涙がね赤い光を受け止めて私の頬に残るんだ
マンモスは氷の中にしかいない
過去の或る時
きっと氷河期の氷の上で
跪いたきり
起き上がれな ....
秋の連休の最終日に
剣神社のほうらい祭りがある
小さな町のことで
老若男女 ....
夏が行く もう届かない 青春の テッペン目指して キラキラと行く
独りという孤独より
理解してもらえない孤独の方が
ずっと悲しいのだ
信じる痛みより
信じ ....
言葉忘れたカナリヤのニヒリズム
金色の缶ビールお墓は草茫茫
夏痩せしたい狸の太鼓腹
....
いつか死ぬ日の僕のために
自分を恥じたりしないこと
{ルビ未来=あした}に泣いたりしないこ ....
☆石原吉郎「若い人よ」の場合
私はちがうのだ若い人よ
私はちがうのだ
私の断念 ....
少女が外に出てくると
夕焼けが昇りはじめ
朝となる彼女の世界
「いつだって始まりが終わりつづけ ....
見知らぬ都会の夜
人ごみをかき分け
「すみません、手相の勉強をしてる者ですが」
の声を会釈でよ ....
あなたのことが気になって
気になって
眠ることができなくて
あなたのことばかり考えていた
....
すでに13,264回の公演を終え
僕は13,264回
僕を演じ続けた
誰よりも上手く
....
祈りをこめてやれば
たどりつくと
おもっていたんだから
赤いくちびる
霧でみえない
や ....
きょうも
花ぱらり
波ほろり
あるく ひとびと
うまれた頃の温度
中途半端なしあわせに ....
たいていの朝やとんでもない夜中に変なひとはやってくる。
律儀に戸を叩いてくるのだが、むろん叩く必要 ....
雪虫という虫を知らないが
今日、雪虫を見たような気がする
すうっと目の前の少し高いところ
お ....
インド最大の商業都市ボンベイ
高級ホテル 三十五階建てオベロイタワーの窓から見下ろす
女王のネッ ....
赤い旗が、どこまでも続く
砂浜
あの子の汁が香る
粘膜の一つ一つにしみこんだ
また
雫にな ....
赤いセーターの女
ひっつめの髪
きみどり色の閃光
作業
眼鏡
作業
光
作業
反復
....
生駒さんの餅まきで
みっちゃんは手を伸ばしとったけど
その手に餅は届かず
白い紙切れだけが ....
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