線香花火の小さな大きな
膨らみのような熱いかたまりが
眼差しを広げた胸の奥で
体を丸めてうつむいていた

赤い涙を拭う間にも
消えていく炎が穴を開けると

暗闇の中で眺める鏡は
ひと ....
疑い始めて聴き流してた
音がくれる歓びや哀しみが
どんな曲でさえ心を離れて
戻らない旅を続けるのなら

カレンダーの左端の箱に
生ゴミを捨てる怠け者では
宝物を置く場所も分からずに
ク ....
自分を抱きしめた
両手を離し

翼のように
羽ばたく場所がある

誰かを温める
言葉の中で

開いた花みたいに
肌が触れる
葉っぱを落とした頭は軽くて
シャンプーするのが楽になったから
細長い腕を左右に動かし
僕を呼んでいる姿に見えた

両手で囲んだ幹の大きさは
季節を過ぎると忘れていくけど
側に近付いた時の ....
何かが降りてきて
言葉を探す

何も降りてこない
空が正しい

雨のち晴れの
天気予報に似た

僕達は丁寧に
傘を折る
終わりに向かう旅の途中は
まだ数えきれないハードルを残して
越えてきた時間の上に座った
安心よりも不安を拾った

あなたの身体が私の心を
抜け出す速度で擦る消しゴムは
柔らかい輪郭をぼか ....
その頬や唇を
めくるような

呼吸をずらして
音に酔っている

溺れた光に
名前があるなら

瞼の上で
留めるホッチキス
悲しいニュースが朝を囲んでも
カーテンを開けてコーヒーを飲む

いつもと変わらず動ける体は
関節の音を置き忘れた後

いただきますと合わせた両手を
祈りに変えて目を瞑る時間が

遠く ....
途中で噛んだ
飴と同じものが

夜空で輝きを
忘れないから

晴れた日は
たくさんの包み紙を

並べて見ている
銀河のように
優しさの中に答えがない時
イルミネーションの電球を外し
空振りをしたバッターに捧げる
明るい光は未来じゃなかった

約束をしようと破った言葉
鍵をかけても歩いてしまうから
この身体が熱い ....
花の名前も
形も知らずに

歌うことが
許されたとしても

それを育ててる
人の心が

かわいそうだと
教えてくれるよ
柔軟剤が甘く香る場所を
避けるようにして葉が落ちてゆく

横顔でしか言えなかったことは
きっと誰にも伝わらないだろう

制服の黒に埋もれるトンネル
シャープペンシルの芯が折れると
繋げ ....
アルミ弁当箱の中で折れた
白い腕と脚には触れないでね

痛みが通り過ぎて楽になれば
心を守るのは包帯よりも
明るい色のリボンが美しい

鏡に映る姿を確かめて
踊る時間は蝶のように結ぶ
 ....
人の視線や
街のサイレンが
神経を尖らす
コンパス回し

中心のズレた
指輪のままで
鏡のない世界へ
行きたくなる

例えばそこに
森があるとしたら
外した指輪を
頭上に乗せ ....
大切な人の
名前を呼ぶのに
心までは
短縮できないから

声を出す前に
星の周りを
何度も回り
光に慣れるのよ

いつもより高い
場所にいる気分

後ろ姿に
骨を重ねたのは ....
ノックをする度に爆発してた
黒い宇宙から流れる文字を

生かすものと殺すものに分けて
美しく見えるようにしなさい

僕等が望んだ芸術のために
握り合ったのはナイフかも知れず

残され ....
ざわめきの外に取り残された
ストーブの匂い何を焦がしたの

長靴を脱いで履き替えたブーツ
その高さまで減らない思い出は
缶コーヒーのプルトップを引いて
魔法みたいに飛び出す泡のよう

 ....
点線のように
切り取られない
その形をまだ
誰も知らないの

下書きみたいな
心をはみ出し
飛び回る日は
また別行動だ

何よりも高い
場所から見ている

小さな買い物
大 ....
花が散った後の
道を誰かと
走ることでまた
輪になる自転車

舞い上がる
蝶のような
羽根をした
春の証に
触れてみたかった

祈りの日を忘れた
僕たちは
地球と目が合う
 ....
海を見ている心に近付く
波が削るのは
まだ温かく濡れる予定のない
明日を生きる力 前借りをした

