確か二年も前の夏に
....
すべてが新品である
お互いの存在が目新しい
人の世の独立した若い単位として
1
姑が時に ....
素粒子の海で、分解されたままの、不確定の、私達という、名の、洗われた、ものたちが、今、優しい、数式で ....
夏の日に日差しを避けて、
冬の日に日差しを求める。
そんな感じでしょうか、
あ ....
言葉を飲むから痛む胸
吐き出すことで濁る空気
選べないから
黙ります
いっそこの指も ....
私に見え出した
天井がある、 戦場が歩く
いつもと同じリズム 分かっているのさ
騙されないよ ....
その肌は月色に 氷のように透き通る
清く冷たく滑らかな白
その瞳は鯨色に 炎のように揺らめく ....
遠い闇よ
夜の闇よ
お前の太鼓を鳴らせ
・・・言葉はいつも途切れて
俺の歯は ....
ほんとうの愛は
幸福な着地を
理屈ぬきに
切実に
一瞬のうちに
そう
....
惰性で回る生活を強要され、不本意な人生を過ごすくらいなら、未だ見たことのない清澄なる山 ....
異動が決まったのは突然のこと
会社が用意してくれた新しい住まいは
ビニールハウスみたいな外観
....
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自由 / フリー でいたい
色々なことに ....
私の中には時折他人が入ってくる。私が食器を洗っていたとき、気がついたら私は田淵さんだった。田淵さん ....
イブの夜 ひとりで歩くラブホ街
エアコンの温度を下げる雪女
焼き芋屋装っているストーカ ....
今日がこれで終わると思うとき
一日笑顔であったかどうかを
数えてしまう
そんなこと ....
今日は朝から空が鏡のようだった
こんな日にあなたと会えたら
空を歩いたら
昼も夕方 ....
この世とはいったいなんであろう
生きている
その一分一秒に
ぼくは置いてゆかれる
死んでゆく ....
暑かった
熱かった
悲しかった
なじられた
なにもしなかったことを
....
みえてるオモテの
裏はオモテ?
裏の裏の裏は…
考えたってわからないことを
ぐるぐるまわ ....
ほっぺたの大きなニキビ{ルビ理由=わけ}にして恋することから逃げ続けてた
少しずつ爪の先から侵 ....
ことばをつぐみ、すいへいせんを、
ゆびでなぞれば、やわらかいひふの、
あいだから、ひんやりとした ....
0.はじめに
心斎橋を歩いていると、すれ違う人々の肛門の悉くに言葉の端子を捻じ込んでやりたい衝 ....
明日晴れたら
真顔 ダル顏 眠顏
いつも通り
あれよあれよ
一日が終わって
....
私たち逃走していた。かすりきずに錆びついたボディーは、夕日の射光に身包みをはがれ、匂いがするようなレ ....
HBの鉛筆が発する甘い匂いに誘われて
細い線が集まり大きな夜を作り始める
ラッピングされた携 ....
宇宙からあなたの引っ越しを見つめた
それは1ミクロンにも満たない移動だった
この1ミクロ ....
虫が好きだと、少年のままいられる
手塚治虫の言葉だ
虫にいろんな一字を当て嵌めてみる
....
夜。アデルを聞いている。アデルはかつとくんが教えてくれた。アデルを教えてくれて、そのあとわたした ....
ぼくの街は牧場にあって、家畜と牧草が丘陵の途切れた柵のとなりで圧縮されて濃密な蒸留水となった ....
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