引っ越した家への帰り道には
お寺の門前と墓地を抜ける箇所があって
そこから先は急に夜が深くなる
....
いわれのない不安
水溜まりに滴が落ちるみたいに
広がってく
静かに ....
久しぶりに泣いた夜
涙のキレイな人ではないけれど
つかえて 込み上げた声 ....
雨が降ってきた
ていねいに すこうしずつ…
部屋の中にいると ....
くまをね
くまをおんぶして歩くの
会社行くときも
映画観に行くときも
フランス料理食 ....
彼はいつも、四つ足を
ぴたりと大地につけている。
一体何が本当に
天から彼に
与 ....
寂しがりやが多い
社会の構造が変わってきたからかもしれない
俺だって寂しがりやだ
寂しいか ....
080910
夾竹桃に絆されて
ここまで来たのです
....
ありきたりかも知れないけれど
願いを載せた歌詞を作る
辛うじてそれを唄にした声は
冷えた空気を ....
触れた硝子窓は絶対零度
その瞬間から解けていく
元素の化学反応の連鎖
壊れて繋がる、この永 ....
一人では泣くなよ。
君の悲しみは僕の哀しみ。
ふたりの絆
....
真っ白な満月が支配する夜
皇子の脳に細工をして
記憶を書き換えた
叶う筈のない思いは
かくし ....
夜が明けた。風呂なしアパートの一室にも太陽の光は差し込む。隣で友人は眠っていた。友人は寝言を言う。 ....
ナインインチの檄 我を撃ち つっ立って
和歌の熱狂ばかり欲しかりき
....
重苦しい空気、が
ベッドからはじけて
おじいちゃんの全身、に、
ふりそそぎます
点滴、 ....
星が見えない
猫が通り過ぎない
草木が繁らない
子どもが声を出さない
....
夏の終りは
ある時
死を意味する
ふと やんだ蝉の声
鳴かなくなって
地に落ちる時
景 ....
この街は夜が早いので八時九時にはもう店は閉まりきる
昼のにぎやかな通りは明るい街灯を残 ....
ブリキのバケツに
小石が落ちた音がした
ずいぶん長い間
水を入れていなかったな
そう思い ....
ターンテーブル
080910
ゆるやかに日が暮 ....
只、彼が良かったのは、丁重過ぎたやり方でなく、まるで記帳するよういつも忍ばせていた必然性だった
....
重たいよ、重たいよ、と稲が鳴ります
生まれるよ、生まれるよ、と栗がもうすぐ妊娠八ヶ月です
....
祭りの夜は渦巻く貝殻
空はずっと青かった
水の流れをずっと聞いていた
草を噛むとたちまち苦みが ....
路地裏から抜け出して
一瞬の風に乗る
鼓動が速くなるにつれて
汗が流れる
照 ....
たまゆらぐ
あきのひとみで
草のなかにかくれた
君をきいている
何かにすがりつきたいふう ....
1.
夏の最期に間に合うようにそろって頼んだ檸檬水を交互に啜っては、八月をひたすら ....
080910
幽霊が
ネギトロハンバーグを食べたいと
....
秋の{ルビ夜=よ}の 月のライトの 帰り道
自分一人の秘密をつくらないと大人になれない
とよくいいますが、
人の秘密をひとつ知ること ....
遠い星
夜空
そこと僕の間に
音もなく流れ続けていく
気流
それは
目に見えない ....
何を恐れているの?
賢くなんかないわ でもバカってわけじゃないわね
五本指、両手を広げれば5 ....
子供の頃
よく胎児の夢を見た
まだ知らないはずの家族が
言葉ではない言葉で
話す声を聞 ....
ハロー、マチルダ
カビ臭さが紙の匂いだと思っていた古本の
ひさしぶりに太陽とすずしさの午後
公 ....
ごめんね。
すむ場所が違うの。
ずっと過去の砂浜に
想いを
寄せては返し
....
髪の毛の
おくのおくの
かきわけた
おくのおくの
うなじに近い
うぶ毛に近い
....
星はかつて人で
海はかつて宇宙で
ぼくはきっと蟻んこで
きみは
....
なめらかなあまりにもなめらかな
?
乙女よ
南国の熱病 稲妻に撃たれ
し ....
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