すべてのおすすめ
しょくぱんみたい
なんにも塗ってないときは
そっけないぽそぽそです
赤いジャム塗って
どきどきおしゃれでしょ
はらはらオレンジマーマレード
波打つバターは貴婦人風
そこにある ....
穴のあいたバケツみたい?
そんなバケツみたことない
ありもしないもの
あるように語る
雨がふったら痛くなる
この心の原因なんですか?
ありもしない
傷がぐずぐずいう
だれかが憎 ....
夕暮れに
帰りたいような
帰りたくないような
大人の顔で過ぎてゆく
あれはどこ行きの電車なのだろう
オレンジ色のバスの灯に
すいよせられて明日へ行く
斜めの頂点
十二時の山 ....
雨がよろいをとかす
ぴしり 心がひび割れる
雨の中歩いているのは
まるで自分ひとりみたいに
傘は
シェルターのように隠す
それぞれの顔を
背景を
雨はどこからきたんだろう
....
朝の風は向かい風
少し冷たい風
襟元きゅっとしめて
歩かないと飛んで行きそう
(飛びたいけど)
帰りの風は
追い風 背中を押す
薄い太陽の光さえ
満たされる心の中
(顔をあげてる ....
よくみられたい
よくおもわれたい
少なくとも嫌われたくない
そんな鎧は
いったん着てしまったら
脱げないよ
いらなかったのに
そんな鎧をいつから
着てたんだろう
重いのに
脱げ ....
小さな人は
蛇口を見上げてみている
透き通った水を
それよりもきらきらした瞳で
私は
流れる水を下がる視線でみていた
キット違う
その世界を知りたいけれど
なぜか小さな人の ....
老人施設とは
終着駅のようなものとおもっていたが
通過駅にすぎなかった
口をあけたままの老女も
うつろにみえる老人も
どこかへゆく途中だ
雄々しく背中をふるわせて
幼児にむける
....
夜空をみると
ごめんねって言いたくなる
それは黒が諭すから
夜の空気に触れるとぜんぶ
さらけだしたくなる
それは月がみつめているから
自分は正しいと信じながら
間違ってると感じて ....
人ってきっとドロドロしてる
液体たっぷんが人なんだ
皮膚でささえていなくっちゃ
こぼれてみんな溺れてしまう
たいていそれはいやな言葉
いやな気持
キタナイ
引き金になって
アフ ....
冷めた目で見つめるから
月が青くみえるのだろうか
ひんやりしてるね
の あなたの言葉に
どきっとしたのは
透き通ってしまったのかしらん
そんなわけはないと知りながら
胸元に触れて ....
アツクなりきれない太陽も
そろそろ落ち着いて
そんなわけだから戻っても
もういいんじゃないかな
どきどき ばんばん 暴れ出し
駈け出してきたんだろ
吐き出す息も敵にみえて
苦しかった ....
神社の鳥居をくぐる
それだけで空気が違った気がする
生まれる という言葉をひらめく
きつい上り坂に沿って
水が流れている
のぞきこめば 蟹がいた
命って言葉をひらめきながら
もう指をのば ....
惹きつけられる絵があって
なにに感じて
涙腺がゆるみそうなのか
言葉でいいたくてたまらないのに
海に泳ぐ砂みたい
文字がさらさらおちる
心の中の流れは
少しもとまらなくて
なぜ な ....
こんなに雨がふっても
それでも空は知らん顔なんだ
雨のすきまをぬって
空へのぼってやりたい
つきぬけた空は
がらんどうの広場なんだろう
だあれもいないかわりに
なんにも響くことはない ....
心ってきっと
からだの奥になんかない
入り口にあるとおもう
目も耳も
からだじゅうのあなのちかくが
心のはじまりだね
ほんの小さな
文字から私の旅ははじまる
今日といういちぺい ....
無表情な夜の空の
下に風鈴がさがる
いってしまった祖父がつりさげて
忘れられた風鈴がある
夏でもないのに
でも冬にもあった
そんな確認はいつも
悲しいとき
風鈴は祖父のことも
....
雨を味方に
ずるずると決めないことを選ぶ
雨を味方に
こたえないことを選ぶ
ずるいね
この文字さえにじませるなんて
気配で抱かないで
私がほしいものを当てないで
あなたの声 ....
ぐんぐん ぐんぐん上昇していって
ふわん
平行になる
それが夜です
空はくろなのに
ところどころオレンジ
それが夜です
両手を静かに大きくひろげた
女神がいるよな
それが夜で ....
けんかしてるときも
仲直りのときも
同じ場所にいるじゃん
月は空にあるじゃん
ぎりぎりのときも
よゆうのときも
届かない場所にあるじゃん
月は空にあるじゃん
うたたねして
あ ....
朝に残っているものは
足跡だけなのに
そこから香りがするとおもえて
そっと口びる寄せる
夜が忘れていったのは
羽ばたけなかった想いだけ
まわりなんか見渡さない
同じ姿しかいない
....
何かなくして
何かでつながる
あたしたち
あなたのことが
すき
すきってなんだろ
説明できるひと
えらいけどなんかそのまに
何かが変わりそう
何かわからないのが
すき
....
胸が痛いのに
胸のありかがわからなくて
ところどころに穴のあいた
記憶の袋をさがす
堪忍袋が破れても縫え
破れても縫え
そう書かれたお寺の黒板
ながめてあきれてた
制服の私
....
小さな山みたい
すそ広がりのひと
わらってもその裏になにかが
ありそうな気がする
あなたの背中から
いろんな匂いがします
いい天気でも悪い天気でも
太陽が背景です
汗がひたいに ....
私は紙で
薄っぺらな紙で
じょうずじゃない半分にたたんでいます
広げたら戻れない
そんな心配ばかり
ぺららぺらら
羽ばたきたくて
なんにも書いてないって
みんないうけど
....
履物を脱いだらきちんと揃えること
食事のときはちゃんと座ること
きちんと ちゃんと
口癖の祖母の跡
入ってきたドアの
でてゆくドアの
閉まりきらない姿が
あくまで悲しいのでなく
....
私の胸の
奥に手をいれて風がなく
どこからの風か
不安の風か
震えながら抱きしめる
私のいのちが
かきけされない今は
この震える風が
どこからきていようと
一身にうける
....
風を数えることができない
今私にぶつかった
私の髪をさらっていった
風を色分けることができない
だれかの悲しみに
順列をつけることができない
少し待ってくださいと
目をふせる人をフォ ....
神様を信じない
だけど道がふたつあったとして
救いのある方へ
ふりわけられたとき
感謝してしまう
私にも
なにかできるということかな
神様いるのなら
今日はありがとう
....
母が買ってきた食器を
祖母は押し入れにしまう
母はそれに気づいて
いるがなにも言わない
祖母はかちゃりとも音を
させずに食器を移動させる
祖母の顔は真っ白で
太陽の匂いもしない
....
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