ずっと旅してる
地球が生まれ
銀河系が生まれ
宇宙が生まれた
その瞬間を辿る旅を
....
二日目のカレーに冷えて立つ母は火に掛けて最早温まらず
柱のいっぽん抜けた家で
かたむいたままの
家族の会話
大根の漬け物と
おみそ汁は
....
街を歩くと
左肩のうしろあたりに
いつも かすかに
さみしさが ついてくる
....
僕と君の不思議は
彼方の記憶が知る
いつか逸れた僕ら
ひとつのタマゴ
長すぎ ....
あ
つきゆびは
いたい
流水になかゆびをひたして
いたみを
あらいながす
つきつ ....
私は今風船をふくらましています
止まらないため息のように
少しずつ少しずつ
全てをはき ....
四角い出窓にひじをついて
わたしは お空をみてました
ときどき 桃色の雪が
紛れこんではち ....
抗争に喘ぐ放送部員が歩く鋪装道を包装する為に
散開に難解で三階から飛んだ先輩を包装する為に
喧噪 ....
僕たちは、実は・・・。う〜ん。ここからはひみつだから、
いえないな。（笑）
えっ！？言ってほしい ....
水槽のどじょうが
ピチャン、とはねて
しぶきは周辺を濡らす
それが 開始の合図。
眠 ....
『ねえ、 どこに行くの？』 一匹の子犬が黒い犬に尋ねた。
『さぁ？ ご主人様が僕たちを拾 ....
『君はいつも笑顔だね』
ある人には、そういわれた。
『君はいつも笑顔だといいのに。』
またある ....
三年前、僕は女になりすまして出会い系サイトに登録するという遊びをしていた。暇な女子大生という設定に ....
五週間も続けて土曜の午前に
マリア・シャラポックスはセリーナ・グラフと一緒に
イースト・サイド・ ....
毎年恒例「全日本夜更かし選手権大会」！
今年の「ヨフケン」は序盤から大荒れ。
優勝候補のケン ....
駅前の商店街
スーパーマエダの軒先に
涼、いりませんか。
手書きの夏が、添えられていた
私のシガレットケースから
ひとつ 拝借した友は
煙草は二十歳まで
と笑った
今年 彼 ....
「ママ、起きてよ！夜だよ！」
こどもたちの声がウルサイので、わたしはやっと目を覚ました。
こども ....
リアリストだからか
冷たくされるのは冷たくしたからか
異邦の人だったかも知れない
もしかしたら ....
「いらっしゃいませ〜。」
友達に誘われた飲み会を断って
仕事場を後にした
通り雨の後の ....
繋ぐものはカササギとか
小さな電話機だったりしたので
今年からはきっと
君とはずっと、 ....
愚痴や 泣き言の詩
なんだって
そういえば
そうだかもしれない
と感心し ....
あぁ 面倒だわ
あなたと話すのなんて
むかしの恨みで
皮肉を言ってるなんて
....
鏡に残る真昼の熱が
道のにおいを解いてゆく
光と光がつくる爪痕
左目から空を切りひらく ....
耳たぶが
熱い
空調装置にたしなめられた
浅いシーツのような室内の夜には
....
話がしたいんだ
話がしたいんだ けど
spoken に込められる意味を解りはじめたその日から ....
名前だろうが番号だろうが
俺は俺なんだ
何て呼ばれようが
どう呼ばれようが
....
ひじクッションの当たり所が悪く、曽祖父が死んだ。
だから僕の名前は今日からニックネームだ
曽祖父 ....
ざわざわとうごめきながら
目をつらぬき 手を突き破って
枝を伸ばす ひととき限りの
....
雨が欲しい
豪雨じゃない でも しとしとでも嫌
雨が欲しい
いいくらいにふって
私の肩までの ....
二組の親指と人差し指で
フォトグラフを撮りながら僕らは
あの一瞬一瞬を上手に繋げて
永遠を作り ....
名前も教えてくれない
ただ暑い日曜日で
すれちがうTシャツを数えていると
色の隙間 ....
いつからだろう
寂しいと言えなくなった
そっと隠れて溜息をつき
全てを覆い隠してしまう
....
深緑の
深くなる光を
鉄筋コンクリートの箱の中から
眺めています
時計の針は
ここを刻 ....
うだる夏の露出
汗の雫の滑り落ちる谷間は
作り物めいた輝きを放つ。
しかしながら その脚を ....
駅のベンチで
ひとり晒される風に
カラカラカラカラ
風車が回る
前かがみな夜に
....
おおきな
あかいかたまりが
ばばばばっ ば
いきおいにまかせて
ひかりをはなちながら
おち ....
苫小牧の少女が一篇の詩を書き上げる頃
渋谷の未成年たちは今日の居場所を探す
小さなハ ....
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