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風が吹き抜けるたびに
路地から空を見上げる
鳥の影、あの鳥がまた
飛び越えていくのかと

見上げた先の色は様々で
いつも、すぐ忘れてしまうから
黒い影だけは憶え続けるのか
鳥のかたちに ....
スコーリカは犬
キスカは猫
これは小石
コートのポケットはほつれてる

レストリシは蝶
カダは嵐
引き結ぶ唇
指先はひび割れて赤い

ナフシグダーは永遠
ヴァローナはカラス

 ....
知っていることを知ることで
わたしの輪郭は
かたちを為す
     
そう、
知らないことも同義であるけれど
わたしのどこかが喜ぶように
いつもいつも
知ること、と記している
 ....
記憶の糸は ここから近い


青葉とともに樹齢に添えば 
風の渡りがよくみえる

耳を 
やさしく奏でるように
静かなことばは 
紡がれて


  会えるひと 会えぬひと もし ....
覚えているか、あれは
そう四月のことだ
この街へ来た、電車で来た
覚えているか、それは

都市を走りぬけ
トンネルを抜け、春の中で
ありがちなおぼろげな夢の中で
あぁ、覚えていないこと ....
 


 一


日々を連写して
間違い探しをする

遠浅の青に
いつもの魚が溺れている
鱗がまた一枚なくなったこと
それを除けば
昨日と今日の境界線はゆるい

魚は、な ....
いちばん古い棟へとつづく渡り廊下は
いつもひっそりとしている
ことに雨の日には
この渡り廊下だけが離れて
雨降る宙の中に 浮かんでいるような気になる
  《ここで語り合ったこと
  《ここ ....
昨日はきみを傷つけたので 
布団にしがみついて
うつ伏せたまま 
闇のなかに沈み 
眠った 


夜が明けて 
目覚めると 
窓枠の外に広がる 
朝焼けの空 
ふわりと浮かぶ 
 ....
  雲

あんまり空が
低いので
私は泣いて みたのです

いいえ私は泣きません
ひとつも涙は零れません
とけてゆかない成分だから。


  ひとり

あなたをきずつけぬよう ....
あなたは いま
せかいよりも
ふかく ねむっている
その ゆめのなかで
わたしは いかされている



*BGM→http://www5a.biglobe.ne.jp/~eis/j/h ....
たとえば
水銀の
体温計の
危うさだよ
それは

けだるさの
端っこで
かすかに
午後の授業

先生
砂時計が
ぜんぶ
落ちたら
眠ります

少し
似ている
前髪 ....
潜水艦

虹色の海を渡る
魚たちを見ていたら
いつまでも
ここに居られる

気がしていた
だけどそこは
ぼくのいない
世界でした

ライラライラライライラ
流れ星も揺れる珊瑚 ....
緑の葉を一枚 
唇に{ルビ銜=くわ}え 
言葉の無い唄を奏でる 

黒い影の姿で空を仰ぐ 
わたしのまわりが 
ひだまりとなるように 





  * この詩は「詩遊人たち」 ....
こえ、


ぼくを剥いてゆく
この
あかぐろい
にんげん、を
剥いてゆく
こえ、



きみの
こえ、


ふたしかな
やさしさ


ぼくの ....
君を思う

とき

上と
下に

僕は
引かれて

風も冷たく高く高く上り
落下を予感する
ケラの様に深く僕を隠し
浮揚のしかたを知る

地平からすれば同じこと
君から ....
「たいへんよくできました」
というスタンプがどうしても
自分のノートに押されたかった
先生にノートを渡しても
いつも「がんばろう」とか
「あとひといき」ばかりだった
同じクマのスタンプなの ....
おっこちた
うちゅうのてがみ

昨日の夜は
ずいぶんと
きれいな
星空

それよりも
もっと
ずっと前
おかあさん
うちゅうろけっとで
ぼくは行った

おっこちた
うち ....
また 春が きた って だれかが いう

とめどなく 梅は ほころび

いぬふぐりは 淡く むらさきの 列を 走る

つぶらかな 音で ころ ころ と

ひとなりの {ルビ絃=いと ....
誰かの掌から滑り落ちたゴムホースの水が、誰かの足元の
地面のうえで、いつまでも意味もなくぐるぐるループしているよ

足元の芝生のうえで、いつまでも誰かの想い出の芝生のうえで、
ゴムホースの ....
晴れた日の夕暮れ
その詩人は必ず川原に現れた
夕陽を眺めては
気持ちを溶かし込みながら
一つの詩を生んでいった
ある時は静かに悲しく
ある時は力強い魂を
言葉を使いながら描いていった
 ....
ぼくの前にぼくが歩いている
ぼくの前のぼくはぼくに気がつかない
ひたすら前を向いて歩いている
声をかけようかと迷ったけれど
なぜか怖くなって
そのまま後ろを歩いた
ぼくの前のぼくは転がって ....
向かい風を頬に受け 冬の終わりの匂いにむせながら
静かな午後を歩いていく 
ポケットに手を入れて 青ざめた思い出を抱いて
たまにきょろきょろしたりして

靴を打ちつける仕草も様になってきて
 ....
窓硝子を挟んで
浅い春は霧雨に点在し
わたしに少しずつ朝が流れ込む

昨夜見た夢を
思い出そうと
胸を凝らしたら
微かに風景が揺れた

なかば迷子の眼で
周りを見渡 ....
さがしてみても
しっぽは見つからない

まるで
気泡のような午後だから、
いつの窓にも
ふたりは
求めて


 やわらかな、視線

 だれにも始まる
 デッサンの
 ....
凪いだ空に
鳥の群れが
海の方角に向かって
泳いでいく、朝

朝ごはんの残りのパン屑を
ほんの少し撒くだけで
海鳥ではない鳥が集まる
手のひらが
くすぐったい

高台の家から望む ....
おばあちゃんの火葬の日
おばあちゃんと全く関係ない自分の事で
火葬場のトイレで泣いた
お母さんと
妹は
途方に暮れていた
でも
おばあちゃんは
その夜
わたしの夢に出てくれた
そし ....
通り過ぎた列車の
なごりの風が、引き連れる
潮のにおい
線路沿いにこの道をまっすぐ行けば
ほら、海が近づいてくる

そう言ってふたり、短い影を
踏み合いながら走った日
無人 ....
隣の席のゆういち君と
昨日から廃屋係をすることになったことに
泣いていたら「弱虫」だと怒られた
だって私は女の子なのだ

毎日友だちとお喋りしながら帰った
スクールバスにもさよならしなけれ ....
曇った 庭の かたすみ に

そんな 便りが ある

二季を 過ぎて きた 冬の 朝顔が

ア・カペラを 一輪 ふるえて

白さに ひらかれた 暗さの 土地で

無伴奏(  ....
昨夜の大雨で 
水{ルビ溜=たま}りに{ルビ浸=つ}かった靴に 
古新聞を丸めて入れる 

翌朝 
すべての水をすいこんだ 
古新聞を取り出し 

しめった重みを 
ごみ箱に捨てる  ....
松本 涼さんの自由詩おすすめリスト(1013)
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