西瓜の産地が
北上していく

夏が通り過ぎるのを
毎年スーパーで見かける

多分、今年最後の
西瓜を食べながら
高校野球の
決勝を見ていた

季節というのは
うまく出来ていて
 ....
綴る 言葉は
うちなるもの

枠の無い無限の大地も
心には持てるものを

空でなく
海でなく
大地でなく

私は 貴方という
果てしない宇宙を

心に綴ってゆく  
いろんな感覚が錆びて
緩やかに死んでく

街に出れば疲れて
ヤキがまわった、なんて
ぼんやり思う

頭に魔法の欠片が残ってて
誰かに秘密を教えたくなるが

その呪文はおそらく
言 ....
完璧を求める心ほど

少しの歪みが許せずに
破壊的になるけど

人は
曲がったり
間違えたりして
整わなくても良いんだ

整わないから
かすかなたわみの中で

呼吸が出来てい ....
君を守って
傷つく獣でありたい

愛されるかどうかなど
考えない獣でいたい

たまに毛並みをなでられ
一生愛を信じるような

たまに風に吹かれ
一生幸せ感じるような

自由で無 ....
悲しいのは
気のせいでしょ

寂しいのも
やり切れないのも
気のせいでしょ

そうやって自分に
嘘ばかりついてないと

世の中の爪で
思い切りはじかれちゃうでしょ
街でたまに
一匹狼に出会う

同じ匂いがして
話さなくても気に入る

媚びない
興味ない
けど楽しい

みたいな
なんともいえない魂の軽さがあって

そういうヤツらは
何の ....
夏好きの二人は
日が長くなっただけで嬉しくて

8月の終わりには毎年
嫌やなあ
寂しいなあって言い合う

馬鹿みたいに同じことの繰り返し

だけど大事なことだから二回言う

嫌な ....
お盆に
死んだ父のお膳を作ってると
嬉しそうに母が何度も言ってたけど
何度も言い過ぎてるうち
かぼちゃが焦げた
台所で小さな落胆の声が聞こえる

私は父の写真を見上げて
「なあ、かぼち ....
人差し指を
口に押し当てて
シッというポーズをした

サイレンサーで
撃ち抜かれたような
痺れがきた

午後の図書館 
銀色に光る水しぶき
小学校の
プールが見えた

陽炎の中に
まぶしく輝く森

まるで
他人事のような
暑さの記憶

いつまでも 耳の奥に
歓声がこだましていた

一体
何 ....
頭に浮かんだ言葉を
文字にせずに

忘れて眠る幸せ

健やかな体が
繊細な文字列を吹き飛ばし

横暴で純粋な眠りに落ちる  
嬉しそうに走る犬を見てると
生き物の本来の
喜びを見た気がして
自分も走りたくなった

ただ
走ったり
はしゃいだりすることの
あまりに単純な幸せ

犬を抱きしめて倒れこめば
私 ....
冷たい水に潜るとき
気持ちよくて
本当にすべてがどうでもよくなる

海の底から見上げる水面は
なんという美しさ

ちっぽけな息が尽きて
ぽっかり海面に浮かぶ

海に支えられてぷかぷ ....
久しぶりに真夏に行った海
日焼けも化粧も忘れて
何もかもをさらけ出すように泳いだ
海育ちにとって
海自体が故郷だ
子供の頃から私を知り尽くす場所では
もう
名前すら必要ない
水にもぐれ ....
どっか行こ?

自由だなって
思えるどっか

ケータイもパソコンも
鳴らないどっか


眠れる夜のどっか
なんだろ
文字を書くのが好きだ

なぜだろ
考えるのが好きだ


でも
どうしてだろ


酒や薬に溺れて
それらを消し去るのも好きだ
こがねの日が差す
金色の夕立は

さぞや美しい狐が嫁に行くのかと
思わず微笑む天気雨

夏は
今も昔も懐かしく
子供の頃と同じ空

うちわで扇ぐゆるやかな所作
遠い昔に見たしぐさ ....
孤独とは思わないが
無意味だと思う

呼吸して
空を見上げて
夕日の美しさに呆然とする

短い現を
必死で生き延びる夏の蝉のようだ

今日も命を鳴いたか?

