し ご と を し の ぎ

  こ こ ろ こ か げ に

 み え ぬ わ き み ち 

  と き が と け だ し
 

 
美しく病んだ六月の背中で
僕らは夢か ....
その詩人は彼自身の紡いだ言葉で
ひとりの少女を殺してしまうことを切望していた
その欲のために詩人は
自らの涙をインクにして
少女へのあふれでる恋着を
毎夜手帳にストックするのだった
書きつ ....
遺影用の写真撮られている 下町のエジソンが思いつきで開いたカフェ 開いて
閉じて
開き直る

胸のちょうつがいを
ギシギシ言わせて
自分の扉を開け放つ

隅から隅までよく見てみやがれと
立ち塞がった戸口の後ろで
気弱な本体が震えている

 ....
愛が終わって
空がめくれる
耳のうしろに
白い針を刺すのが流行りだした

光のうしろで
てまねきをして
終らない回転をする蝶蝶

きみは
本をとじて
詩を書きはじめた
天の川見上げて泳ぐ真夜中のプールの底は銀河の途中 あざみの花が咲いた
あざやかに 色づいた
笑い草が生い茂る藪の中に 野薊
たおやかな仕草で天につきさす刃の薊
白い卯の花の薫りの路に まごうことなく薊
どこまでも続く道のところどころに 負け ....
時代に迎合したものは
腐食しやすい傾向がある
二十世紀以降は特に足が早い
あなたがガスオーブンを被り
光速ロケットに乗ったあの日から
世界は五十歳ほど老けた
だがあなたの詩は瞳のように ....
この幼い文字には記憶がある
漢字を覚えられない少年はそれだけで言葉を文字にする事が許されず
間違いばかりを指さされては 心を深く胸に隠すしかなかった


開け放なたれた部屋の小窓

文字 ....
「エキストラ・ウォーキング・ゾンビーズ」




あっちこっちで始まっていました
あっちもこっちも吹き飛ばされていました
僕のポジションは端っこでしたから
間違っても先頭にはならなりま ....
ねじれ歪みながら
空を指す木々が
何かを言いたがっているのじゃない

何か言いたくなるのは
それを見ている私

そうやって
ねじれ歪みながらも
空をめざすのをやめないで
吹く風の中 ....
小満や隠れ家で呑むギムレット 夏みかん首長族のレントゲン 片方の目で見た世界が
ぼんやりとしていて悲しくなりました
夢のヴィジョンはくっきりしているのに
世界は暗く容赦がない
愛の心が狭すぎて
僕は愛を全然知らないって
女王様はムチをふりふり
 ....
目の前で売り切れた 言論の自由の中で
わたしたちは饒舌な唖になる
会葬者の囁きにも指先を踊らせるが
本心は棺の中
乾き切った筆のように横たわっている

表現の自由の中で
わたしたちは着飾ったマネキンだ
禁 ....
百年が 終わり
つめたい百年が来た
つめたい百年が終わると
もっとつめたい百年が来た
もっとつめたい百年が終わると
もっともっとつめたい百年が来て
もっともっとつめたい百年が終わると
 ....
遠近感を失くした心に
圧し掛かるコンクリート色の空
それは浮力を相殺し
ひと気のない公園の片隅に
鳩のよう
視線は堕ちて行く

否定も肯定もしない
午後の息苦しさは
酸欠した金魚のよ ....
「忘れた」って口にした
 昨日も
  一昨日も
    二年前も

それなのに
また
揺り戻されている



     酔ったみたい
   頭割れちゃいそう
 いつか 止まる ....
…セックスは…正直、するよりも見る方が楽しい。若い頃、最初にした経験がトラウマになっている。恋人とのセックスで、まるで冷たい泥の中に生殖器を突っ込んだような感触を味わった。僕の手の内で悶える、彼女の身 .... 夏の蝶献血車から華奢な腕 時が経てば あの娘もきっと
汚れた女に なるんだろう

純真な心は 嘲笑われて
濁った泥に 溺れてゆく

またひとり、消えてゆく

正しいものは 潰される
すへては酔いの 醒める前 ....
ブラジャーのホックの数と冷奴 アメリカ帰りの若い女教師はあきれたように言った
「水族館の水槽を見ていた若いお母さんがね 
 幼稚園児くらいの子に言ったの
 あのマグロ美味しそうだねって
「ぼくだって水槽の鯛や海老を旨そうだ ....
どうしても海が見たくてしかたない時は
海の すぐ傍にまで行くか
それとも
あえて離れた場所に立つ
たとえば山を削った住宅地のはずれの公園
ゆるい長い坂の上から
遠く見る海は
白い岬をした ....
羽化したばかりのモンシロチョウの
おぼつかない羽ばたきが
風にあおられ

じりじりと後ずさる濃い霧の中を
触角も羽もなく這いずる夜も

誰かの仕掛けた銀色の罠に
迂闊に絡めとられる朝も ....
水でした。
わたしは息をしました。
水の中でした。
水の中でわたしは息をしました。

実際の話です。
あるいは、
想像上のはなしです。

息でした。
はじめに見たものは、無数の ....
夕焼けのノートに青い罪落とし罰はひとりで背負うつもりさ そこだけは器用だった
二つの座標で審判になる
本能をかたる自虐に筋はない
責められなくなった


さじ加減は不器用だった
正直者はたいてい犯罪者
救うのはしってることだけ
肩まで透け ....
左屋百色さんのおすすめリスト(345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
散策迷路- ただのみ ...自由詩19*13-6-5
涙の犯した悪ふざけについて- 茜井こと ...自由詩3*13-6-3
遺影用の写真撮られている- 北大路京 ...自由詩613-6-2
下町のエジソンが思いつきで開いたカフェ- 北大路京 ...自由詩313-6-2
ちょうつがい- nonya自由詩23*13-5-31
回転- はるな自由詩513-5-30
天の川見上げて泳ぐ真夜中のプールの底は銀河の途中- 北大路京 ...短歌8*13-5-27
のあざみ- るるりら自由詩13*13-5-25
プラスのイメージ- ただのみ ...自由詩18*13-5-25
ノート- ぎへいじ自由詩18*13-5-25
体育の授業中は哀しくなる事が多かった_5- ゴースト ...自由詩2*13-5-22
ねじれた木- Lucy自由詩18*13-5-22
小満や隠れ家で呑むギムレット- 北大路京 ...俳句313-5-21
夏みかん首長族のレントゲン- 北大路京 ...俳句313-5-21
拘束具- 黒髪自由詩3*13-5-20
目の前で売り切れた- 北大路京 ...自由詩313-5-18
それは薄汚れた顔で笑っている- ただのみ ...自由詩19*13-5-18
あたらしい百年- はるな自由詩613-5-18
名無詩- ただのみ ...自由詩21*13-5-15
swing2.5- 伊織自由詩4*13-5-13
たくさんの独り言。- まーつん散文(批評 ...4*13-5-13
夏の蝶献血車から華奢な腕- 北大路京 ...俳句213-5-13
孤独- 莉音自由詩1*13-5-9
ブラジャーのホックの数と冷奴- 北大路京 ...俳句3*13-5-5
水槽の魚は美味しそう- イナエ自由詩9*13-5-4
遠くから見る- Lucy自由詩16*13-5-2
風読み- Lucy自由詩12*13-4-29
4/24- はるな散文(批評 ...513-4-29
夕焼けのノートに青い罪落とし罰はひとりで背負うつもりさ- 北大路京 ...短歌2*13-4-29
ネーミング- 村正自由詩2*13-4-25

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