わたしが うたえるのは
あなたが ここでねむっていてくれるから
その細くあたたかい寝息が
わた ....
朝から赤ん坊の泣き声がする
お隣は余震を嫌って帰国かと思いきや
出産を控えて出国していたのらしい ....
小蠅を優しくつぶした
初めての五十匹目です
ひとさしゆびの先端で
薄い壁の向こうがわの ....
台風の夜を歩く
俺の傘を貸してやる
孤独を決意した高潔なたましいが
大風をうけて傘 ....
空回りする日々
孤独に怯える日々
現実と理想のギャップ
世界に入り込めずに
また殻に閉じ ....
バナキリンは
サーフィンもする
左腕にまだらのひもを結わえて
サーフィン
どうだい バナ ....
ちいさい秋見つけたの輪唱は
町の裏路地を通り抜け
いつしか夕日ばかりの
河原の土手へと
手を ....
バナキリンが
木の上に巣をつくった
というので
見にきてみた
枝の隙間に脚をねじって
後悔 ....
ばななの身に
きりんの形をした
バナキリン
というのが いて
草丈も短いサバンナで
....
仕事帰りに、
本屋さんへ行って、
「たまごくらぶ」という雑誌を買う。
彼女が、妊娠したのだ ....
道に信号があるように
私達の日常の旅にも、信号がある
「赤」で立ち止まる時があり
「 ....
出産後の妻とゆっくり過ごす為
休みをもらった日の午後
テレビをつけたら
決選投票で選ばれ ....
トモダチに
なれますように
いつの日か
もっと上手に
「笑う」練習
次の音楽
秋の水たまり
ぼくよりも孤独を
決意したたましい
だからきみは
くらべるものなど ....
冷蔵庫の炭酸水を飲みながら、太陽をみちづれにして水時計の中身が落ちていくのを見つめていた。むらさき色 ....
ゆってみなってゆーのはゆー
ゆってみなってゆえばゆーほど
ゆってみることをとおざける
ゆっ ....
海月に刺された女の子が、ひらひらと漂着する砂浜で、ささやき合っていた熟年カップルは、あらわれてはきえ ....
入浴剤選んでレジで引き返す声に出てた孤独に負けそう
入浴剤選んでレジでこれください声出した孤独に負 ....
僕はあなたのことが好きだ
僕はあなたのことが好きだ
誰かを好きなあなたが好きだ
....
これもまた一つの機械と思わせる眠れぬ夜に目線を下ろし
田の寂しときに帰省し眺めればハローワーク ....
きょう
きみがうまれたひに
たどりつきました
ふたりでいっしょに
そのいみをすこしかみし ....
{引用=
一 はじまり
夜が
輝きはじめると
色彩は、
狂う
黒く
黒 ....
どうすれば眼からビームが出せますか
おでこじゃなしに
ポーズもなしに
....
わたしのちいさなベランダに
一鉢のばら
その名は『ローズフォーエバー』
この花の
....
この広い広い空間では
時として滅多にない事が起こる
二次元的にも
三次元的にも
重なる部 ....
思うことの全ては
何も語られてはいない
きっと この街の中で
目にしてきたものとして
* ....
夕暮れには不思議な魔力があって
どういうわけかふいに門が開かれて
僕の王国に淋しい旅人を連れて来 ....
寝苦しい夜は
ジーンズに着替えてドライブに出かける
お気に入りのナンバーと
静かな車道
....
oh! Fカップ
憧れのFカップ
瞳閉じれば
面影のFカップ
野球拳で負けた君を ....
空が何度となく回って
風が落下してくる
円周率の中に取り残されているものは
僅かだ
失敗 ....
○
△
□
○と□は似ているようで
□と○は同じでない
□と△は似ているようで
....
1
ここにこうして書き記すことに何の意味があるだろう。何の輝きがあるだろう。何の翳りがある ....
【波打際】
恐ろしき夢の波打つ水際に幾歳月か浸されてのち
空は黒 月は蒼白 水は黒 他には私が一 ....
画面の中には写真嫌いの
ふてくされた顔が
画面いっぱいにあって。
....
風は止み
鈴音(すずね)淑(しと)やか
夏の暮れ
蝋燭の 灯り
こうこうと
香の ....
人の不幸を食べたい
人の不幸を食べる獏になりたい
獏じゃないと不自由だ、
誰かのことを「し ....
想像して
そこはふかい水底で
わたしは引き金をひく
ためらいなく
なめらかに
あなたは ....
くさのないところで
おばあさんが
くさかりしてる
むかしこのあたりは
いちめ ....
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