悔いなく鳴き続けた ....
猫が薄目を開けてる時は
少し先の未来を見てる

猫が居眠りしている時は
人の心の声を聞いてる

時々それがうるさすぎると
高い場所から降りてきて
何度か額を擦りつけてくる

額から ....
賢者の声が聞こえない
それが
若さの特権

止める愛情を突き破って
彼らは荒地に出て行く

何に駆られるのか
熱い鼓動を抱いて
故郷を振り返ることはしない

刹那の中にだけ宿る純 ....
貼り付けた白い猫に
おやすみの挨拶をして
窓を閉じる

名残惜しい緑の目が
残像になって
私の孤独を見つめている

何でも知ってるんだな
おまえ

それなら幻でいいから
もう一 ....
リビングデッドなんです、私
笑ってカミングアウト出来たら
苦しみはなくなるのかな
正体がバレないように
こわごわ生きてる魔物は
その恐ろしい見かけで
いつも
悲しむことを知ってもらえない ....
誰にも混ざらず
誰とも交わらず

このまま
凍ってもいい

凍っててもいいんだ

お願いだから

再び凍らせるなら
私を溶かさないでくれ
泣き疲れても
帰る場所すらない
信じる人に
裏切られたら
後はひたすらひとり
こんな遠くまで来て
どこへ帰ろう
暖かい家は
電車で1時間半の
地球の裏側
家族みんなの
笑顔を思い ....
おばかさんの
寂しがり

どこかで泣いてるね

ずっと探してるのに
嘘つきだから
なかなか見つからない

君は
笑ってるの

君は
すましてるの

本当は泣きたいのに
 ....
猫抱いて
布団にもぐりこんで
旅に出る

砂漠を越えたら
乾いた風

砂丘の向こうに
もうすぐ海が見える

猫と私と
長い旅のシエスタ  
水飲み場に来る   
ハチドリのように
忙しなく輝く彼女たちは
羽音のせいで
互いの声が聴こえないらしい

あんなに楽しそうに
声を交わしているのに
誰も
相手の話など聞いていないん ....
土砂降りの雨を見ると
あの日を思い出す

鮮明な夏の一日

雨の中
泥だらけになって
野球したよな

ずぶ濡れになるのが
めちゃくちゃ楽しくて
笑い死ぬかと思った

お前とは ....
お気に入りの
Tシャツの上で
猫が寝てる

どいてくれって
言いたいけれど
言えなくなった

ただの居眠りのくせに

そんなに
幸せそうな顔するなよ
ガト(284)
タイトル カテゴリ Point 日付
西瓜自由詩16*15/8/22 4:02
はじまりの書自由詩4*15/8/22 3:41
Rusty自由詩9*15/8/21 3:14
バランス自由詩7*15/8/21 2:56
ネガイ自由詩13*15/8/20 3:07
ショットブラスト自由詩4*15/8/20 3:05
自由詩8*15/8/18 2:52
夫婦自由詩12*15/8/17 20:21
かぼちゃ自由詩5*15/8/17 20:14
スナイパー自由詩5*15/8/10 15:05
陽炎自由詩8*15/8/10 14:58
ノンレム自由詩4*15/8/7 4:11
Happy自由詩5*15/8/7 4:02
自由詩6*15/8/5 16:14
自由詩6*15/8/5 16:10
ANYWHERE自由詩6*15/8/2 2:09
HYDE自由詩3*15/8/2 2:04
狐の嫁入り自由詩3*15/7/29 18:09
ひぐらし自由詩4*15/7/27 3:18
相棒自由詩1*15/7/27 3:12
「ソラ」自由詩3*15/7/17 2:14
かりん自由詩015/7/17 2:05
孤独自由詩015/7/14 2:24
融点自由詩015/7/10 4:19
夜蝉自由詩115/7/10 4:01
尋ね人自由詩015/7/5 14:02
シエスタ自由詩315/7/3 18:15
WATER BIRD自由詩115/7/3 18:11
夕立自由詩115/6/25 1:32
Heaven自由詩315/6/25 1:20

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