起きて悔やむような日は
寝癖もカーテンもそのままにして
やがて訪れる朝の光を
毛布の裏で受け止めるだろう

透明な短冊を抱きしめて
夢の中で願い事を書いた

息を吹きかけると消え ....
青ざめた色の街に浮かんだ
窓の灯りが魂だとしたら
チカチカと光る白い頭は
あの家できのう死んだ人のもの
省エネのために消してはいけない
眠り続けるこの気持ちは無色
誰の目にも見えない雨が降り
隠れるように君のことを想えば
生まれなかった言葉が胸にある

弾けるようなサイダーの泡が
華やかな命を絶って消える
まるで恋心の模 ....
散らばりやすい心を束ねて
ただ一点を見つめる強さを
時間の経過と共に生きるよ

名前を与えられると変わらない
星座のように輝くためには
指先で振るタクトを動かして
カレンダーをめくる技を ....
涙のマークから帽子を脱ぐと
水玉が浮かぶ空の上には
無人駅を繋ぐ線路だけが
星の明かりを頼りに走った

僕の背中に風が吹くと飛べる
マントがあるのは涙を拾うため
泣き疲れた人のトンガリ帽 ....
湧き上がる欲望に正直で
下着を脱がせたくなったあの日
バービーの透き通る白い肌が
消毒されたように冷たくて

人を殺してしまった気がすると
同時に人形の長い髪の毛を切った

それはまだ ....
枠だけ作ったジグソーパズル
飲めない癖に買ったウイスキー
クローゼットで眠る洋服たち

寂しさを紛らわせてくれるもの
幾つ集めたら光るだろうか?

世界は広くて安全だから
心の隙間に文 ....
間違いだったと気付いた恋が
明け方の空で鳥と鳴いている

声もなく静かに佇む部屋で
指をさすのはあの坂の向こう
木々の枝を伸ばすようにあなたは
たくさんの葉を落として来たんだ

揺れて ....
足踏みをしてる時代に捨てた
醜い言葉が仕返しに来ても
白いノートで受け止めた後に
燃えるゴミだから火曜日に出そう

誰かに見られると恥ずかしくなる
大量の紙を丸め込むよりも
シュレッダー ....
君が落とした命の代わりに
星が美しく見える夜だった

まだ若かったのにという声を
うまく飲み込めずに私達は
胸ポケットのハンカチを湿らせ
君の唇に紅を塗ったよ

初めての化粧はどんなも ....
灯りが消えた薄化粧の町に
虫の音が凛々と聴こえてくる
寝返りを打つ度にそれは消えて
いつしか枕を床に落とした

朝の気配に喉を枯らしながら
公園の蛇口を回して飲むと
次に誰が使うかも分か ....
あんなに真っ赤な夕陽が落ちて
白い制服を血で汚すような
海へ行ったなら怒られるかな?

校舎の北側で集まっている
軽音部の粗い演奏は良い
小さな悩みを裏返しにして
汗と涙に分けてしまうか ....
夢中になれるものがなくなっても
冷蔵庫には食料を絶やさず
ニュースで世界のことを知るなんて
大人のやることは真似できなくて

重たい身体をベッドに沈めて
波が来ないのは孤独なせいだ
それ ....
空と海の色が同じになると
星が綺麗に見えるから好きだ

孤独な人が失くした明日を
ポケットに入れて渡せたらいい

心で感じる自由がなければ
優しくすることはできないよね
虫一匹の命が重 ....
君を乗せて連れて行きたい場所に
花が咲いてたら僕は困るよ
名前も知らずに綺麗だなんて
簡単に言う人が羨ましい

苦くて渋くて癖になる味の
エスプレッソなら答えられるのに
甘党の君はカフェ ....
追い駆けてみたいあの青い空に
いつか大切なものを置き忘れ
見上げれば降り注ぐ日射しだけが
ゴールテープを溶かそうと啼いた

あれは近くにある遠い幻
踵を鳴らしアスファルトを蹴り
歩みを続 ....
カッターの薄い刃を腕に当てて
林檎の皮剥きみたいな技で
赤い血を見れば生きた心地する

人に優しくできない私も
同じ赤い血が流れていること
誰かが反対をしたとしても
少しは誇りに思ってい ....
窓の外で雨が降った時に
洗濯物を家の中にしまう
良い子じゃなかったことを思い出す

