白茶けた中の黒は
幾重もの色が混ざった深みと
黒であるが故の存在感で
あたしの目を ....
聴こえてくるのはただしゃっくりの音だけで
あたしの頭は消化不良を引き起こします
眩暈を覚 ....
愛という字の、{ルビ憂=うれい}に似るは、
インクのにじんだせいかしら。
それとも、酒 ....
アスファルトは
つよい
ひざしで
じりじり
あっつくなって
ぼくらの
おとすかげ ....
・・・目がさめた。深夜らしい。壁の向こうに冷たい空気の対流。カーテンのない窓に星屑をちりばめ、足早に ....
おにぎりのかどが
とがった。
ごぜん2じ
60億というのは ヒトの数
その60億が繰り広げてきた過去
その60億が繰り広げようとしてい ....
世界中の白百合を集めても
黒百合には ならなくて
世界中の薔薇を探しても
....
春
暖かい日差しが
優しく包み込む
母のように
暖かく
そし ....
空や海の碧に染まず
ただよう白鳥のように
かっこよくもなく
蝶々のように
ダッタン海峡もとべ ....
僕は、いくつかの時間を無駄にしてきた。
だからこそ、今みんなに追いつくように、
急がなくちゃいけ ....
『灰色のキタネー羽!!」そう僕は呼ばれていた。
少し誰かとちがうことがそんなに悪い?
天使にも悪 ....
小さな光が今消えようとしている。
風が吹くと消えてしまう。
僕は、両手で風を防いだ。
『おねが ....
「ほんとはね」
爆弾を仕掛けてるの
あなたの急所を
探り当てたよ
遠まわしに少しずつ ....
みんな石になる
みんなみんな石になる
おやきょうだいしんせき
ともだちだんなおくさんこども
....
五感をはたらかせて
すれすれ を
歩いてゆく
波が薄く寄せるので
バランスを崩しなが ....
つまみやら肴やらで雑然としたテーブルの上に
さわやかな風が吹いて
突っ伏している中年の
たより ....
格子の影が降りてきて
まわりつづけるものたちは
みな止まっているかのように見える
....
夜。妻殺しの容疑で指名手配されている男が、建設中のビルの中に身を潜めていた。時効まであと二日という ....
せんせい、あのね。
せんせいのすたんぷかわいいね。
あのね。
ぴかちゅうのえがついてるの。 ....
うそよりもほんとの方が痛かった 居たかったのはあなたの隣
「君いつもひとりでいるよね」「違いま ....
世界の決定化、断言する正義はひとつの個人的な世界観であり、同時に誰もが持ちえる可能性を持った世界観で ....
キオクの花を摘む
ひとつ、ふたつ・・・ななつ
後どれくらい摘んだら
忘れられる?
キ ....
ココロよ
速く、速く変われ
刹那さが、くすぐったいオモイに
湯船が泪でいっぱいになる前に
....
二人で地面に小石を並べる
ひとつ、またひとつ
やがて円の形となり
収束していく始まりと ....
木々から 溶けていく
生命線 の から傘
涼しげ な 場所で
やけている ....
人という字は…。ヒトとヒトが支え合う。
それなら、
支え合う前の「ヒト」という字はどう書 ....
「詩ってどうやって書けばいいんですか」
「さぁ」
梅雨の時期、早くもさくらが待ちどう ....
ストーン・サークルは僕が築いた
まだ北海道がサハリンとつながっていて
その向こうでシベリアと地続 ....
あなたは時々ペンを止めて
背伸びをした後に、私を抱きしめる。
子猫のようにじゃれる私の髪の毛に
....
使いにくそうなきつねが
やいやい話しかけてくる
どうやら自分の使い勝手の良さを
アピールしてる ....
ケンカして
頭にきて
飛び出しては来たものの
あんまり夜が静かで拍子抜け
細くて白い ....
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