歩きながら拾う貝殻の色
いつもより綺麗に映る鏡だ

プリズムみたいに反射する笑顔
海 ....
白いレースの
解けた先には
微熱があるから
触れちゃいけないと

知っているのに
揺らしたくなるのは
カーテンが重たい
せいなのかな

抱きしめるものが
人じゃなくても
恥ずか ....
鼻の通る道で
擦り合わせた
花びらが渡す
匂いの小袋

目には見えない
粒子が飛ぶような
風の流れに
心を開いた

言葉が少しずつ
欠けてくパズル
何かで埋めようと
探してみ ....
初恋のように揺れる炎が
白い間は優しくなれるかな

傷付いたらそれを隠そうとする
甘いクリームのトンがった場所に
カラフルな雨が音もなく落ちた

マーブル模様のテーブルの上で
空はいつ ....
街で手渡された
ピンクのチラシ
細かく破って
投げ捨てる場所に
音が鳴っている

若者の歌だ

ビルの凸凹に
合わせたような
メロディは空へ
届くだろうか

薄っぺらい鞄を
 ....
揺れることのない
楽しみがいつか
未熟な身体に
鈴を付けるまで

笑いの中に
いるのに
飛べなくて

しぼんだ風船
胸に当てていた

置いて行かれた
ような寂しさを
透明な ....
僕たちの影を
ひとつにしようと
月が動いた日
星が泣いた夜

まつ毛のお皿に
乗せる料理を
唇の先で
運んで行こうよ

割れても良いのさ
舐めて返したい

接着剤のような
 ....
飲み切れなくなった
ジンジャーエール

心には屋根が
あると知ったから
もったいないけど
流してみようか

海は誰も
いない方が綺麗で
炭酸の泡に
傾ける音を
波だと思って
 ....
大根は足で
白菜は体

生まれて間もなく
捨てられた子供

口があったなら
哀しみの言葉
誰よりも早く
覚えたのでしょう

陽の当たる場所に
いられる命が
人と同じように
 ....
人差し指の
第二関節で
憩うとんぼの
羽根を借りている

右や左へと
動くこの身体

コックリさんとは
違う強さで
運んでくれるよ
踵を蹴って

空に切る十字架で
作る窓は ....
ぶどうの粒を
潰して戻らない

それは昨日の
命の音だけが
弾けて飛んでく
種みたいな夢

指の真ん中で
舐めて笑った

転がるうちに
皮を脱いだのなら
振り返るなよ
きっ ....
ミナト 螢(986)
タイトル カテゴリ Point 日付
予感自由詩419/10/30 6:27
月曜日自由詩219/10/29 6:34
チャイム自由詩219/10/28 18:43
紅葉自由詩219/10/28 6:40
自由詩219/10/27 14:56
彗星自由詩2*19/10/27 6:33
KISS自由詩219/10/26 14:16
キッチン自由詩219/10/26 6:37
自由詩2*19/10/25 19:30
時の声自由詩119/10/25 6:25
雑草の詩自由詩019/10/24 21:25
頬杖自由詩119/10/24 6:38
自由詩219/10/23 6:49
魔法自由詩219/10/22 6:30
告白自由詩319/10/21 6:45
ボールペンの詩自由詩319/10/20 6:46
旅立ち自由詩119/10/19 7:52
自由詩219/10/18 8:08
自由詩2*19/10/17 20:04
感情回路自由詩219/10/17 8:48
イノセント自由詩3*19/10/16 20:46
キンモクセイ自由詩419/10/16 7:51
ソフトクリームの詩自由詩119/10/15 8:18
新宿自由詩219/10/14 8:45
ブラジャーの詩自由詩219/10/13 8:52
天体会議自由詩319/10/12 15:47
ホットロード自由詩219/10/12 8:51
間引き自由詩2*19/10/11 7:50
タケコプター自由詩019/10/10 8:19
マスカット自由詩119/10/9 8:50

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