その時、私には見えたのだ。
彼の繊細なすべての指たちから薄く透き通った白い糸が出ているのを。
....
森に囲まれた白い家の個室で私は私の感性を解放する。
それらのうち、あるものは壁に反響して部屋中 ....
草原の中、黄色い自転車に乗って走り抜けてゆこう。
強烈な夏の日差しにも負けない冷たい風を全身に ....
今日は
久しぶりの休みだが家賃の振り込みやら
することたくさん
洗剤もなければ砂糖もない
あ ....
罌粟は魔性を見開いた
空の喀血の真中から
影だけが祈る 青く
静かな蜥蜴のように
....
ねぇ、知ってた?
あの、蒼い、碧い、
青い海はね
たくさんの、たくさんの
み ....
土曜日の昼下がり
カーテンを干す
まどろむ僕を横目に
酸素を目いっぱい吸い込む彼女は ....
ひとというものは
通り過ぎるものだとおもう
そんなわけで父もまた
私を通り過ぎたのだとおも ....
ねむりながらおきて
いつものように
あめがふってかぜがやんで
せんねんたって
わたしはわたが ....
東京お台場で昨夜起こった
怪獣アホノドンと”帰ってきやがった”ウルトラマンとの闘いは
壊れた建物 ....
あの蘭の背骨 老婆の屈み 顔は幾何学じみていて
あの蘭のようなエッセンスを持たない 好み転じて白か ....
妄想から引っ張り出した庭に椅子を並べて
母屋でくすねたたばこを吸う
大事な人が減っていく未来 ....
ドアをノックし過ぎた いつもながら攻めた
利き手も左手も アザだらけに 心の破壊も気の済む魔々に
....
【恋するシーラカンス】
次ニ カラダガ アクノハ イツ?
湿った瞳で 体の中をのぞいても ....
白鳥はこの世を去るとき
美しい歌のように啼くという
その歌しか聴こえない国がいまある
20 ....
高層ビルの一角に再現された空中庭園
そこに残ったのはサクラの樹一本
話が違う。
そこの地べたに ....
よく異性との友情は有りかという質問がなされる 僕は有りだとおもう
僕の女友達はみんな魅力的で大 ....
しばらく秩父高原牧場は 訪れていないが 僕の星の故郷である
若かりし頃同好会の仲間と泊りがけで ....
お前はそれで良いのかと
人を愛するとはそれだけの事なのかと
声が聴こえる
大地に五体をたたきつ ....
ならぬ日に
ふくしまを通りゃんせ
傘は開いたまま
ヒロシマは暑いけえの ....
空が あなたの 哀しみを 映して
哭いている
ギラリ 突き刺す 刃のような 光が
月の 隙 ....
帰り道
行く道
いくつもの子供たちが
近づくものを拒んでいる
※
山の手線は今 ....
めまいがする
にじんでいる
なみだがとまらない
さけびたいのに
おれのせいな ....
美しさなんていらない
ぼくたちが求めているのは 真だけ
柔軟さなんて求めてない
その柔軟さ ....
この時期になると、セミの無惨な姿を路上で度々見かける。そのセミに関して、その「無惨なセミ」の上空 ....
土用波志賀原子力発電所
サーファーの青いワゴンや土用波
土用波写真の妻は動かない
生まれたばかりの子に気を使わせている
「社交辞令ですが」と前置きした
君の浮気相手によろしく伝えました
ぼんじゅーる
はろー
こんにちわ
こころたちを
じぶんにわきおこる感情よりさきに
感じる ....
)))))ゴキブリが這いまわる
((目がまわり
)夜がまわる
助けてよ
熱がまわり
....
搾りだした言葉と色
空に舞い
螺旋状に登っていく
あちらではシャボン玉
ただよい
ただ酔い ....
怪物が、
「子持ち昆布」の修辞にならい、
満員電車を、
「子持ち電車」と呼んでいる。
皮膚が青く発光しながら離れていく
わたしたちの本当の名前をよばないでください
あの時もうすでに終 ....
あっちこっち
そっちどっち
うろうろ
....
「人生」なんて言葉はとっくに死語だから 大局的思考はもう時代遅れだから そんなことを言いたくなる人生 ....
風車が鴎を殺す丘の上で
貴方は海月が可哀そうだと泣きました。
オリーブ色の海の上で
ヨットはぷ ....
疲れて眠いのだけれど
眠りに入る前に
伝えたい
選んでプレイヤーに ....
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