十六歳だった
終わったあと
ひとつになったんだね、と囁かれ
雑誌の読みすぎだとおもった
....
日が暮れて
烏が鳴いて
空にはまんまるなお月様
心の安定がやってくる
今年も
たく ....
飴色の地盤は
不思議を綴じた歴史を詠う
黒絹が天空を翳ませ、解れた模様を編んで流す
苦笑いしつ ....
別れの日から
どれだけの月日が流れても
私のなかの君は幼いままで
私の上に流れたのと
同 ....
やさしく緑をゆさぶる すこし舞い散る
澄んだ空気 とおりすぎてゆく すこし木漏れ日
駆けぬける ....
情緒に問題あり、と
言われた、三者面談で
帰り道、お母さんが
泣いていた、自転車の
荷台で、 ....
自分が愛した相手への愛は
半分以上は自分への愛からでも
彼は彼が確認できる以上に ....
あの木の下で
そっと見送った
雨の朝
花の香微かに震え
君はもう旅支度
....
薄着して
地下のパイプ椅子に座っています
怖すぎて
あのひとからの四日前のメールがひらけないマ ....
化石になりたいのです
焼かれるよりも美しい布でくるまれるよりも私は化石になりたい
何百年、何 ....
ここはいくつめの駅だろう
外では雪がやまないし
君はつま先をもてあまして
車内にころがる星屑を ....
星のように流れていく君たち
今夜はどこを目指していくの
それとも行く当ての無い旅なのか
いく当 ....
壁打ちテニスが流行っていた
とある場所がある
心に描いたネットの向う側へと
誰もがひたすらにラ ....
地べたにぺたん、と
座る事が出来ないで
しゃがんでいます
空は霞
綺麗な心を忘れて
知 ....
むせかえる緑
森の深みで
一本の幹を背にすらりと立つ
わたしの頭の上にはもぎたての林檎
....
もし彼女がさよならをいったなら
今の私は幸せだったでしょうか
もし私が出ていかなかったな ....
美しくなった、本当に
美しくなった
成人を迎えるからだの中から
魂の
幼い部分だけ
すくい ....
午前の安らかな居眠り
窓の風景が寒い冬枯れて
モノトーンの射し込む光に
アケビの橙が透視で ....
並んでいる箱の中にて細々と使いこなせぬ紋切り型を
{引用=
灰となって春が舞い
けだるい光が夏を照らし
深いお辞儀のような秋が来て
桜のように ....
ふるさとを求めて
旅が続く
転んでも泣かない
雨が降ってもくじけない
わたしは
....
買って嬉しい華一文女
まけて悔しい華一文女
女の華道、地獄道
血の海に咲く儚い花火
氷を抱え ....
冬の寒い、寒い。
空気が。
熱せられた僕を。
冷たくさます。
温かいものを、 ....
だから、そっちへ行ってもいいか。
俺はむごたらしい目をしていた。冷蔵 ....
街の中央にあるパリサイ広場にて
毎週水曜日の夜に
聞く者を癒してくれたり昂奮させたり
時には恋 ....
吹かれきて別の枯葉と喧嘩する
雪達磨メタボリックな体かな
冬深し髪濡れしまま想う人
笑顔の罵倒の応酬
芳潤な自殺を仄めかす
快楽犯の逃亡
足跡だけは残っている
釦を掛け違え ....
ただ一人
切り離されたように
見知らぬ夜に佇んでいる
塞がったはずの空洞が
胸の中で ....
手も足も動く
息だって容易いけれど
内側に空いてる隙間から
ポロポロ零しながら歩いてる ....
祈りは
誰かにむけるのではなく
私の中に沈んでいくだけだった
地下鉄は
風景なん ....
「君、を燃やしてみたいよね」隣で三月さんが言った。
「え、私の、ハート?」笑って答えてみた ....
暇つぶしに入った喫茶店で煙草を吸いながら、注文したものを
忘れていく。誰もそばにいなかっ ....
零れていくもの。
今日も白衣を着ていた朝、ロッカルームから出てくると、
弓ちゃ ....
そういえば 何時からか
独りぼっち
小雪舞う
スエードの夜は
月の近く ストーブ ....
20:21
8:09
10
:46
22:32
1:02
2:05
7:47
15: ....
15 嘘 (終)
結局
あたしとまゆこさ ....
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