買い物帰りのママを待つ間
赤信号を見落とさないように
小さな体を曲げて祈った

こんな気持ちを抱える ....
ジャングルジムに頭をくぐらせて
白い天使の輪が輝きました

空を目指してよじ登った頃は
ゴールに辿り着いたと思った
ひとつの山を越えた時のように
爽やかだと言える汗が光る

高層ビルが ....
自動販売機のHOTが消えて
両手を温めるものがないよ

頬を横切る冷たい北風が
弱々しい陽射しを打ち砕き
トレンチコートを透かす光が
微かに僕の体温を上げる

明日になればめくるカレン ....
今まで拍手を貰ったことは
照れているうちに忘れてしまった

濃密な思い出ほど哀しくて
同じ雨に打たれた君が好き
ブラスバンドの演奏に隠れて
飲み込んだ言葉はひと足遅い

明日は何もなか ....
プレゼントだと言って渡された
腕時計なのに喜べなくて

剥き出しのままの安っぽい身体
素敵な箱やリボンの仕掛けで
誰かの笑顔を誘えるような
贅沢な人生じゃなかったね

両親が高いと嫌う ....
三角の家に屋根がないのは
甘い香りを街へ届けるため

少年少女が遥かな距離を行く
原宿はまるで歩行者天国

行列のできるパラソルの下で
肩を寄せ合ってクレープを選び
唇でめくる小説のよ ....
制服のスカートが燃やされて
プリーツを失くした黒い籠に
君という青い鳥が止まった

灰色の煙に巻かれた空は
タバコのせいで暗くなったのだと
先生に告げるつもりなどない

格好悪い所を見 ....
カセットテープに録った声を聴き
ヒーローにはなれないと思った
向けられるマイクや花束の数も
夢であるうちに食べてしまおう

歌や絵が上手い人は心に
褒められた記憶が残ってるから
自分を信 ....
目の前にある料理の山を見て
分け合う人がどこにもいなくて
肩をすくめるだけのランチタイム
焼きたてのピザより暴力的だ

隣で会話を弾ませてるのは
人が集まっているせいなのか?
小さい頃は ....
夕日が震えながら沈む海で
光を貰った両眼の奥に
寄せては返す波の音が届き
溜め息やくしゃみで塗り替えてゆく

静寂が似合うと思えるのは
花火のゴミを燃やした時に出る
煙のせいで涙が滲んで ....
君の声が届かなくなってから
ありふれた愛の言葉を避けて
世界を逃げ回るよりも僕は
耳のない自画像を描いたよ

アンテナが折れたテレビのように
白黒の雨が身体を濡らし
全てを閉ざした心もい ....
伸ばした髪が肩に届く頃
もう一度だけ君に愛される
そんな不確かな夢を持て余し
充電はいつも満タンにする

新しい発明の名の下で
思い出の続きを生きられるなら
誰よりも早く走って行くから
 ....
ハイヒールで潰して来たのは
缶ビールと誰かの靴紐だ

すれ違う瞬間に与えられた
不安定なバランスを生きるまで
目標に向かう足元を見ると
スニーカーの人には敵わない

若くて尖った勢いの ....
ミナト 螢(983)
タイトル カテゴリ Point 日付
モーニンググロウ自由詩318/6/17 10:21
電球の詩自由詩118/6/16 12:19
透明銀河自由詩118/6/16 9:16
自由詩118/6/14 16:31
僕の地球を守って自由詩118/6/13 17:06
Girls自由詩118/6/12 18:25
三日月自由詩118/6/11 17:28
クロニクル自由詩118/6/11 9:15
プリズム自由詩118/6/9 19:30
14歳の詩自由詩118/6/9 9:28
田園自由詩2*18/6/8 10:09
放課後自由詩818/6/6 17:17
僕の城自由詩318/6/5 19:04
夜ノ声自由詩418/6/4 21:38
ガールフレンド自由詩218/6/3 15:18
天空の集い自由詩218/6/2 15:17
クーデター自由詩218/6/1 15:34
おるすばん自由詩218/5/31 16:03
永遠の空自由詩118/5/28 17:59
エイプリルフール自由詩218/5/27 13:34
再生自由詩318/5/26 16:07
自由詩218/5/25 20:13
クレープの詩自由詩318/5/24 16:13
未来記念日自由詩218/5/23 16:19
音痴自由詩218/5/22 16:28
木漏れ日の午後自由詩318/5/21 17:19
うみがたり自由詩118/5/20 16:29
デッサン自由詩118/5/20 9:19
ピクニック自由詩518/5/18 15:39
万華鏡自由詩218/5/16 16:45

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