かなしみを
おもいだすために
すぼめられる
....
博多駅の出口は滝のようでした傘があっても外へ出られず
水中で生きてるようなものだけど湯上りに弾くギターは冴えて
東京も福岡もまるで水の中今年はそんな梅雨でした
食べものが
食べものでなくなるとき
食べる
行為をあきらめた
音がする
音色と音 ....
手旗を振った!
宵闇は暗く危険が多いのです
石蟹が横断するのをただ待つ
彼らに色を認識 ....
もう会わない人たちが
改札を通過する
昨夜知らない人たちと
あんなに
飲んだはずな ....
覚えてるかい
自転車二人乗りで帰っていたあの日
夏休みの部活帰りだった
突然の雨を避けてバス停 ....
「はじめまして。」君の口からその言葉が紡がれるのが
怖かった
君を見つめていた時間が ....
夕焼け色のワンピースを縫って 黄昏のサッシュをしめている
菩提樹のこずえに 白と黒の猫が座って ....
あの日いえなかった言葉
心の中に渦巻いて
今はもう
後悔しか
甘いアルコォルを摂取しすぎて
おなかを壊しました。
毒とは甘いものかしら、と思います。
夕 ....
拾った小石を
大事にしまう
忘れないように
名前をつけてみる
....
いろんな空が
ひとつの空で
暮らしてる
言葉もなく
言葉ばかり集めて
あの頃
....
で・ん・き・の・こんぺいとー
にゅう・どう・ぐも・から・ざーらざら
だ・れ・か・が・おーせーんー ....
九歳のときに父に犯され
十一のときに母親を撃ち
十三のときに車を盗んで
十五のときに国 ....
長夜
颯然叢竹作哀音
長夜月明山色深
望望秋星何処落
詩人涙眼遠人心
長夜
....
どんな味がするんだろ
塩焼きにしたら美味しいのかな
唐揚げにしたら胸がやけそう
なんだかそ ....
潮騒が耳の奥でいつまでも鳴りやまない八月も
半ばを過ぎて
レース糸を通したように陽光が柔らかくな ....
必要 必要じゃない
大切 大切じゃない
好き 好きじゃない
君と僕の接続エラー ....
奇跡みたいな陽射しの中を
僕ら目を細めて歩いていたね
陽炎が揺れていた
君は隣で微笑んでいた
....
喪失というサイレンが僕を惑わす
夕間暮れ、呼び声は遙か彼方
きみのこえ
きみのこえ
きみ ....
「太陽のように明るく光る子になりますように」
三姉妹の名前は
名付けられる
三姉妹 ....
ふとしたときに霞める奴の殺気は冷えたそれではなく、それはとても蒸し暑く、私のちょうど下唇から喉仏まで ....
高ぇなぁ…
そんなに空に
近づきたいかい?
El Dorado
黄金郷なんて
エルドラドなんて
私は要らなかったのに
....
一人歩き出す。
不安も期待も
背負って歩く
足をずって歩く
この思いを
胸に夢中に
....
なんで
空って青いの
しくみじゃなくて
理由が知りたいんだよ
でもそれは
なくっていい ....
あなたの笑顔が
そうだな、あの異様なほどに青い空で
かき消されてしまうんじゃないかって
思 ....
闇 は闇だ
もがいてももだえても闇だ
いかなる場合
でも
闇だ
今までは ....
早朝
鍋のお湯 ふうふう沸騰
畑 ひんやり
触るとちかっ 白い粉吹いたきゅうり
キュピキ ....
大好きだったおばあちゃん
死んじゃってから
もう何年にもなるけど
もっとたくさん話をしとけ ....
電気コンロを見つめ
一夜限りの放火魔が
燃えるものを片手に
ライターをふらつかせる
背丈 ....
人参をはむサラブレッドに駆り立てられ
人々はパンを追う
手を伸ばせば届くかもしれないが
目の前 ....
恐ろしく雄弁に語り始めた
もうすぐ死ぬであろう男の言葉に
耳を傾けることにした
....
夜に拾った球を舐めてはいけない
わかっていたはずなのだ
私は舐めてしまった
砂利道の中に落ちて ....
白いキャンパスに陽炎を描いた
夏は容赦なく照り付けて
心の内側に晴れはないのだけれど
....
あたしには帰るお家がないですから
お家にいれて
あたしにはふかふかのベッドがないですから
....
今から
雨が降るのか
雪が降るのか
星が降り注ぐ夜が来るのか
それはアナタの気分次第で無限に変 ....
それは脂っこい
それは入れすぎた砂糖醤油のようだ
その中には生クリームがたっぷりと
うな ....
ハルオは女の眼球をぐぬりとえぐり出した。ぶちゅり、ぐちゅり、じゅぽ。その音と指先の温かさに快感が重な ....
なにもたべずに、朝
あたらしい電車のはしっこからはしっこまで
わたしは仕事に出掛けていく
どん ....
辛いのなら死ねばいい
そんな答えを
出してしまった
すると
強烈な解放感と共に
....
おおきな掌に
染みこめずに零れた憧れる思いは
小さな波紋をつくる波になり
それは透 ....
何をしていてもどこで誰といても
与えられるもの降ってくるもの落ちてるもの
砂や社会の ....
いちごのキャンディなんかと正反対
この心臓のうごめきは
重く苦しい悲鳴だ
がまんがまんと生 ....
大塚
都電の線路沿い
ホープ軒の隣の隣にある世界飯店は知る人ぞ知る世界飯店
一番の人気 ....
明日
というのは
明るい日
らしい
少年は
少女を追いかけて
過ぎ去っていく
少女はい ....
やっぱり、あなたしかいません
私は信じてる。
また、あなたの子を…
暮れてゆく夏のかたむく日差しのように
あなたの後ろすがたが遠ざかってしまう
今日あった嬉しい ....
合唱団に所属する機会に恵まれた私は幸運だったと思う。ステージに上がろうが、人前に出ようがもの怖じしな ....
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