強い日差しを避けながら
独り並木道を歩く
風のないこんな日は
鳩も暑くて一休み
....
いずれ花咲く
若くて、柔い、芽が息吹く校庭で
空気をめいっぱいに吸い込んだサッカーボールに
さ ....
貝殻のノイズに剥がれたちいさな夜に遅すぎた痒み
シーソーのように揺れるのを忘れちまったんだ ....
今までありがとう
その
強靭な精神力
その
強靭な肉体に
そして
垣間見える
とても脆弱なこころ ....
『好き』を告げ
君を喰らって
午前4時
パスタ湯掻いて
....
震える声で もう会わないからと 背中の君が とても愛しくて
なんでも分けあっていたから ....
彼女に会うのは二年ぶりになる。声優としての人気が定着し始めた当時、「シンガー」篠田美優としての再 ....
この際、生理や物理なんて
大人のお伽は邪魔だ
畳の上に、
ヨーヨーなんかとぶん投げて置くさ。
....
帰属という幻想 という言葉がどこからか耳にすべり込み
どこへ帰ればよいのか見分けがつかない
....
恋は未必であるがよい
いちいち詩にはせぬがよい
俎板の上で涙のあらい
泳げよ空にコイのぼり ....
試験管の中で農場が溶けた
後に残った僕らは、帰り道
アブラ菜の咲く側で
何かの小さ ....
何の事はない余剰分。
ただの。生活の外の。
底の。でれえっと暗い。
何ににもさらされな ....
昨夜の雨でまだ湿っているアスファルトは
打って変わった今朝の強い日差しを吸い込み
ジーンズに包ま ....
僕のしがない手を
君への花向けだと思って受け取ってくれ
僕の干からびた足は
君への愛着 ....
おんなである私がいうのも何ですが
自分には人間のおとこというものよりも
人間のおんなとい ....
あのオッサンのことなど
永遠に忘れたいよ
だって思い出すたび
お尻がヒリヒリ痛むから
気 ....
朝はすがし
ピアノがきこえる
ポンポコピーーーー
ポンポコピーーーー
ポンポコ・ポコポコ ....
深夜の台所で
小皿にのった梅が
まあるく佇み
影を、伸ばしている
些細なことで取 ....
目の前に置かれ
泣きっ面にふやけた
サッカーボールを
空に向かって、蹴っ飛ばす
硝子細工の愛情を
まわたに{ルビ包=くる}んで、置いておく。
窓から射す日に
自ずと、光 ....
六月の光が君の
最後のてのひらで混ざって
うすぐらい雨になって
降りし ....
たいしたやつだ
車輪2つで運ぶんだから
人の力を倍にする装置
とろける様な景色の中を
ト ....
行方不明
衣食足り礼節知らない者多し
命を守る尊さいずこ
ザンネン
....
政治不振
日程にあさましさ見る選挙かな
推薦図書
首相宛て「動物農 ....
粉ポカリ 薄めて飲みます午後三時
とばっちり メールは消します淀みなく
心臓聴いて 気 ....
外は今日も騒がしい
豊かな自然
沢山の人間と沢山の生き物
私は今日も窓からその変容を眺めている ....
朝になるひらりふわりの夜まではあと少しだけこのままがいい
風が駅前の野原に吹いている。
野原に生えた野草の葉は
優しくうなずきながら
隣の葉にお辞儀をし ....
みんなで
海、行こう
今すぐ行こう
水中メガネなんて
海で買えばいいよ
母さんの
あ ....
娘たちは
もう眠ってしまった
何も書かれていない短冊がひとつ
テーブルに置かれている
な ....
飛べる羽など持っていません
うたう喉など持っていません
なにもない
なにもない
そう ....
社会に囲われる
彼らの狂気が
血祭りに上げるのは
本当は
気に食わないヤツで ....
彼にその一件を報告すると、驚いて携帯をベッドの隙間に落としてしまった。
「どうしたの?」と隣で裸で ....
愛なんです。
僕にとっての愛、それは外柳っていうんです。その外柳っていう苗字は確かなんですけど ....
白く溜息をつく 春を終えた相対の鍵
音符、と爪弾いて 等間隔を殺す君、残骸、ハレルヤ!
見誤って ....
学校からの帰り道
ごみだらけの家に住む
ひげだらけの臭いおじさんが
居間で背を向けて
テレビ ....
哀しみが繁殖する
人間なんて誰もがひとりよがり
この哀しみを持つ生き物を
強く強く抱きとめ ....
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